12/02/2016

蔡英文と電話で話したトランプは本物か?

私がアメリカの日本人で民主党に靡いている人に嫌気が差すのは、アジア資本主義陣営各国の国益にとっては共和党政権の方が良いというのが公然の秘密だからである。それはイスラエルにも言える事なのだが、共和党政権の方が中国共産党や中東のならず者国家に対して毅然とした態度を取ってくれる。逆に、民主党は下手な対話ばかりをしてならず者国家をのさばらせようとする。

オバマがキューバに近づいたことや、クリントン政権期に六カ国会議なる冗談が始まったことなどは記憶に新しいが、クリントンと江沢民の癒着により現在の中国バブルが発生しているという事もれっきとした事実である。

で、トランプが蔡英文と電話で話したことを暴露した。これまでの大統領も非公式には台湾の総裁などと電話会談などをしているのだろうが、公式に認めたことは非常に興味深い。トランプは、外交にタブー無しを実践していると思われる。

これは中国共産党にとっては非常に苦しい展開となる。つまり、アメリカ側がオプションを増やしてしまったからだ。しかし、台湾にとっても今後の両岸関係をどうするのかなど、かなり頭の痛い問題となるだろう。大陸で大儲けしている台湾ビジネスマンは今頃一斉に「アイヤー!」と言っているに違いない。

しかも、中東タカ派で防衛や情報関係を固めようとしている。イスラエルもウハウハ笑っているのではないか?

トランプは本物のタフネゴシエーターになる可能性がある。非常に面白いではないか。

11/30/2016

東京オリンピックの尻ぬぐい

海の森がどうのこうのとか、有明にアリーナを作るだなんだ、つまらない議論が喧しい。しかし事の本質は、東京にオリンピックを誘致した事が問題の発端である。オリンピック招致ムードをマスゴミが無理矢理作り出し、東京が勝手に招致したのだから、東京が勝手に責任を取ればいい話である。東京都民以外には関係のない話なので、国とかにお金をねだらないで欲しい。21世紀になって、商業価値もないマイナースポーツのために施設を新しく作るとか、馬鹿げている。甘い査定を信じて、誘致に積極的だったのは石原であり猪瀬である。誘致に成功してから目が覚めて、小池を選んで同じ討論を繰り返す。自分で穴を掘って埋めているだけだ。しかし、招致したのだから、施設は作らなければならない。これは責任問題だ。今のあほな討論は5年前くらいに終わっている話だ。小池が出来ることは、東京のガバナンスを正常にすることだけだと思う。大山鳴動して、結局はネズミが一匹という事だろう。まあ、ガバナンスを正常化さえできれば、お釣りがくるのだが。

11/23/2016

日本の法律はトランプの世界よりもずっと保守的

マスコミはトランプの政策を「けちょんけちょん」に批判してきた。米国内では、選挙は権力(金)を左右する戦いなので、マスコミも必死に我田引水したいのは理解できる。だが、日本のメディアや識者がアメリカのメディアと一緒になってトランプの政策を批判している事には違和感を覚える。他の国の政策に口を出していないで、我が国の至らないところを改めるような行動をした方が建設的であると考えるのは私だけだろうか?

不法移民の強制送還
トランプは不法移民を強制送還すると言った。アメリカでは中米から来た不法移民が子供を連れて来て、子供はアメリカの学校に行ったというケースが多々ある。不法移民の子が学校に通えるというのはおかしな話だが、それでも本国に送還するという。トランプの政策はリベラル層から大反発を受けた。しかし、実際にはオバマ大統領は250万人の犯罪歴のある不法移民を国外退去させている。翻って我が国は、十年以上真面目に働いて、地域社会にも完全に溶け込んだフィリピン人やタイ人の親子を見つけ、親だけ国外退去させるという血も涙もない法の運営を行っている。そして、国民もこれらの法運用を支持している。法務省は粛々と法を執行する事が仕事なのだから、これが気に入らなければ、法律を変えなければならない。トランプ政策に意見する日本のリベラルな諸君はどのようにこの人道に反する冷徹な法律に対処したいのか?親が法律を無視して悪いにせよ、家族の根幹を破壊するような法運用は無茶苦茶だと思うのだが、いかがなものか。

不法移民を逮捕する
トランプはジュリアーニと組んで、ロウ・アンド・オーダーを徹底しようとした。壊れ窓理論を実践しようとしたのだ。これに対して、マイノリティーの人達が大反発した。アメリカでは、人間の見た目によってフィルターをかけることが出来ない。黒人やラティーノが怪しいからと言う理由で、IDカードなどの提示を求めることは出来ない。翻って日本では、見た目が怪しいとか、外国人だという理由で、職務質問を行う事ができる。職務質問とは、犯罪を犯しうる可能性が総統にあるものに対して行う執務である。つまり、職務質問を受けるものは怪しいと思われている訳である。この場合、警察は見た目のフィルターを通しており、欧米であれば人権侵害で訴えられかねない。反トランプ支持者は日本の職務質問にはどう思うのか?

TPP脱退と保護主義
TPPで儲かるのは経団連とかに入っている日本の輸出業者と、アメリカの法律、製薬やコンテンツ業者だけである。本来であればWTOで一括して運用すれば良い事を、わざわざ違う多国間協定を作って自由貿易をすすめるというアイディアは、天下り先づくりだと考えても差し支えないと思う。感情論をもって中国の封じ込めなどを主張する人もいるが、TPPの何をどのように運用すれば中国を封じ込められるのか、具体的に説明して欲しい。日本は、大枠合意するふりをして、細かなところで「国益」を常に優先するずる賢い国である。「国益」というのは、商社や自民党支持母体の利益の事であり、国民はつまらない会社の利益の為に、莫大な公務員の人件費を払い続けている。私は日米の貿易に携わっているのだが、特定業者や団体に利益誘導しようとする日本政府のしたたかさと露骨な保護主義にはいつも呆れてしまう。トランプ批判をしている日本人諸君は、日本も保護主義を辞めよと声高に叫んで欲しい。

シリアからの難民の受け入れ阻止
トランプはシリア難民を受け入れないと言い出した。テロリストが混じっている可能性もあり、危険である。こんな血も涙もない政策は許されない、と。アメリカは年間に2万人以上の難民を自国に受け入れており、これはドイツの二倍、カナダの三倍である。我が国日本の難民受け入れ数は、11人でした。5000人が難民申請をしたにもかかわらず、である。アメリカを批判する前に、シリアから一人難民を受け入れればよい。我が国の難民受け入れの10%はシリア難民です!と胸を張れるだろう。

このように書いていると、トランプの政策に全く違和感を感じない。逆に、リベラル的に人間が度量により法を無視しして運用できるという民主党側の主張に無理があると思ってしまうのである。

11/10/2016

トランプが勝ってフェースブックを見たらワインが美味い

トランプ優位が伝えられたのは西海岸の夕方だ。その時は、ペンシルバニアなどがいまだにヒラリー優勢だったので、まあ、南東部はトランプでしゃあないわ、と思っていた。中西部が閉じると、色々な州で接戦が伝えられ、日経も暴落してきた。西海岸が締め切られたころには、もはや勝負はあった、という感じであった。

で、フェースブックなどを見ると、リベラルな諸君がかなり焦っている。結果を上手く受け止められないようだ。アメリカ人であれば、政治による損得勘定が働く場合もあるだろう。しかし、思い込みが激しくて、フェースブックの書き込みを見ても感情的にパニクっている人が結構多い。さらに、日本人の癖に日本語で偽善的なしょうもない書き込みをしている。私は日本人の癖にアメリカ流にリベラルぶっている連中を毛嫌いしているが、そいつらがパニクっている様子を見ることほど嬉しい事は無い。私はキンキンに冷えた上等のリーズリングを開けて飲んだ。他人の涙を見ながら飲む甘い酒。めっちゃ美味い!脂っぽくてしょっぱいサラミも食べた。めっちゃ美味い!他人の涙ほど素晴らしい旨味はない。

久々に良く寝た。水曜日。朝一番にETFで大量の買い注文を入れて出社。リベラルなシアトルの私の職場。周りの連中はかなり焦っているし、本気で怒っている人達も結構いる。皆で喋っている時に、興奮しすぎてうっすらと涙を見せたおばちゃんまでいた。私は腹の中で大爆笑をしている。勿論、それを口にすることは出来ない。何故なら、ポリティカルコレクトネス(綺麗事)を守る事こそがアメリカでサバイブする方法だからだ。

匿名の選挙と匿名のブログ。こんなところでしか「トランプが勝って良かった!ヒラリーが負けて良かった!」という意見表明が出来ない。

しかし、事前の世論調査と結果の乖離が酷い。調査員に恥ずかしくてトランプに入れますと言えなかった人たちが一杯いたのだろう。この辺りはゆっくりと調査する必要がある。ヒラリーで決まったと思っていた自分に対しても猛烈に反省している。本音(共和党支持)と建て前(差別主義者は支持できない)をきっちりと別けた赤いアメリカ人。恐れ入ります。

(アメリカに来た日本人で、フェースブックに積極的に日本語でリベラルな書き込みをしている連中は痛くて薄っぺらい人ばかりなので、本当に悲しんでいるというよりは、場を見て他の人に合わせているだけだと思われます。大概そういう人は社会の事を論じているようで、実は自分の評判しか考えていません。)

PS 私は人の不幸が嬉しいと言っているのではない。思い込みが激しくて、偽善ぶっている連中たちが、心の底では自分以外の価値観を持つものを見下している事に皮肉を言っているだけである。

11/07/2016

ムール貝は値段相応でイマイチ

私は海鮮が好きなのだが、アメリカやヨーロッパでは海鮮が高価である。そんな中、ムール貝はどこのスーパーでも売られており手に入りやすい。場所によっては生の物も簡単に手に入る。ヨーロッパに住んでいたころは市場でムール貝を良く手に入れた。ここシアトルでは、ペンコーブなどの牡蠣の産地でムール貝が養殖されており、スーパーマーケットで何時でも買える手軽な海鮮食材である。ムール貝は、フランス語由来の料理用語であり、日本語ではイガイやカラス貝と呼ばれている。英語では「マッスル」と呼ばれており、ムール貝によく似たものも含まれている。

で、私はムール貝が好きでも嫌いでもない。まあ、手に入りやすいので良く食べるのだが、美味しくて積極的に食べたいものでもないのだ。ミル貝やアワビとは比べたくもないが、ワインで蒸してもクラム(ハマグリ)ほどの出汁は出ない。身からはホタテやホッキガイや牡蠣のような甘くて濃厚な味はしない。まあ値段が安いので、それ相応のアジしかしないのかも知れない。調理しすぎると身はスカスカ。スープは薄い。かといって早めに上げてしまうと、臭さが勝ってしまう。

貝殻が大きいので、料理の見た目は派手になるし、食べやすい。調理も簡単。適当に殻を洗って、糸みたいなやつをちぎって綺麗にして、後は火を入れるだけ。ベルギーの路上で売ってるような、ただのワイン蒸しにしてバクバク食べるが、「めっちゃ美味い!」とまではお世辞にも言えない。ムール貝の単独でパスタやリゾットを作って食べてみると「もう少しお金を出してハマグリにしておけば良かった」といつも後悔してしまう。私は満足して食べるために、ホタテ出汁顆粒なんかを白ワインに入れてから蒸して、味を誤魔化している。エビなど他の海鮮類で出汁を取ったついでに、見た目を重視するためにムール貝を使うのはレストランのやり方だ。タイ料理とかに入っているナンプラーとかで強烈に味付けした奴も悪くない。食べ放題で出て来るチーズやマヨネーズを乗せたやつなんか、貝の味はせず、カロリー摂取するための料理に成り下がっている。

いずれにせよ、ムール貝は値段相応の中途半端な食材であると覚えておいて欲しい。冷凍ものならどこででも買えるが、まあ残念ながら猫の餌程度の代物である。

10/24/2016

沖縄の基地反対派をしている本「土」出身で自分探しをしている大の大「人」に、「土人」と蔑んでみる

ユーチューブにアップされている映像を見たが、警官は「おい、やくざ」とか呼ばれている。大阪府警にヤクザまがいの人間が多くいることは誰でも知っている。このくらいの対応が出来ないと、四条畷や貝塚の暴走族と対峙などできない。ミナミやキタで酔っ払い相手に対応している警察も、いつもこんな感じである。大阪人に多いのだが、この警官も他県に行って無理やり汚い大阪弁を使って、自己主張をしているのだろう。いずれにせよ、古今東西を問わず、警察は嫌わるのが仕事である。大阪から暖かい南の島へ仕事をしに行き、ご苦労様としか言いようがない。

土人とかいう表現を切り取って、差別用語だなんだと言っている人達の頭の回路が、いかにもな左翼で、この事件の面白さが際立ってしまう。しかし、土人とかいう表現は唐突過ぎて語彙的に面白い。

というよりも、大阪府警をこんな辺鄙な孤島まで連れて行っているのは税金の無駄である。自分探しに明け狂う、本土出身の「土人」達に、警官の給料や移動費を請求すべきだ。まさか大阪府民の税金がこんなところで使われているのではないだろう。

カージナルスとシーホークスはタッチダウンなしの引き分け

2016年10月23日にシアトル・シーホークスとアリゾナ・カージナルスとの間で行われたサンデーナイトフットボールだが、かなりしょっぱい試合になった。ディフェンス対ディフェンスと言えば聞こえは良いが、両チームともにミスが多すぎる感があった。少しでもプレッシャーをかければボールが通らない。しかも、ラッセル・ウィルソンは足がまだ痛いのか、あまり走らなかった。

前半終了前には、さっそく今晩を象徴するプレーがおこる。キッカーのカタンザロのフィールドキックをワグナーが八双飛びでブロック。フラッグが投げ入れられたが、カージナルスはチャレンジしたものの、シアトルボールになった。で、3対0でだらだら試合が続く。

押されていたシアトルは、第4Qの残り4分にキッカーのハウシュカがきっちりとFGを決めて3対3の同点に。タッチダウンが一度もないまま、そのままOTに入った。コイントスで延長の先攻となったカージナルスは最初の攻撃できっちりと前進して、カタンザロが45ヤードのFGを成功。昔ならここで試合終了なのだが、ティム・ティーボールールで、延長では両チームとも少なくとも一回は攻撃権を持てることになっている。で、シーホークスもハウシュカが36ヤードのFGを決めて6対6として試合を振り出しに戻す。

カージナルスはQBカーソン・パーマーがWRのネルソンに40ヤードのパスを通して、あとは24ヤードのFGを決めれば勝利を収める場面を迎えていた。ところがこの日、46ヤードと45ヤードのFGを決めていたカタンザロは、左のポストにボールを当てて失敗。ディフェンスを飛び越えたボビー・ワグナーと横からスライドしてきたリチャード・シャーマンがカタンザロにプレッシャーをかけたのが功を奏した形である。

そして我がシーホークスのラッセル・ウィルソンは、直後の攻撃でジャーメイン・カースとダグ・ボールドウィンにパスを通してフィールドゴールレンジに。残り7秒で27ヤードのFGを決めれば勝てるという状態だ。青ざめる地元カージナルスファンを笑いながら、私は試合が終わったことを確信していた。しかしカタンザロ同様に、なんとハウシュカもこれを左に外して失敗してしまう。はああ???シーホークスは初めての引き分けを経験した貴重な一戦でした。

ハウシュカ、大事な場面での失敗、これで二回目やで。今期のシーホークスは攻撃がぐずり過ぎ。ウィルソンの体調が完全ではないのか、それともオフにシアラと結婚して未だに感けているのか、しっかりして欲しい。それでも、強い相手に薄氷の試合をモノにしているのだから、強いと言えば強いのだろう。

因みに、昔、シーホークスのキッカーをやっていたブラウンは家庭内暴力で今週から出場停止です。

10/20/2016

共和党の終わりと、期待の薄い4年しか持たないヒラリー時代の幕開け

トランプとクリントンの三回にわたる討論が終わり、後は選挙の日の締め切り後にクリントン勝利が伝えられてすべてが終わる。共和党員の反乱により、大統領選の一連のプロセスがアメリカの政治の根本を変えようとしている。

中絶反対、銃の保持、同姓婚反対など、本来ならばどうでも良い政策内容と引き換えに、共和党を牛耳るエリートたちは好き放題にやって来た。都会の人たちが共和党の保守的な考え方に反対したとしても、選挙で勝てれば良いとばかりに、二枚舌で好き放題にやって来た。

田舎州の共和党員は結局、共和党に騙されていたのであるが、ティーパーティー運動などが発端となり、自分たちが自発的に政治を変えなければならない、と考えるようになった。DCこそが汚れの発端であると考えたわけだ。

田舎州の連中にとって、共和党以外はインスティテュートにはなりえない。民主党は北部のヤンキーたちが応援する物であり、田舎には関係がない。

で、田舎州の朴訥とした人々は、ティーパーティー議員を大量にDCに送り込むことに成功し、連邦機能を止めることにまで成功した。

で、大統領選だ。共和党の有力議員たちは、そういった地元の雰囲気を感じており、大統領選挙に立候補することを躊躇った。ヒラリークリントンが女性だから、それに対抗出来得る候補を探す必要があるという、深読みがさらに有力者の出馬の足を引っ張った。

で、テレビとかにも出ている有名人のトランプが「変化」を起こしてくれそうな気がした。地獄のように酷い生活から解き放してくれそうな雰囲気があったのだ。DCに浸っていない人材という事もあり、今までとは違う何かを期待したのだ。そう、チェンジである。

で、無茶苦茶だ。

トランプは完全に大きな政治の考え方に染まった政治家である。経済的な自由よりもコントロールを優先する。そんな人間に共和党のプロパーたちが靡くわけがない。共和党は瓦解した。上手く騙してきた選挙民に反旗を翻されたのである。

私はトランプとクリントンの討論を全て見た。トランプの政策には何も期待していないが、トランプがクリントンに対して行った批判は的を得ているものが多かった。私はますますヒラリー・クリントンが嫌いになった。トランプは確かに下品な人間だと思う。が、ヒラリーが上品ぶっているだけの下品な人間で、戦略も何もないという事を、トランプは炙り出してくれたと思う。目糞と鼻糞のどちらを選ぶか?最悪の大統領候補達という表現はあながち間違っていないと思う。政治家は、所詮は相手を罵る事しか出来ないのだ。

ヒラリーの支持率は低調なものになるだろう。景気もそろそろピークかな?という感じがする。というか、情報が発達しすぎた今の世の中、大統領がマジックを見せられる時代は終わった。アメリカ大統領は選挙民が選んであげたポジションであり、皆のリーダーではないのだ。おい、ヒラリー、大統領になりたければ私たちに願いを乞え、と。大統領選から100日後、ヒラリーはすでに死に体となり、4年後には新しい大統領が誕生するだろう。

ここまで堕落した共和党。次までにはまともな妙案を纏めて来ると考える。落ちるところまで落ちれば、改革の兆しは見えてくるはずである。

10/04/2016

日銀の総括検証を建設的に検証する

日銀が総括検証などという大立ち回りを演じ、で、出てきた結果に市場が動揺しているように感じられる。というのも、普段であれば、日銀のアクションに対して、識者連中からすぐに批判の嵐が報じられるものである。が、今回の検証に関しては、識者のコメントが妙におとなしい。

理由は、「日銀の総括検証」が作文として優れていたからだと思う。当たり前のことを難しい言葉で表現し、識者が戸惑っているように思える。さらに、もしかすると、のような思わせぶりな政策も含んでいるので、勇み足の意見表明を避けているのだろう。

検証では以下の言質が出てきた。
1.オーバーシュート型のコミットメントをする
2.長期金利の買い付け量を変化させてイールドカーブ・コントロールをする
3.マイナス金利の深堀は現時点では行わない
4.ETF・REITなどの買い入れ額は維持


つまり、これは、
1.出口戦略は今のところない(出来ない)、つまり緩和は継続するが、量などは減らす可能性が極めて高い
2.長期金利の買い上げ量を減らして、10年債などの利率を上げる(価格を落とす)
3.金融機関に配慮しているが、マイナス金利は将来的には下げる可能性もある
4.ETF・REITなどの買い入れは意味がなかった

という意味である。

これを持って、日銀検証は無意味だとか、日銀は永久緩和を決定したのだとか、イールドカーブコントロールなどできっこないとか、意見する事は簡単だが、未来に対するインプリケーションを建設的に考えなくてはいけない。

イールドカーブをスティープ化させたいという願望は、利率を下げてインフレを起こすという、日銀の当初からの政策目標である。長期金利はインフレ期待を含んでいるのだから、インフレ期待が芽生えてくれば、長期金利がじわじわと上昇すると考える方が自然な因果関係であった。ただ、景気が悪いという認識のもと、量的緩和を行ったことにより、長期金利が当たり前のように下がってしまったわけだ。つまり、長期金利の上昇は緩和からの逆向に他ならないわけである。イールドカーブを日銀が本当に押し上げられるのか?それは国債の需要を減らすという事であり、日銀の購入分程度の影響は駆使できると思う。それを上回る需要があればどうにもならないが、長期国債をこれから買おうとする投機家はどんどん減ってくることが予想される。逆に、多少なりともプラスがつくのであればある程度は買おう、とする生命保険や銀行の需要はあり得るかも知れない。すると、短期国債から長期に乗り換える動きが出てくるわけで、短期的なアセットアロケーションが需給を荒らす可能性がある。

最悪のケースは、長期国債の値上がり(利子低下)の望みが薄くなったので、長期国債の需要が激減する可能性だ。そうすれば、金利は跳ね上がることになる。それを無くすために、日銀はさらに長期国債を市場から買い漁らなければならなくなる(普通のインフレターゲットの手順)。これは180度逆に、緩和の量を増やすという結果になってしまう。これが行き過ぎると、実質的な日銀の国債引き受けと受け取られ、流れはさらに加速する可能性がある(すでに日銀のやり口は引き受けなのだが)。

どちらに転がるかは結局マーケット次第であるが、日銀がイールドカーブをコントロールできると言っているのだから、「ほなやってみなはれ」と、市場は傍観しているのではないか?むしろ7月の末の日銀会合で政策検証をするというニュースがでると、長期金利の急騰が起こった。何をか況やである。日銀はこのような動きを警戒しているのだろう。

新たなアクションは副作用が大きすぎるような気がしてならない。という事は、検証したにも関わらず、結局は緩和量を徐々に引き下げるだけの、緩和撤退に終始するものと思われる。機関投資家の様子見が終わると、金利相場は荒れる可能性が高い。さすれば、もちろん外貨市場が大荒れするだろう。ただ、様子見は何らかのイベントが起こるまで、暫く続くだろう。台風前の静けさがしばらく続き、嵐がやってくるという感じか?

10/03/2016

大統領選は消化試合:戦犯は立候補しなかったポール・ライアン

私はドナルド・トランプの人間性は嫌いではないが、共和党的でない政策を全く支持できない。ただ、クリントンの政策も支持できないし、人間として嫌いである。が、選挙権があれば、それでもクリントンに入れると思う。大統領選のディベートを見た。一番繁栄している国の大統領、つまり世界のリーダーを決める戦いの討論だとすれば、極めてレベルが低い。同じ時間帯にやっていたWWFプロレスのマイクパフォーマンスと同じレベルである。トランプが税金を払ってない?それじゃ、ヒラリーはどういう政策をするの?ヒラリーにせよ、トランプの揚げ足を取っているだけで、政策については表層だけの綺麗ごとしか言っていない。上院議員や国務長官時代に何をしたの?ヒラリーはそのあたりを答えていない。

まあ、どうでもよい。11月8日の大統領選挙は、ほぼ間違いなくヒラリーが勝つ。そんなに簡単には解らない、などと未だに寝ぼけたことを言っている識者もいるようだが、ヒラリーの大勝で間違いない。359対179とか、トリプルディジットで圧勝すると思う。予想する価値もないほどの簡単な予想だ。私の中では大統領選は数か月前に既に終わっている。

で、この盛り上がりに欠ける史上最低の戦いは、一体誰のせいなのか?私が戦犯として挙げたいのは、ポール・ライアンである。ポール・ライアンが大統領選に出ておけば、普通に共和党と民主党が競り合ったのだと思う。ベイナーが変な時に辞めたからこんなことになっているのだ。ライアンが上院議員議長に甘んじ、大統領選に立候補せず、ミッキーマウス級のしょうもない連中が競り合った結果がトランプだ。共和党員でもないペテン師に何が出来るというのか?。

その前のティーパーティーの訳の分からない運動から引き継がれた、田舎者たちのエリートに対するアンタイインテレクチュアル革命なのだろう。いずれにせよ、実力のあるとされるものがリーダーとして名乗りを上げないのは、社会にとっては悲しい事である。

10/01/2016

日本の政治が完全に明後日を向いている件について

最近、日本の政治の動向を見ていてイライラする。日本社会には解決するべき問題が色々と山積されていると考えている。特に、あらゆる分野で規制が雁字搦めになっており、そういった物を撤廃する事こそが、未来の成長戦略であると私は信じている。が、そのディメンションで議論している人達が消えてしまった感がある。現在永田町や新宿で行われている政治は、まさしく劇場型以外の何物でもない。批判の的であるスケープゴートを用意して、他の事から目を逸らさせる。こういうやり方で国家破綻の日までダラダラやるつもりなのかな、と勘繰ってしまう。

①都庁の闇

都庁というよりも、日本政治の統治体制は昔から透明性にかけている。政治どころか、企業や学校やその他団体の運営においても、透明性という物が重視されていない。透明性の欠如は言われているようなリーダーシップの欠如ではない。取り巻きが自分たちの出世やいい顔をする事を狙い、そして組織の権力を下々の人間に誇示するために、透明性を歪めているというのが日本社会の真相だと思う。リーダーが変わらなければというが、統治機構や意識を変える必要があるし、リーダーの周りにいる見えにくい連中たちが力を発揮できるような仕組みそのものに問題がある。小池さんがいくら頑張っても、根本的な問題を解決しなければ、元の木阿弥である。内田先生の首をとっても、第二第三の内田が蔓延るだけに決まっている。

現在、豊洲市場の問題とオリンピック利権が突かれている。どちらにも問題は山積している。ガバナンスと意思決定を透明化するという最終目的があるのであれば、私はこれらの問題の解決に諸手を挙げて賛成する。が、コストを削減するためや、安全面の見直しをするためにプロジェクトを止めているのであれば、それは違う。何故なら、プロジェクトを止めたり遅らせたりすると、莫大な保障問題が生じるし、都庁職員の労力を使う事は税金の無駄遣いに他ならないからだ。さらに、安全面の問題に関しては、些少な問題を大袈裟に騒いでいる。ベンゼンの濃度が多少高いと何か問題があるのだろうか?豊洲はヤバいとか騒いでいる人は、スーパーでサランラップにくるまれた魚しか見た事が無い人だろう。築地の市場で鮮物がどのように扱われているのかを見た事はないのだろうか?

②蓮舫二重国籍問題

原付に乗っていれば、二段階右折をする必要があるが、余程の暇人でなければインチキをする。その程度の問題だと思う。で、これが問題になった。国籍法に則って法律で白黒をつければよいと思う。が、一部の人が無駄に騒いでいる。で話を聞いていると、「首相になる可能性のある党首が二重国籍保持者だといけない」とか「民進党はこういう事をしていると信頼を失う」とか、偉そうな事を言っている。こういう指摘をしている人は、基本的に民進党が嫌いな連中であり、民進党が何を決めようが、それは民進党の問題だ。民進党がどのような党略をもってマーケティングをしようが、外野は黙っていればよい。法律問題なのだから、法律判断に任せればよいのだ。法律に問題がなければ、有権者が判断を下せば良いと思う。ただ、国民の大多数は口でこそ言わないまでも実質的なレイシストであり、男女差別主義者である。二重国籍などを良しとしていない人が大多数だと思う。「国籍法を変えよう!」「夫婦別姓選択制にしよう!」とかいうリベラルな意見はまだまだ受け入れられないだろう。

③維新の怪

私は橋下元大阪市長が好きである。地方分権をすすめてくれ、国のコントロールから国民を解放してくれるものだと信じていた。みんなの党と与んでいた事でも解るように、規制改革の方向性に物事を運んで行ってくれるのだろうと思っていた。ところがどっこい。蓮舫問題では国籍法強化を言い出したし、さらに大阪に万博を誘致するとか言い出した。維新は規制やバラマキを支持する政党なのか?私は混乱している。これでは自民党と変わらないではないか。

④自民党は的外れの批判をされているが、やりたい放題

安倍首相は「憲法第九条を護れ」とか唱えているあほな団体にだけ批判されている。逆に産経などは、虫の息の民進党を叩いて、安倍首相や自民党が政府をコントロールして現在進行中のバラマキ国家社会主義を批判する様子すらない。日銀は長期国債利率までコントロールすると言い出している。我が国の自由度はどんどんと下がっている気がしてなならない。

まとめ
国政では「憲法第九条を守るか守らないか」が国の軸とされつつある。言うまでもないが、大多数の国民は白けている。アベノミクス批判はうわべだけであり、消費税問題を中心とする財政問題はなかった事になっている。地方自治体では、「無駄遣いをなくそう」というキャンペーンに無駄遣いが行われており、日本型の統治機構を改革するとか、そういう流れにはなっていない。蓮舫や橋下は、元々そういう話をしていたのに、なぜかそういった話を必死に隠している素振りすらある。逆に、深層心理的に日本型統治機構に手を付けられたくない連中は、必死で蓮舫などを叩いている。ここ暫く、まともな政策議論すらできない国に成り下がっていると思う。永田町界隈での議論が女性誌やワイドショーレベルに落ちている。

我が国は税金は上げず、無駄な規制を作り続け、土建屋に利益誘導をし、官製相場を強めるのだろう。どう考えても、こんなやり方が長続きする訳がない。中国経済のハードランディングを心配する人はおおいが、日本も近い将来に破滅的な社会崩壊は避けられないだろう。






9/18/2016

自分の国の形を欧米と比較したがる「プロパーエリート」たち

私は、蓮舫のような人物が日本の首相となる事こそが、日本の国の形を変える象徴となると信じている。だが、前回の書き込みで、蓮舫の二重国籍云々を言っている人達に、東大などの一流帝国大学を卒業して、霞が関で働いていた人が多い、という事を述べた。で、元々日本国籍を持っていなかったような人達は、日本のトップにはなるべきではない、などと言っているのだ。それは、外国でもそうだから、というのだ。

確かに、国籍問題は外国の選挙でも問題とされる。テッド・クルーズは元々カナダ籍を持っていた事が問題とされていたわけだし、オバマがハワイで生まれたのかどうかを疑問視したトランプの言質も記憶に新しいだろう。しかし、だから何か?という話である。他の国で起こっているこれらの問題は、選挙戦略及び相手候補の足を引っ張るためであり、憲法が定める以外の問題は何もない筈だ。他の国に目を向けると、前台湾の総統であった馬英九は香港生まれでアメリカの市民権も持っていた可能性がある、と報じられていたが、きっちりと総統を務め切った。民進党よりのメディアがこれらの点で馬氏を罵倒していたことは、ただの政略だろう。

蓮舫であるが、中華民国籍であったわけだが、今の社会であれば生まれた時点で日本国籍を取れる要件を満たしていたにもかかわらず、母親が日本人で父親は中華民国籍であり、子女は父親の国籍とするという差別的な国籍法のせいで中華民国籍になっていただけである。これをもって、蓮舫は反日的だなどと言っている意見は、下らない話である。

名前の使用についても、村田姓を名乗らず蓮舫で通しているというが、それでは「扇千景」や「横山ノック」であればよいのか?「橋下聖子」のように、結婚した後も旧姓を名乗り続ける女性はどうなるのか?右翼の筆頭のように扱われていた「野田聖子」も苗字の扱いでごねていたではないか?馬鹿馬鹿しい議論である。我が国は「イチロー」のようなマーケティングに長けた名前使いを許容する文化なのだから、下の名前だけを名乗っていても良いではないか?政治家など、所詮は水商売なのだから、名前など何でもよいのだ。夫婦同姓を強要されて選択の自由を与えられない可能性が高いのは女性であるが、旧態依然としたこういった夫婦別姓とかに風穴を開けてくれそうで、逆に応援したくなる。

私が思うに、蓮舫に難癖をつけている連中は色々いると思うが、ネット右翼のような保守的な考え方を共有している人達だと思う。議論の根幹には、「日本人の血統主義」や「男尊女卑」といった考え方があるのだと思う。(蓮舫のリスク対処の仕方が悪いとか、嘘をついたらいけないとか、そういう批判はあり得るが、それと二重国籍問題とは関係ない。)

いずれにせよ、私学を出て海外に精通していたような人間が、永田町界隈から霞が関に影響を及ぼすという事を恐れている「エリート連中」が大勢いるのだろう。こういう人材は外資系やマスコミに行ってくれていたのに、千代田区に進出されると鬱陶しいのだろう。あくまで、日本の国体をタッチされたくない。何故なら蓮舫は、「東大卒・霞が関勤務」という伝統的なエリート街道の価値を貶める可能性のある人間だからである。

蓮舫と野田元首相を中心として、しっかりと民進党を立て直し、都会の一般層に受け入れられるような真っ当な政党にして欲しいと思う。バラマキ自民党には辟易としている。(憲法第九条護持とか言っている今のままの民進党では無理です。応援できません。)

9/09/2016

私が蓮舫を支持する理由

二重国籍についての私の見解をまず述べたい。日本の法律では、22歳になるまでに外国の国籍を放棄しなければならないとされている。ただし、罰則規定はない。一般的に、国籍を複数持っていると、何かと便利である。よって、両親の国籍が違う、或いはアメリカなど出生地主義を取っている国で生まれた日本人は、22歳になっても普通は他国の国籍を放棄したりしない。二重国籍かどうかは調べれば解ると思うが、日本政府が二重国籍を徹底して監視している様子もない。つまりは、日本の国籍規定はザル法である。赤信号では渡るな、程度の話である。

歴史的には、多重国籍を禁止してきたために多くの悲劇が生まれた。在日韓国朝鮮人や中国在留孤児などは、いずれかの国が多重国籍を容認していれば、こじれて問題にはなっていなかったはずである。中華民国(台湾)は多重国籍を容認しているため、在日台湾人は日本にすぐに帰化することができるので、問題はこじれていない。

また、父系血統主義という差別の極みのような国籍法運用をしていたのが問題を大きくさせている。儒教を重んじる東アジアでは、両親の国籍が違うと、父親の国籍にされ、母親の国籍を受け継ぐことが出来なかった。母親は絶対に誰かわかるが、父親が本当は誰かは調べないと解らないのに。いずれにせよ、日本が朝鮮半島、台湾、満州などを植民地化したのに、その後の後処理をきっちりとしなかった(出来なかった、誤った)のが本当の問題であるのだが、そのあたりの話はしても仕方がない。国籍問題で多くの人が差別に苦しんだわけだが、21世紀の世の中では、ほぼ解消されてしまった感すらある。

閑話休題。蓮舫が二重国籍であったというのは、普通に考えたら当たり前の話だ。母親が日本人なのに、中華民国国籍しか持てず、その後、日本国籍を許された。はっきり言って、ふざけるな!という感じだろう。今の世の中であれば、二重国籍を許され、22歳になれば選択せよ、という事になる。日本で日本人の母親から生まれたのに、父親が台湾籍だから中華民国民。で、そういう状況で国連にごちゃごちゃ言われて、日本国籍が「返って来た」時に、台湾籍を捨てるかと言えば、普通は捨てないと思う。余程蒋介石の事を憎んでいたりすれば別だろうが、「中華民国席を捨てるように努力しなさい」と言われて捨てる人がいれば、聖人君子のような人だと思う。こっそり持っていた方が絶対に得するのだから。台湾のルーツを重んじているから中華民国籍を捨てないのだ、とか外野が言う問題ではない。誰であれ、自分のルーツに誇りを持ち、先祖伝来の物を大切にするのは当たり前だ。

で、この度は、八幡何某という元通産相のおっさんが指摘して、この問題が大きくなり、ばれてしまった。というか、二重国籍は明らかだったので、私は問題にしていないだけだろう、と思っていた。そして、蓮舫は党首に相応しくない、などとほざきだした。少し待ってほしい。民主党が誰を党首にするのかは民主党の問題である。その人間が首相になるかどうかは国民が決める事である。元官僚のおっさんがごちゃごちゃ言う問題ではない。

で、観察していると、東大卒の元官僚とかの「プロパー」な連中がやたらと蓮舫を批判しているのである。彼らにとっては恐らく蓮舫がアウトサイダーに見えるのだろう。多分、アウトサイダーは見下したいのだが、ズバッと物を言うような女性に対して畏怖感を覚えているのだと思う。霞が関は帝国大出身の我慢を強いられた昔から続く家柄の良いプロパーな人が多い。だが、海外貿易とかで財を築いた混血家系で、外国語も堪能。私大出身、喋りも得意な、派手な芸能界を経た人間となると、かなり警戒するのだろう。

リバタリアンの私にとって、経済政策的には、大きい政府を目指す政党は支持できない。バラマキ社会主義である自民党も、福祉政策を充実させるフリをする民進党も、五十歩百歩である。だからこそ、中央官僚たちをビビらせる蓮舫のような人が日本のトップに立ってほしいと思うのだ。卵の殻の外から変化させないと、この国は物事が動かない。そして、個人の自由こそ大切だと思う。霞が関や自民党は、いままでのやり方を継続する事により、個人の自由を制限しようとしている。法律の外の事は考えないし、利権集団の枠組みの中での改革しかできない。規定外のやり方を見せると、必死に否定しようとする。私はそれが気に入らない。今ある形の中でしか解答を見つけられないような東大卒のプロパーな連中よりも、中国語も喋れて二重国籍を持っている蓮舫のような人材を上に立てる事で、日本の国の形は変われると思うのだ。永田町や霞が関のシステムに浸らず、内外の良し悪しを観察している人間がトップに立つべきだと思う。

予算削減の仕分けなども、官僚の天下り先や友達を肥やすことに鉄槌を加えるために行ったのだ。そして、それこそが目指す道だとはっきりと蓮舫は言っている。卵の殻の中の人間たち(エリート官僚)は、利権構造には目を瞑り、規定の法律内で物事を動かす事しか考えていないのだろう。

どこへも行けそうになく、今まで通りの辛気臭い国家社会主義日本を継続させる古い自民党。型破りな蓮舫という党首を頭に据えた能力のない民主党。この二つの選択なら、既得権益にメスを入れてくれるという期待から、私なら後者を選ぶ。蓮舫のようなグローバルなエリート路線から政治家になった人が組織の上に立ってくれ、さらに日本のトップに名て欲しいと切に願うのだ。(まあ、血筋が悪い橋下さんがやってくれれば、それが一番良いのだが。)共産党との連携とか、憲法護持とか、馬鹿の一つ覚えのような昭和時代の左翼運動から脱皮して、民主党を個人の自由を追求する政党にして欲しい。

蓮舫も「憲法第九条護持」とか叫んでいたので、どうせ左翼だろう、というような話をする人がいる。蓮舫は本音と建前をきっちりと使い分けている。党が共産党とくっついて、おかしな意思決定をしているから、仕方なしに意味不明の建前を前面に押し出しているだけだ。本人が音頭を取れば、おかしな発言は徐々になくなっていくだろう。蓮舫は中国に留学しているので共産主義者だ、というような意味不明の事を言う人もいるが、過去の発言からは、蓮舫は中華民国人であり中共を毛嫌いしている。ただし、現在の立場上、こんなことをテレビで言えるわけがない。蓮舫やその取り巻きは、完全な新自由主義者である。民進党の一派が古い左派であるだけだ。

蓮舫の家系は怪しいので、仮に日本のトップになる立場には相応しくない、などという人がいる。これは差別だ。小泉なんてヤクザ家系。笹川なんて馬賊家系。まつりごとにかかわる人の先祖なんて、無茶苦茶である。そんなことを説明する必要はない。個人と先祖は関係ないというのが、「個人の自由」を重んずる社会の常識である。儒教の考え方に嵌っていることを意識していない、規制好き保守家系血統主義者たちの話など無視すれば良い。

蓮舫を買い被り過ぎではないのか?正直そうだと思う。が、政党のトップなんて、ろくでもない人たちだらけなのだから、蓮舫にやらすのが良いと思うし、どんな手腕をとるのかを期待をもって観察したいのだ。蓮舫は嘘をついた、と言っている人がいる。確かにそうだと思う。が、国会議員なんて、皆大なり小なり嘘をついている。この程度(二重国籍)の嘘をついて国会議員になれないのであれば、「プロパー」な人間以外は千代田区で働けなくなる。勿論、利権を守るため、霞が関も永田町もおかしな法律でがんじがらめにして、余所者を入れないようにしている。私は、そういう日本社会が気に入らない。

(私は民進党は嫌いです。ただ、花斉会系の議員は応援しています。)

8/07/2016

イチローさん、三千本

とても感慨深い。2001年にシアトルに来た私にとって、同じ年にこの街にやって来たイチロー選手を観ながらここまで頑張って来た。セーフコに何度足を運び、イチローさんの打席を何回見たのだろうか。私も色々な街に移動し、イチロー選手も今はマイアミでプレーしている。3000本など、並大抵の事では為しえない。おめでとうございます。ただ、まだ先は長い。引退はまだまだ先だ。

8/01/2016

ヘリコプターマネーという暴威

まあ、メモ程度だが、ヘリコプターマネーの論議が喧しい。

所謂リフレ派は、日本が破綻する事はないので、ヘリマネ歓迎だという。

一方で、主流派は、金利高騰する可能性があるし、円が暴落する可能性があるので、ヤバいと考える。

結局、リフレ派も主流派も同じことを言っている。日銀や政府が無茶苦茶をしようとも、日本国が狭義の破綻をすることは起こりえない。日銀が円を刷ればおわりなのだから。

が、金利上昇が起こり、円の価値が減損する事は十分に起こりうるわけだが、これは狭義の破綻とは考えられていない。ハイパーかどうかは解らないが、高いインフレは起ころうが、破綻とまではいかないだろう。が、これによって日本国が貧窮し、日本の国力が衰退することには変わりないのだが。

私としては、行かぬも地獄。だが、犬死覚悟で神風するの?という事になる。

「黒田日銀がこのままの政策を続けていくと、歯止めがかからないリスクがある」などという人がいるが、もう歯止めはかかっていないと思うのだが・・・すでに何年も前にルビコン川は渡ってしまったと考えています。何を、今更。

7/28/2016

都知事選の方がまだマシに見えてくる、アメリカの大統領選挙

民主党党大会でのオバマのスピーチは良かった。オバマは本当にスピーチが上手い。もう四年やって欲しいと思う。(ただし、オバマのせいで世界がガタガタになったというのは、本当の事だが、アメリカにいる限り、関係ない)

ヒラリーが出て来て、スピーチをした。なんか、演技臭い。論理的に頑張って喋っているが、カリスマとか、持って生まれた説得力とか、そういうのがない。ミッシェル・オバマの方がずっとスピーチが上手い。

ただ、リパブリカンの党大会も全部見たが、偏差値が低い演説が目立った。フリートレードとかを党是としてきたのに、保護主義を標榜しているトランプを支持するとか、無茶苦茶だと思うのだ。キリスト教的な保守だけを打ち出している、保守本流の奴らの情けない事。

私は、ヒラリーを支持できない理由が100くらいある。が、トランプを支持できない理由は500くらいある(注:私はトランプ氏は嫌いではない。トランプの支持者層を毛嫌いしている。)。本来であれば共和党が好きなのだが、今回だけは民主党が政権をとっても仕方ないと思うのだ。

7/26/2016

バンクーバーの住宅取得税、外国人は+15%!

バンクーバーが面白い事をした。ご存知の通り、バンクーバーの不動産市場は外国からのホットマネーの流入で異様に過熱しており、普通のカナダ人には手が出ないレベルになっている。何度か、バンクーバーの不動産は終わったのかな、とも思う現象があったのだが、そういう心配も杞憂で終わっていた。ブリティッシュコロンビア大学の先生が、最近、まだ若いのに急に退官して引っ越したのだが、家を売り払ってバンクーバーの外で余生を楽しむという事だった。

で、バンクーバー都市圏で不動産を買う外国人は住宅取得税が15%引き上げられる。2億の家を買えば、300万円余分に払う必要が出て来るという訳だ。現時点では、2千万円までは1%、それから2億までが2%、そしてそれ以上は5%の住宅取得税がかかった。で、外国人が不動産を買うときは、プラスで15%かかるという事である。

中華系の金持ちは、住宅を取得しても、貸しもしないで持っている人がいるので、人が住んでいない部屋を賃貸として活性化する税制変更もして欲しい。例えば、空き物件の固定資産税を大幅に上げるとか、である。

オーストラリアや香港でも同様な措置が取られたが、その後はある程度住宅市場が冷却した。バンクーバーは北米一高い町となってしまったが、お金持ちの外国人はトロントに向かうのか、はたまたシアトルに来てくれるのか?

7/24/2016

トルコのクーデター(クー)を報道しないアメリカ

トルコのクーはかなりヤバい事件だったと思う。ニースのトラック轢き殺しテロとか、ダラスの警官射殺とか、或いは党大会でトランプとペンスがタッグを組むとかよりも、よほど大切な事件だろう。が、恐ろしいほどアメリカのニュースでは取り上げられていないのだ。トルコと言う国は、親日的だなんだと言われているが、ヨーロッパ連合、ロシア連合、アラブ、そしてペルシャに隣接する地政学的な要地である。黒海を挟んでは、クリミア半島にロシア艦隊がおり、ボスボラス海峡が安全弁の機能をする。地中海側からはイスラエルなどに簡単にアクセスできる。

私はエルドアン大統領の真意が解らない。エルドアンは当初は親イスラエルだと思われていた。が、ダボス会議に参加したころから、反イスラエル的な言動が目立った。イスラエルに支援物資と称した謎の物を送り、イスラエル軍に急襲された事件は記憶に新しい。が、その後はイスラエルと握手した様子もある。ロシアとの関係も不明だ。ロシア軍機を撃ち落としたかと思うと、プーチンと頻繁に会談し、アメリカが使用しているインジルリク空軍基地をロシアに使用させるというニュースすら入って来た。シリアに対しては、アサドと親友であると思われていたのに、アサドを急に批判する。クルド人に圧力を加えているのは理解できるが、ISISに反しているのか、協力しているのか、NATOの作戦内で動いているのか、理解不明の行動をとっているように思える。

トルコはEUに加入しようと必死に活動してきた。トルコはNATOの一員でもある。多選を重ねるごとに、トルコをイスラム化しようと試み、デモ隊に制圧を加えている。イスラエル、イラン、ロシア、ヨーロッパ、アメリカを適度に牽制しつつ、裏で会談を保つ。ちょっかいを出して、自分が有利になるように話し合う。もしかすると、北朝鮮のような交渉術を使って、トルコ帝国拡大を狙っているのかな、と思えてしまう。

となると、今回のクーは誰が首謀したのか?トルコはアメリカが裏で糸を引いていると責めている。が、アメリカが関わっていれば、もうすこし上手くしたと思う。では、真相はどこにあるのか?アメリカと交渉をするために、ギュレン師に濡れ衣を着せているのかもしれない。が、このような形でヨーロッパ、ロシアそしてアメリカと交渉して、エルドアンはキングメーカーになりたいだけなのか?エルドアンの政治は、非常に危ない橋を渡っている気がして仕方ないのだ。危険分子として、国民や外国のインテリジェンスに、そのうち「ソフトに」葬り去られるだろう。

エルドアンを排除したところで、トルコではイスラム主義に火がついてしまった状態になった可能性が高い。トルコですら、「世俗的なエリート」対「保守的な負け組」の様相がハッキリとした感がある。私は陰謀論は支持しないが、米国でトルコの話題がほとんど報道されていないのは、どう考えてもおかしいと思う。全面的にアメリカがバックアップをしたのではないにせよ、アメリカやイスラエルが反乱軍をけしかけた可能性は否定できない。ただ、話が出来過ぎていて、エルドアンの自作自演の線も消えていない。さて、真相はどこにあるのか?

7/21/2016

民主党、いや民進党、本当に大丈夫なの?

鳥越氏の化けの皮がドンドンと剥がれてきた。普通にテレビを見ていれば解ることだったと思う。共産党の宇都宮氏の政策を私は支持しない。が、対立軸として、尊敬に値する候補であった。鳥越氏は政策すらない。頭も悪い。こんな紛い物を世界一の都市、東京都の頭に持って来ようと考えた民進党は一刻も早く解体するべきだと思う。能力がない屑政党である。何の目的で存在しているのかが不明だ。毎度ながら、日本の民主主義には呆れかえってしまう。

PS 鳥越氏の淫行疑惑であるが、これは選挙とまったく関係ない。しかも、20歳になっている女子大生相手であれば、「淫行」ではない。大学内のセクハラである。ただ、その後の対応ががっかりである。危機対応もできない頭の悪い人間であるという事がはっきりとした。改めて言うまでもないが、都知事は無理である。都連の議員は、鳥越さんを応援すると自分の評価が下がると思うのだが、どうだろうか?

7/17/2016

都知事選:頭の悪い鳥越俊太郎はまともなジャーナリストでさえない

私は猪瀬直樹がもっとも東京都民に貢献した知事だったと考えている。石原もそこそこ頑張ったが、猪瀬の政策実行能力にはまったく恐れ入る。430万という史上最多票を獲得して当選した都知事だった。が、オリンピック招致を決定させた後は、マスメディアが一丸となって非民主的に辞任に追い込んだ。陥れられたことは明らかであったが、まさかオリンピック利権などという解りやすい理由ではないだろうと思った。警察(カジノ)利権ではないのか?と邪推してブログ記事を書いた。一連の猪瀬氏の暴露によると、単純に内田茂(A氏と名前を伏せられている人です「笑」)と森喜朗によるオリンピック利権だということが指摘されており、「おいおい」という感じである。情報筒抜けの世の中で、そこまで解りやすい腐敗をしたらダメでしょ、と思うのだ。この話は、猪瀬氏自身が報告してくれているのだから、私が敢えてブログにする必要はない。というよりも、一般市民はもう少し批判的な態度で情報に付き合ってほしいと願う。

私の今日のポイントは、民進党の「アホさ」である。花斉会のブレーンが蓮舫をきっちりとサポートしたうえで選挙に出しておけば、小池百合子は苦戦していたと思う。が、鳥越程度であれば、結論は見えているのだ。舛添が辞めて、自民にも責任あったから、民進党は有利な戦い方が出来るはずだっただけに、自滅するなよ、と言いたい。

鳥越俊太郎は「大物ジャーナリスト」のふりをして、頻繁にテレビに出てくる。幼き頃の私は、マスメディア内での扱われようを見た上で、田原総一郎、筑紫哲也や久米宏の後を継ぐような人材なのかな、と勘違いしていた。筑紫が死んでも、久米が辞めても、鳥越に話は来なかった。朝生で田原が夏休みの時でも、鳥越が司会をすることはない。筑紫と鳥越は髪形などの外観も似ており、雑誌編集長出身であり、同じ毎日系のテレビである。鳥越自身も色気を示していたと記憶している。しかし、鳥越に仕事が回ることはなかった。何故筑紫の後釜を鳥越に譲らないのか?上記の三人は、好き嫌いは別にして、プロだったと思う。が、鳥越は、プロのレベルには達していない。

ジャーナリスト名義で討論番組に出演する鳥越氏は、頭が足りない発言が耳に障る。ジャーナリストの癖に知識も全然足りない。その癖、自分の言いたい浅はかな意見を声を大にして主張し、人の話は全然聞かない。九州弁が抜けきらないのは良いとしても、滑舌が悪く、何が言いたいのか分からない。理路整然としていない。いつもポイントがズレている。質問の意図を理解していない。矛盾したことを良く言う。さらに、コメンテーターとして仕事をしている時は、きっちりと内容を纏められない。要するに、浅はかで頭の回転が悪いのだ。知識人系の芸人ではあるが、そのような人物をジャーナリストと呼ぶのはどうかと思う。何故だか解らないが、仕事が出来ないくせに鳥越の名前は頻繁に耳にする。しかし、鳥越の仕事をリスペクトしている人はいないと思う。

鳥越が反日的で都知事には相応しくない、などとネットでは言われている。それは買い被りすぎだと思うのだ。鳥越氏は単純に、「アホな子」だと思うのだ。頭は悪いし、喋りもできない。故に、都知事としてのキャパシティーがない。都政を担う都知事の仕事を自立的にこなせるとは思えない。こういう人間に白羽の矢を立てた民進党は、馬鹿の集まりの可能性が高い。増田を推している東京都連の汚い連中のほうが、目的意識を持っているという点では、まだマシかも知れない。

神輿を担ぐ側からすれば、ネームバリューさえ合って、見た目がまともで、(頭が)軽ければ軽いほど良い、ということになるのかも知れない。そういうロジックに乗っ取れば、増田も鳥越もアリなのかな?という気にもなる。代替制度はないとはいうものの、民主主義とは絶望的な制度だと感じてしまう。

鳥越みたいな奴を担ぎ上げなければならないほど、我が国のマスコミや政治はレベルが低いということだろう。

「追記」ネット上では鳥越氏が痴呆になったのではないか?というような意見が垣間見られる。「死に損ない」などという戯言も目立つ。それは鳥越氏に失礼である。何故なら、討論番組などを見る限り、鳥越氏は二十年位前には既にあんな感じで支離滅裂で滑舌が悪かったからだ。キャスターをやっていた時は台本があったから何とかなったが、討論番組やアドリブとかは無理な人だった。もちろん、そこから「老い」は進んでいるのだろう。注目度が低かったので、誰も指摘していないだけである。討論番組とか見てて、鳥越は天然の馬鹿だ、と気づかなかった人が多いということが不思議で仕方ない。

「追記2」熱心な読者が、2014年のNHKスペシャルで鳥越と岡本行夫と討論をしているユーチューブ映像を送ってきてくれた。捧腹絶倒。まったく論理が通っていない。小学生でももう少し論理的な討論をする。久々に面白いものを見た。何をか況やである。鳥越は若い時からこんなんだった。政治信条とかでなく、頭が単純に悪いだけ。

6/24/2016

ブレグジスト:今まで見た事が無いほどヤバいイベント

グレートブリテンがヨーロッパ連合から出ていくという国民投票が僅差で可決された。スコットランドは親EU,そして北アイルランドとウェールズの一部もEUに留まりたい。ただ、イングランド地域はロンドンなどの都市部を除くとEU離脱派が大多数を占める結果となってしまった。シルバー民主主義と負け組の静かな反乱をここでも見る事となる。

まさか英国民がアホな選択をするとは思えず、私はポジションは取っていないという物の、金曜日には株が騰がるだろう、と踏んでいた。が、昨日の現地時間深夜くらいからの離脱派の躍進ニュースで、円高は進むわ、世界中の株価は下がるわ、金は騰がるわ、原油は下がるわ、国債の利率は下がるわで、久々に金融ニュースが面白くなっている。

今回のブレグジストだが、少なくとも五点の問題がある。一点目は、経済的に上手くいってそうなイメージがあった大英帝国でさえ、労働者の不満が鬱積しているという事だ。搾取されている負け組の連中が、「ファックユー、後は野になれ山となれ!」と考えていることが分かった。世界中の政治家の間で「そういう事を票田に使うのもアリだ」という低モラルな認識が拡がってしまう。二点目に、ヨーロッパ本社をイギリスに置いていた企業は、フランクフルト等にヨーロッパ本社を移転させる必要が出て来る。必ずしもこれはマイナスにならないかもしれないのは、イギリス支店はロンドンに残さざるを得ないからだ。アジア本社が集積していた東京が、香港やシンガポールなどにアジア本社を奪い去られたような出来事が起こるのだろう。三点目は、若い人達はヨーロッパで簡単に働けなくなるし、国際結婚や就学機会なども限定されるようになってしまう。長期的に見て、これはイギリスの労働者の質を落とすことに繋がる可能性もある。四点目に、スコットランドや北アイルランドが近いうちに独立し、ヨーロッパに入る公算が大きくなった。大英帝国瓦解の第一歩と言ったところだろう。そして、五点目として、イギリスと言う世界のリーダーと考えられている国が、民主主義の欠点を用いて悪い前例を作り出してしまった。誰も信用できない、だから反抗する。そういう流れを許せば、責任も糞もなくなってくる。イギリスがOKであれば私たちも追随しよう。そう考える小国が出て来ることは間違いない。間違いなくギリシャやポルトガルがユーロ圏を出ようと画策するだろう。

冗談抜きで、私はブレグジストの結果に衝撃を受け、困惑している。ここにブログを書き始めてからでは、最も衝撃度が高いニュースだと言っても過言ではないかもしれない。世界の政治経済に与える今後の影響は、津波やサブプライムの比ではないと思う。私はCNBCを一晩通して見ていたのだが、ニュースに出て来るアメリカ人たちは選挙結果を苦笑していたが、いつもは斜に構えているお高いイギリス人たちがかなり焦っていたのが象徴的だった。世界の大混乱への第一歩とならない事を、切に願う。そして、負け組の人達から選挙権を取り上げるような方法を真剣に考える必要があるのではないか?反インテレクチュアル的な流れはどこかで止めなければ、これは世界中に伝染してしまう。

6/20/2016

微妙な試合でレブロンが優勝

ゴールデンステートとクリーブランドの試合を見た。マッチアップはイマイチ。オールスター張りのスーパープレーが飛び出すだけで、息詰まる戦術は無い。カリーのごり押し3Pとそれに対するケビン・ラブの執拗なディフェンス。レブロンを必死にディフェンスするGS。あり得ないブロックやグリーンのラフプレー。こういうのを面白いという人もいるのかもしれないが、正直私好みではなかった。しかも審判の判定が微妙であり、NBAはレブロンに勝たせたいのかなぁ、といった感じである。

レブロンはやはり凄かった。が、ウォリアーズのディフェンスではレブロンを止めるのは難しい。逆に、クリーブランドの身体能力の高いディフェンスと、ベテランの上手い試合運びで、ゴールデンステートはいつものバスケをさせてもらえなかった。

が、プレイオフに入ってイマイチのパフォーマンスを続けるゴールデンステートにヤキモキした人は多いのではないだろうか?

いずれにしても、一つ解った事がある。バスケは1人上手い奴がいれば優勝できる。レブロンは今のバスケ界で一番うまい。パスもシュートもディフェンスも出来る三拍子揃った選手である。キャバリアーズを優勝させるというのは、「凄い」としか言いようがない。

シーズンが終わってしまい、来年を楽しみにしたいところだが、こういう結果(数人のスーパースターの活躍だけで勝敗が決まったり、スリーポイントの入れ合いで勝敗が付く)が続くのなら、バスケを観なくなるかも知れない。

6/01/2016

沖縄のメディアが如何に馬鹿かという話:中国人がレンタカーを借りる?嘘つけ!

よく百田さんが、沖縄二紙について文句を言っている。私は百田さんを大人げなく思う。何故かというと、百田氏は沖縄二紙をリスペクトし過ぎているのだ。私は、沖縄二紙は政治信条で必死に県民をアジっているのではなく、ガチで頭が悪いのだと思っている。丁度良い馬鹿な記事が出てきたので紹介したい。

中国人観光客がレンタカー? 法律では運転不可だが・・・

沖縄タイムス 6月1日(水)5時38分配信
 沖縄県の2015年度外国人観光客実態調査の概略報告(速報値)によると、県内旅行中に利用した交通機関について、中国人観光客の17・7%が「レンタカー」と答えた。中国の免許証で日本国内を運転することはできない法制度になっており、実態把握が必要とみられる。
 調査は、那覇空港や新石垣空港で15年度に計6回、県内旅行中に利用した交通機関をたずねた(複数回答可)。中国客は、13年度に6・3%、14年度に8・2%がレンタカーを使ったと回答。県は「背景について関係者と話し合いたい」としている。
 外国人が日本国内で運転する場合、(1)日本の免許証(2)ジュネーブ条約に基づく国際免許証(3)国際免許証を発給していないが日本と同等水準の免許制度を持つ国や地域の免許証-のいずれかを持っている必要がある。中国の免許証は(2)や(3)に含まれないため、国内の事業所でレンタカーを借りることはできない。
 県レンタカー協会の白石武博会長は今回の調査結果について、第三者が借りたレンタカーに中国人観光客が有償または無償で同乗しているケースが考えられるとした上で、「中国人観光客の間でも個人旅行のニーズは高まっている。タクシー運転手の語学力や通訳士の数を考慮すると対応がニーズに追いついていない」と指摘している。

この記事を読めば、そんなアホな!?と思うのが普通の感覚である。記事にした人もそう思ったはずだ。しかし、この実際に調べたわけではない情報を、正しいと信じ込んで記事に仕上げてしまったのだ。外国人観光客実態調査の調査報告だけを見て、17.7%がレンタカーを利用したと結論付けたわけである。中国人でも日本でレンタカーを使う人はいるだろう。例えば、日本に住んでいて日本の免許を持っている人や、外国に居住していて当該国の免許書を持っている人達だ。こういった人達は普通にレンタカーを借りることが出来る。が、そんな人が二割もいる訳はない。とすれば、アンケートの結果がおかしいのではないか?と考えるのが普通だと思う。

種明かしをすると、「レンタカー」と「タクシー」の中国語表現が非常に紛らわしいのだ。で、両方がごっちゃになって、間違った答え(レンタカー)を選んだ人がたくさんいただけの話である。

中国にレンタカーは元々なかった。日本でもなかったから外国語を使っている。中国ではレンタカーは「汽車出租」或いは「租車」と表記されることが多い。が、「出租車」という地域もある。一方でタクシーは、台湾では「計程車」、香港では「的士」と呼ばれるが、なんと大陸では「出租車」と言うのである。レンタカーとタクシーが同じ中国語なのだ。アンケートに答える人がしっかりと集中しているとは限らず、「出租」の文字を見てタクシーだと思い込む人が一杯いたのだと思うのだ。つまり、アンケートを作った人が中国語を良く理解していないため、レンタカーとタクシーの選択肢が紛らわしかった。20%弱の中国人は、タクシー(出租車)に乗ったと答えたかったが、アンケートをよく読まずに「汽車出租(レンタカーの事)」に丸をつけたものと思われる。

つまり、アンケートが役に立たなかったという話である。それを解った上で、もう一度上の記事を読んで欲しい。思い込みが激しいというか、むしろバカのレベルである。どこのレンタカー屋が免許のない中国人にレンタカーを貸すねん?わざわざ免許がある奴を連れて来て、また貸しする連中がいるのか?何のために??アホか?もう少し頭を回せや。こんなレベルの低い記事書いてるん違うぞ!糞アンケートの間違った結果をもって、レンタカー業界を責めるのか?とても低脳である。

沖縄から金を落としてくれる中国人を追い出したいとかの理由で、アジりたいなら尊敬に値する記事である。しかしながら、ただ単に記者と編集部が頭が悪いという事が、この記事の真相であろう。

5/26/2016

世界経済はリーマンショック前夜と酷似しているらしい

現在、伊勢志摩サミットが行われている。で、安倍首相が世界経済はリーマンショック前夜に似ているらしい。はあ?

日本でよく言われているいわゆる「リーマンショック」とは、サブプライムローンなどに端するアメリカの住宅市場の崩壊と、それに引き続いた信用崩壊であった。が、このサブプライム問題は、住宅市場が過熱していたので、起こるべくして起こったと言える。

現時点で、フェアバリューと価格が乖離しているものはあるのだろうか?日本国債と中国の資産市場以外に、そういった物は見当たらない。日本国債の問題であれば、消費税増税とばらまき禁止で対処して頂ければ良いし、中国経済の崩壊が問題であれば、問題が起こってから対処するしかない。どちらの問題も、現時点での「バラマキ誘導」或いは「消費税増税遅延」の言い訳にはなりえない。安倍首相の取り巻きにまともな人はいるの?

5/22/2016

ケンタッキーの覇者、泥んこ馬場でナイキスト、エグザジェレーターに敗れる。

ケンタッキーダービーを勝ったのはアンクルモー産駒のナイクィストであった。前に行って、そのまま押し切った形である。ただ、レースを見た人なら解った事だと思うが、後ろから来たエグザジレーターの方が馬としては強かった。ベルモントあたりではひっくり返るだろうなあ、と思った人は多かったのではないか?

で、プリークネスは雨でびしょびしょ、田んぼのようなスロッピー馬場。若いマリオグティエレスは、スロッピー馬場で初めの4ハロンを22秒台という、無茶苦茶なペースで飛ばしてしまう。ありゃりゃ。これでナイクィストは終わり。最後のカーブで大ベテランのケント・デザーモは内にエグザジェレーターを入れて、力通りの勝利。ナイクィストは、最後の直線で無理やり外に出したものの、チリーウィンにすら競り負けて、3着に。若い騎手、スロッピー馬場、馬の底力を考慮すると、当たり前の結論だった。ただ、プリークネスくらいはナイクィストでも押し切れるかな、とも思っていたので、賭けず。まあ、これで良しである。

力通りであれば、次のベルモントはエグザジェレーターが圧勝するだろう。ただ、スロッピー馬場での激戦の後の中3週。競馬は解りませんぜ。どちらにしても、この世代で一番強い馬は差し馬でカーリン産駒のエグザジェレーターである事はハッキリとした。

しかし、この世代、アンクルモー産駒が多すぎて鬱陶しい。数年前に流行ったマンノウォー系のティズナウの時もそうだったが、ミスプロ系の血が入っていないGI勝ち馬が種牡馬として人気が急騰する。ナスルーラー系ではあるが、ボールドルーラーが入っていないというのは、牝馬を選ばないのだろう。

ナイクィストの名前の由来は、デトロイト・レッドウィングス所属、スウェーデン人のガスタフ・ナイクィスト。

勝ったエグザジェレーターのお父さんはカーリン。この10年の米競馬で私の中では最も正統的に強かったアメリカ馬という事になっている。日本でもお馴染みのデザーモは、これでプリークネス4つ目かな?

5/13/2016

スパーズが負けて、NBAファイナルは見る価値無し

ありゃりゃ。サンダーが勝ちました。スパーズは負けました。NBAは人気を維持するために、大勢の人が見ていて面白いバスケ(点数の取り合い)を維持したいのかなぁ?と勘繰りたくなります。スパーズが一番強いと自信があっただけに、残念な結果ですし、今年は予想も完全にハズレです。

5/11/2016

オクラホマシティー・サンダーが有利なように裁く審判

スパーズが連勝を続けてしまうと、地味なバスケで視聴率が取れない。それが原因かどうかは解らないが、審判がやたらとサンダーを贔屓している。

第二戦目の最後、ジェノブリがパスインを妨害していたのだが、なんとウェイトレスが肘でジェノブリを押して空間を作ってボールを投げ入れた。どう考えても、これはファウル。下手すれば、テクニカルである。審判はそれをスルーした。その後、デュラントからボールを奪ったサンアントニオがきっちりとボールを入れてさえしておけば勝ったのだろうが、97-98で負けてしまった。

第5戦目、残り54.7秒。グリーンがスクリーンをしているアダムスに足を引っかけられてこかされた。それがデュランとに当たったのだが、それでファウルを取られてしまったのだ。これは酷いと思う。しかも、試合終了直前にレナードがファウルを取りに行ったが、明らかに腕をウェストブルックに回しているのに、ノーファウルで試合が続けられた。これはおかしいと思う。ここまで重なると、色々と勘繰りたくもなる。

パーカーがピリッとしないし、スパーズには色々と言いたいこともある。ウェストブルックが物凄く調子が良くて止められないという事もある。さらに、オクラホマの背の高さに、スパーズがリバウンド負けしている。だが、シマウマ(審判の事)があからさまに一方を贔屓すれば、試合は面白くない。

サンダーが3-2になったが、これでようやくフィフティーフィフティーくらいになったと思っている。そのくらい、サンダーとスパーズの実力差は大きいというのが、私の実感だ。

5/10/2016

日銀審議委員は博士号も取得できなかった落第インチキエセノミストだらけ

日銀の岩田氏と桜井氏が博士号を取得していないというニュースを見た。このニュースに触れて、私は憤りを感じている。日銀の政策決定という物は、企業活動や家計に直接的な、あるいは間接的な影響を与える。そういった非常に重要な意思決定を、わけのわからないポジショントークのマーケティングに長けた、まがい物のエセノミストに任せているという事について、不安を感じる。

私はPhDを持っている人間は信用できると言っているのではない。博士課程に進んで、その後教職などを経ている癖にPhDも取っておらず、偉そうなことを言って人を批判しているような人間が、全く信用できないと言っているのだ。岩田氏や桜井氏は、論文博士になる事や、海外に留学する事も出来たはずなのに、そういう事すらしていない。岩田という人物を選んだ首相や官邸の人達は、大丈夫かと言いたい。占いで国家を惑わせたラスプーチンや道鏡レベルの人間を国家の中枢に据えているという話である。第一、岩田はQEをして二年でインフレにならなかったら、辞任するんじゃなかったのか?最高の責任の取り方は辞任じゃない。国会の前で切腹でもして欲しいものだ。

というか、現時点の日銀審議委員だが、博士号を取得しているのは、原田泰のみである。しかも、学習院大学の博士号(笑)である。


日銀の政策委員会にはまともな委員が大勢いた。水野温氏はニューヨーク市立大、白井さゆり氏はコロンビア、宮尾龍蔵氏はハーバード、西村清彦氏はイエールでそれぞれPhDを取得している。それが、何故か、安倍政権になってから、学位を持っている、つまり試練を乗り越えてきた人たちを辞めさせて、代わりに似非ノミストを積極的に採用しているのだ。

岩田は学者だからダメ、とかいうマスメディアの意見を見る。違う。岩田は学者としても人間として屑なまがい者なのだ。きっちりとした基礎を理解していないから、王道に残れず、頭の悪いリフレだなんだの異論を言って、馬鹿な人達を喜ばすポジショントークをしているだけの軽い人間である。今回の件で、国民が「裸の王様(岩田のこと)」を認識してくれたものだと信じたい。日本という国は、つくづくと素人国家なのだな、と思う。誰がまともで、どういった連中がインチキか?そんなことすら理解できないらしい。そういう人間をテレビのコメンテーターにするくらいなら良いのだが、これを日銀の副総裁にしてはいけないだろう。任命者も腹を切るべき。

5/09/2016

デュウェイン・ウェイドがオーキャナダ(カナダ国家)斉唱中に練習して、バッシングを受ける

ゲーム的にはどうでも良いのだが、マイアミとトロントの試合が行われている。で、カナダのチームは現在トロントラプターズだけではあるが、カナダチームとの試合の時には、国歌斉唱が二つ行われる。つまり、「ザ・スター・スパングルド・バナー」と「オー!キャナダ」である。エチケットとして、国歌斉唱中は、自国・相手国関わらず、きちんと起立し敬意を払うべきである、とされている。

ところが、ウェイドは、相手のチームの国家斉唱中にシュートの練習をしていたのだ。これに対して、アメリカ中のメディアはウェイドの態度を諫めた。そして、視聴者もウェイドのとった行動に対して、非常にディスリスペクトフルであり、カナダ国民に謝罪するべきだ、という物だった。

ウェイドの行動に、政治的なスタンスが含まれていない事は言うまでもない。が、国歌斉唱中は、自国の物ではないにせよ、敬意を払うのが当たり前だという。このような事を「エチケット」という面からきちんとした判断が出来るアメリカという国と国民に対し、私は最大限の賛辞を贈りたい。

4/30/2016

サンアントニオ、サンダーをコテンパにやっつける

スパーズ対サンダーの一戦。どうせ10分くらいで決着が着くだろう、と思ってゲームを見始めると、本当にその通りになった。集中したスパーズは、面白いように点数を取る。そして、ディフェンスされると、サンダーはイライラを募らせて呆気なく崩れてしまう。マッチアップ的につまらな過ぎる。見る価値無し。

クリッパーズも怪我人続出。

クリッパーズは、グリフィンとクリスポールの二人が怪我で出られないという事だ。主力二人が出られなければ、ポートランドが軽く上に上がってきて、次戦はゴールデンステート戦となる。カリー抜きではあるものの、ウォリアーズにとれば、恐るるに足りない相手であることに違いはない。

4/25/2016

ステップ・カリー汗で滑って靭帯を痛める

言わんこっちゃない。

足を捻ったステップ・カリーが無理をしてロケッツとの4戦目に出てきた。で、動きがどうもおかしい。覇気もないし、他の選手が心配しているような様子さえ見て取れた。前半のゴールデンステートは全然ダメだった。しかも、ロケッツのベバリーは執拗な手を使いすぎる下手な選手のディフェンスをする。カリーは明らかにイライラしていた。

で、ステップ・カリーは前半終了間際に、モンテユニスがこけた汗を踏んで、滑ってこけてしまったのだ。それも、靭帯を痛めた模様。二週間ほどは安静に、という事らしい。

アホか?と、言いたい。ゴールデンステートはカリー抜きでも、ヒューストンやクリッパーズ相手には余裕で勝てるチームである。全く焦る必要はないだろう。第三戦目はたまたまヒューストンに負けたが、あれはロケッツがラッキーだったからだ。万全の状態でないのに、無理して出る意味が理解できない。

スティーブン・カーは、焦る選手に対して、「一番大切な試合は対スパーズと対東の勝者である。それに備えることが一番大切なことだ。ステップは足が完全な状態になるまでは使わない。ステップが回復するまでは皆でカバーする。ステップはチームメイトを信じよ。そして、回復の為に最善の事をしろ。今年もサンアントニオを倒すぞ!」と何故言わなかったのか?

カリーが出なければ、一体誰がNBAのプレイオフを見るのか?めっちゃおもんないやん。カリーの怪我で、サンアントニオスパーズの優勝確率は95%くらいまで上がってしまった。まあ、ジェノブリとダンカンにええ花道が出来るわな。

追記:診断内容は軽度の靭帯損傷で二週間。日数的にはサンアントニオとの準決勝に間に合うが、病み上がりでどうにかなるほどNBAは柔ではないと思う。しかも相手はスパーズ。サンアントニオの優勝で決まり。

4/24/2016

2015-2016シーズン NBAファイナル

今年は、ゴールデンステート・ウォーリアーズとサンアントニオ・スパーズが西の決勝で対峙して、勝った方がNBAチャンピオンになると思う。外から打てるし、フィジカルなディフェンスも出来るゴールデンステートも面白いチームだ。しかし、チームプレーに徹し、スーパースターにも地味に点数を入れさせて、凄みをわざと隠すスパーズが私好みのチームである。ポートランドから獲って来たオルドリッジを入れたことで、さらに地味さと堅実性が増した。年老いたダンカンをサポートするにはこの上ない人材である。

他のチームを見てみたい。我がグリズリーズが万全の態勢であれば、サンアントニオやゴールデンステートにアップセットを食らわせることが出来る唯一のチームだった。メンバー構成としては、Cマーク・ガソール、PFザック・ランドルフ、SFマット・バーンズ、SGトニー・アレン、PGマイク・コンリーJrが先発で、脅威のシックスマンとしてランス・スティーブンソン、そしてバードマンとマリオ・チャルマーズあたりを控えで使っていれば、無茶苦茶面白いバスケが見れたのだと思う。しかし、ガソールとコンリーが怪我で出場できず、アレンとランドルフも手負いで100%ではないという事で、このシーズンは完全に終わってしまった。ヴィンス・カーターもこれで終わりだろう。

クリッパーズもサンダーも、上記二チームには通用しない。サンダーは、むしろダラス・マーベリックスに足を掬われないように注意すべきだと思う。

東に関しては、正直どうでも良い。シャーロットとマイアミのゲームを注意深く見ているが、試合としてはおもんない。レブロンのとこが危ない試合を繰り返しているとは言う物の、なんとか勝ちあがると思うが、ゴールデンステートにもスパーズにもかなわないだろう。

今シーズンはアップセット無しの比較的つまらないプレイオフだと思う。パポビッチがゴールデンステートの3点シュートに対して、一体どのような対策をとってくるのか?これが唯一の見どころだ。昨年負けているだけに、かなりの対策を練っているはずなのだ。だが、ステップ・カリーがヒューストンとの第二戦で足を捻ったが、これが悪化すると、本当につまらないプレイオフになると思う。

3/23/2016

テロ被害の責任はベルギー政府にもあり。大樹の陰の小国家には限界がある

ベルギーで起こったテロであるが、テロを起こす連中が非道で下劣だという私の基本スタンスは決して変わらない。ただ今回の事件では、これまでの欧米で行われてきたテロ事件とは少しばかり違う見方をせざるを得ないと思う。というのは、ベルギー政府の反テロ活動があまりにもお粗末なのではないか、と感じるのだ。別の言い方をすると、ベルギー政府は無能である。

まず、パリ同時攻撃の実行犯らの拠点がベルギーに置かれていたにも関わらず、容疑者がベルギーに4か月も滞在していたというのはどういう事なのか?ベルギーのインテリジェンスは機能していないのだ。インテリジェンス機関の資金不足、原理主義指導者に対する寛容性、武器の闇市場など、ベルギーで過激派が跋扈する理由は一杯ある。

フランスのサバン財務省は、「一部(ベルギー)の指導者」の「認識の甘さ」があり、イスラム系住民が集まる地域に対する治安取り締まりが十分に行われていないと発言した。ベルギーの治安機関の脆弱性は公然の事実であったわけだ。が、ベルギーのディディエ・デュカルメ議員はフランスのテレビに対し、サパン財務相が述べたようなコメントに「強い苛立ちを覚えつつある」とした。苛立ちを覚えている前に自国民をきちんと守ってはどうだろうか?ベルギーは言語も分かれていれば、行政機関が複雑に縦割りされている事でも有名である。ベルギーと言う国は二流国であると言わざるを得ないし、無理やりEUの本部を置いてみても、グローバルな問題には対処できていない。

一部の日本の識者はヨーロッパの小国家を過剰に評価する。北欧を目指したい?アホか!我が国日本はどう転がろうが、1億人以上の人口を抱え、経済規模も大きな大国である。大国が小国家から学べることは少ない。ヨーロッパの一部の大国の大樹の陰に隠れている「福祉国家」の真似など出来ないし、してはいけない。

ベルギー政府はきっちりと反省して、問題解決に向けて真摯に取り組んで欲しい。自分たちで問題が解決できなければ、ドイツやフランスの助けを借りれば良い。

3/15/2016

上海の不動産価格が何故か爆謄している件(笑)

上海で働いている元同僚がシアトルにやって来たので、一緒にご飯を食べた。上海の景気について聞くと、やはり景気は悪いらしい。が、面白い事に、ここ数か月で上海の不動産の値段が爆謄しているというのだ。え?私は耳を疑った。もう一度聞いた。ここ二、三か月の間で、恐らく2-3割不動産の値段が騰がっているのではないか、という事だった。これは上海だけではなく、深圳でも同じような状態だという。今まで、やたらと中国経済について強気だった元同僚だが、「これはバブルの匂いがする。恐らくは91年の日本のような事態になるのではないか」という事だった。

ほんまかよ!株が乱高下しており、経済も悪化を辿っている。輸出入が減っている。しかも、政府は資金の国外流出を憂慮している。そんな状況の中で不動産の値段だけが爆謄するなどという事はあり得るのだろうか?

で、家に帰ってインターネットでリサーチをすると、不動産の値段に関しては確かにここ数か月爆謄しているようだ。税金が変わっただの、そういう制度的な事が原因だとお茶を濁している。結論を言うと、中国は訳がわからん(笑)。これ、やばいんちゃうの?

3/14/2016

班目(デタラメ)教授の漫画は天晴!

班目春樹教授の4コマ漫画が巷で話題になっている。日本では公式な場での問題などが公に伝わる事を良しとしない風潮がある。「立場上は言えない」と考えられているような内容が、漫画という形で「崩し」ながらも主観的に上手く描かれている。非常に正直な内容で、学ぶべき内容が満載である。

ウェブ上などのコメントで、識者ですら班目教授の漫画を、「デタラメの漫画だ」、「責任感が微塵もない」、などと批判している人達が多くみられる。多分、そういう連中は馬鹿か読解力がないかのどちらかだろうと思われる。班目教授が一番言いたかった事は、

法律上、原子力安全委員会は原子力緊急事態において原子力災害対策本部長への助言機関としての役割しか与えられておらず、原子力災害への主体的な取組をなしうる立場になかった、という事だと思う。そして、安全委員会の委員長と言う立場をスケープゴートとして使う、政治家、マスメディア、官僚が一杯いた、という事に尽きると思う。

こういった反省の上で、統治機構を上手く組み立てていってほしいと切に願うし、そうするべきだろう。一般人はポジショントークをしていないで、きっちりと政治システムに怒りをぶつけて欲しい。当事者以外が知りえない情報を「漫画」という形で上手く表現された班目教授のガッツを称え、これを建設的に生かすべきだと思うのだ。

班目教授の漫画から確認できた事:

  • 政府のなんとか委員長とかいう仕事は、天下り・ただのお飾り。税金の無駄。
  • お飾りの人達は、法律に縛られて力を行使できないようになっており、緊急時は何も出来ない。しかも、緊急時に法律を理解せずに濡れ衣を着させようとする人間が一杯出て来る。
  • 菅直人はイライラしているだけの糞無能野郎。
  • 政治家はアホばっかり。自分たちが立法に携わっているとも理解していない。
  • 官僚はスケープゴート探しが得意。
  • でも、一番悪いのはマスコミ。視聴者が喜ぶようなストーリー作りをして、事の本質の事については話を逸らす。ラベル貼りに徹している。
  • お飾りの役割は、批判の受け皿となる事。



3/10/2016

FBでトランプをディスっている友人たちは、かなり痛い連中ばかり。

シアトルは「ブルーステート(青い州)」の中心にある。つまりは、民主党(デモクラッツ)の牙城であるという事だ。社会的にリベラルな人が多いし、自由には歯止めをかけるべきと考えている人が多い。周りにリパブリカン(共和党)の連中は少ない。友人たちの話題は、バーニー・サンダースが如何に優れているのか、という話ばかりである。

一方で、私は以前、米南部に暫く住んでいたのだが、その時に知り合ったアメリカ人たちの話題は専ら共和党候補の話である。共和党の中で誰が体制を変えられるのか、という話だ。

ところで、最近、FB上で鬱陶しいのだが、ドナルド・トランプを揶揄するポストを載せてくる友人が多いのだ。現在は、党員内での予備選挙が行われている段階である。民主党の連中は、バーニー・サンダースかヒラリー・クリントンかを選ぶのが務めであり、共和党員でもないくせにトランプ氏の人柄や性格を揶揄することはおかしいと思うのだ。トランプは差別主義者だ、などといったポストは、見るに堪えない。で、そういった連中は、大概、共和党大統領候補のディベートをテレビで見た事もないような連中ばかりである。

で、私は思うのだが、もしシアトルでトランプを揶揄している人間達が、アメリカの南部に生まれていれば、トランプを熱狂的に支援していたのではないか、と思っている。そして、社会主義を標榜するサンダースをぼろ糞に言っているのかも知れない。何故そう思うのかというと、そういった書き込みをしている連中たちは、メディアの情報を鵜呑みにして、周りの人達の意見に感化されており、自分の頭で考えているとは思えないからだ。

大統領の予備選は、長く険しい道のりである。マイナーな州から始まって、まずは自分の党の支持を集めていかなければならない。最終的に党の正式な候補となったうえで、相手の党の大統領候補と対等にディベートできる訳だ。システムとしては面白いのだが、こういう事をやっているから、アメリカは極端に二分してしまうのだろう。共和党員が民主党を支持することや、民主党員が共和党を支持することは、ほとんどありえない。

一生懸命耳を傾けてみると、トランプの政策は、驚くほどヒラリー・クリントンと似ている。トランプは共和党から出馬している癖に「大きい政府」的な経済政策を取ろうとしており、共和党的ではない。トランプに罵詈雑言を言っている行儀の悪い連中は、そういった事を果たして理解しているのだろうか?経済政策には全く同意できないのだが、天邪鬼の私は、トランプをディスっている人を見れば見るほど、トランプ氏を大統領にするのが良いのではないか、とさえ思ってしまうのだ。

私にとっての差別主義者とは、ステレオタイプや表層のみで他人を判断する連中の事である。トランプは不法移民が問題だと、法律の話をしているのであり、この話が差別的だというのは無理がある。丸山弁護士の話とかにしても、ごく常識的な事を拙く喋ると、言葉を切り取られて差別主義者に仕立て上げられる。橋下の時もそうだった。マスメディアによる言葉狩りで、面白おかしく報じられていた。自民党議員や、共和党や、橋下や、トランプをディスる目的のメディア報道。そういったものに感化されて、本当の発言を聞かないままに、差別主義者だなんだの言っている普通の人達が本物の差別主義者だと私は思うのだ。

3/02/2016

チェサピークのオーブリー・マクレンドン、不審な交通事故死(ブレーキングニュース)

チェサピークエナジーのオーブリー・マクレンダンがオクラホマシティーで交通事故死したというニュースが入ってきた。シェールガスの油田とリグをめぐる一連の捜査を受けていただけに、色々と邪推したくなる。

マクレンドンは私の敵である。こいつがシアトル・スーパーソニックスをオクラホマシティーに持って行った輩であるからだ。詳細が解らないので、続報を待とう。

2/23/2016

大統領候補たちのIQレベル:採点

好きや嫌いは別にして、ディベートなどから察する大統領候補たちの頭の良さを勝手にランキングする。

IQ140- 卓越した天才
テッド・クルーズ

IQ135-139 かなりの切れ者
ヒラリー・クリントン  

IQ130-134 かなり頭が良い
ドナルド・トランプ  バーニー・サンダース ジョン・ケーシック 

IQ120-129 頭が良い
クリス・クリスティー ジョー・バイデン  ベン・カーソン  ジェブ・ブッシュ  

IQ110-119 普通
マルコ・ルビオ

IQ100-109 政治家としては心許ない


IQ-99 政治家は無理
リック・ペリー



参考:
IQ140- 卓越した天才


IQ135-139 かなりの切れ者
アル・ゴア ミット・ロムニー ビル・クリントン ポール・ライアン バラク・オバマ 野田佳彦 ジョージ・H・ブッシュ 

IQ130-134 かなり頭が良い
中曽根康弘 小泉純一郎 橋下龍太郎 ジョン・マケイン

IQ120-129 頭が良い
ロナルド・レーガン 福田康夫 宮澤喜一  安倍晋三 

IQ110-119 普通
ジョージ・W・ブッシュ  竹下登 小渕恵三 菅直人 細川護熙 麻生太郎 村山富市 

IQ100-109 政治家としては心許ない
鳩山由紀夫 森喜朗

IQ-99 政治家は無理
サラ・ペイリン


IQに関しては、問題解決能力、コミュニケーションの上手さ、演説の上手さという視点で述べた。勉強ができるかできないかは関係ない。安倍さんはアホだとは言われるが、問題解決能力的に、もっと出来ない人たちが一杯いる。

2/22/2016

ドナルド・トランプ圧巻の陰に主流候補の酷さ:ルビオは頭が悪い

ダノー・トランプが止まらない。アイオワではテッド・クルーズに敗れたものの、ニューハンプシャーでは圧勝。そして、福音派が強いとされるサウスキャロライナでも圧勝してしまったのだ。世論調査を見ていると、次のネバダも固そうだ。このままスーパーチューズデーを席捲してしまえば、共和党の大統領候補が異端児の商売人・芸人となってしまう。

ドナルド・トランプはお笑い候補とされている。ただ、歯に衣を着せぬ物言いで、受けが良い事を言ったり、漫才まがいの喋り方をしたり、結論をぼかした修辞法を取ったりするが、頭が悪いわけでもない。発言の質に関してはバーニー・サンダースとかと同じようなもんだと思う。じっくりと討論を聞いてみると、大げさな表現はするが、かなりまともな話をしている。不法移民は国に返すとか、テロリストは一掃するとか、ある意味常識的な話だと思うのだ。日本で言うと石原慎太郎や橋下徹くらいまともである。が、当ブログでは何度も言っている事だが、日本以上にアメリカのエリート層は建前を気にするので、言葉狩りが横行している。で、差別主義者だとかのレッテルを貼られ、ニュースの見出ししか見ない視聴者は洗脳されるわけだ。この記事の本質なのだが、何故トランプが独走するのか?答えは主流候補の質の悪さにあると思う。

クリントン対ブッシュと言う図式からか、日本では大本命と勝手に目されていたジェブ・ブッシュだが、サウスカロライナの予備選後に早々と撤退を決めた。ジェブ・ブッシュは、花はないが、まともと言えばまともだ。しかし、兄貴の存在感が悪い。史上最低の部類に属するジョージWブッシュ大統領だが、共和党でも評価は辛辣だ。オバマがのさばっているのはブッシュのせいだという事実は覆しようがない。さらに普通のアメリカ人であれば、ブッシュ家が代々と大統領を受け持つことに抵抗感を感じる。で、一般人が誰も投票しない事態になってしまったのだ。

私は個人的にクリス・クリスティーが好きだった。が、ニューハンプシャーの予備選後に早々と撤退した。デブな体系を別にすれば、ニュージャージーの知事だった時に見せた指導力もお墨付きだ。ただ、ハリケーンサンディーの時に、オバマに歩み寄り過ぎており、共和党員が警戒していた。挙句の果ては、ジョージワシントンブリッジの封鎖問題。ニュージャージー州フォートリー市の市長(民主党)に知事再選支援を要請したものの、拒否されたことの意趣返しに、「側近」たちがハドソン川を跨ぐジョージ・ワシントン・ブリッジへの同市内からのアクセス車線を予告なしに制限し、わざと交通渋滞を引き起こしたというスキャンダルだ。あの一件で大統領の芽は絶たれてしまった。が、ディベートを聞いていてもかなりまともである。

オハイオ州知事のジョン・ケイシック。普通のおっさんで、知名度が低すぎる。レーガンの裏で事務役として活躍し、オハイオの知事になった。実務はピカイチだし、チームを纏め上げたりするのが上手いと言われている。ただマスコミでの扱いは、スーパーチューズデーの後にオハイオだけ獲って終わりという泡沫候補だ。

消去法でマルコ・ルビオになってしまう。何も知らないとき、私はマルコ・ルビオをイメージだけで応援していた。若いし、ラテン系の候補というのは、アメリカには丁度良い。しかし、ディベートを聞いてみると、かなり不安になってきた。テッド・クルーズのような切れ味は無い。トランプのようなずる賢さもない。ブッシュ、クリスティーやケイシックのような経験もない。というか、IQがそんなに良くない。普通のそこらへんにいる若いお兄ちゃんが大統領になって、大丈夫かなあ、というのが正直な感想だ。まあ若造で何も出来なさそうなので、周りがきっちりサポートしてくれて、ミスもなさそうだし、余計な事をしそうにもない。実はそういうのが良い大統領になるのかも知れないが、魅力は全然ない。

共和党候補にルビオが残るとか、ルビオに期待とか言っている人は、多分、見た目の印象だけで人を選ぶ人なのだと思う。一度、じっくりと共和党のディベートを聞いてみることをお勧めする。すぐに感想が変わる筈だ。あ、こいつは大統領の器では無いな、と。

で、結局トランプなの(笑)?主流派が背に腹は変えられないと、テッド・クルーズに乗ってくる可能性がある。トランプにせよ、クルーズにせよ、共和党がいくら頑張っても、ヒラリー・クリントンで安パイか?ヒラリー当選なら中国共産党は大喜びじゃないか?次はこの事についてじっくりと議論したい。私がヒラリーに大統領になって欲しくない理由がそこにある。

2/14/2016

米連邦裁アントニン・スカリア判事死去。後継選びは大統領選よりも重要。

合衆国連邦最高裁判所は日本の最高裁判所に相当する。大統領が上院の助言と同意に基づいて最高裁判所の判事を任命する。判事の人数は9人となっており、判事は一度任命されたら任期がない。判事は、あからさまに保守的な人とリベラルな人がいる。そして、時の政権が、自分たちの考えに近い人を選ぶ。スカリアが死ぬまで、保守4人、リベラル4人と保守寄りの中間1人と言うのが判事の内訳であった。

保守的な価値観を持つ大御所のスカリアが死去したことで、オバマは自分の考え方に近いリベラルな判事を任命するチャンスを得たことになる。リベラル派が最高裁を席捲すれば、オバマケア関連、同姓婚関連、マリファナ関連、銃規制関連、移民関連などのリベラルな判決が矢継ぎ早に出されると考えられる。

私は社会的な問題に関してはリベラルなので、これは歓迎するべきニュースである。ただ、事の重大さを全ての人が解っており、共和党の大統領候補たちはレイムダック化しているオバマが最高裁判事を指名することに反対している。しかも上院は共和党が席捲しており、簡単にオバマの構想が通るとは考えられない。

大統領選挙以上に米国の将来を揺さぶりそうな問題であるがゆえに、事の成り行きをじっくりと静観する必要があるだろう。

2/08/2016

パンサーズ対ブロンコス:詰まらない試合。クオーターバックはどこへ?

ひどいスーパーボウルだった。守りのフットボールと言えば聞こえは良いが、ダラダラした展開に眠くなった。(スーパーボウルはいつも手の探り合いでダラダラするのは仕方ないが)

将来殿堂入りが確実なペイトンマニングは、全然パスを通せない。オーバン大出身、上がり調子の黒人QBのキャム・ニュートンは、デンバーの執拗なディフェンスの前にイライラを爆発させ、自分をコントロールできていなかった。

で、結局はブロンコスが勝ったのだが、要は経験とディフェンスはブロンコスが上だったという事だ。ブロンコスはマニングが使えないと解ると、パスに頼らない攻めを見せて、安全策を講じた。ペイトンは5サックに1インターセプト、QBレイティングは56.6だけである。

一方のキャロライナは、キャム・ニュートンが出しゃばって、かなり危ないプレーをした。おもむろに感情を剥き出しにして、アスリートと言うよりも、人間としてどうなの?という映像がお茶の間に流れてしまった。感情をコントロールできないアスリートを見るのは、いわば朝青龍を見るようなものであり、嫌な人には嫌に映ったのではないか?6サックに1インターセプト、QBレイティングは55.4だけである。

キャロライナはキックをミスったり、パントのタックルをミスったり、かなり酷いプレーが目立った。しかも、初めのチャレンジも覆らず、タイムアウトを一つ失った。経験の乏しさが、若いQBを追い詰め、デンバーの老獪さにやられてしまった感じである。

ペイトン・マニングは引退するべきだろう。200勝目を自信二度目のスーパーボウルの勝利で飾り、勇退できるならば、これほど素晴らしいお膳立てはない。今シーズンは怪我で休みがちだったし、スタッツの老化も激しかった。しかもステロイド疑惑が言われ、「踏まれたり蹴られたり」だった。来期もプレイできるかもしれないが、まあ、「普通レベルのQB」に成り下がってしまうだろう。この優勝を引退の花道にして引き際を綺麗にしてほしいと思う。

2/04/2016

多様な人間によるアメリカ大統領候補選挙

オバマ以前に、ホワイト・アングロサクソン・プロテスタント(WASP)男性以外で大統領になった人物はアイリッシュ系カトリックのJFKだけである。ただし、過去の大統領たちは、母系に色々な血が混ざっているのだが。

今回のアイオワで票を集めた両党の候補を見ると、WASP男性はドナルド・トランプだけとなっている。ダイバーシティーが増えており、WASPが言われた昔とは隔世の感がある。アメリカの人種問題はかなりリベラルになったと考えても良いのだろう。

民主党候補
ヒラリー・クリントン(50%)
W AS P 女性 政治家
バーニー・サンダース(50%)
W Polish  Jew 男性 政治家


共和党候補
テッド・クルーズ(28%)
W Latino Catholic 男性 政治家
ドナルド・トランプ(24%)
W AS P 男性 商売人・芸人
マルコ・ルビオ(23%)
W Latino Catholic 男性 政治家
ベン・カーソン(9%)
B African P 男性 医師

独立候補
マイケル・ブルームバーグ
W EastEuropean Jew 男性 ビジネスマン・元NYC市長


アメリカ大統領予備選:三人の極端な候補たち(トランプ、クルーズ、サンダース)

資本主義が成熟すると、搾取する側の資本家と搾取される側の労働者間の軋轢が悪化し、やがては搾取されている側(労働者)が団結し、弱者(労働者)の弱者(労働者)による 社会を実現すべく強者(資本家)を駆逐する。これはかの有名なマルクスの資本論である。資本主義の矛盾は、やがて革命に繋がる、と。

アメリカ大統領選の予備選挙が行われているが、周りを観察してみると、マルクスの言っていることは概ね正しいのだな、と感じてしまう。(マルクスは共産主義に理想を抱いている癖に、肝心の共産主義については何も語っていない。資本主義の批判については、当たり前のことが並べてあり、聞くべき点も多々ある)

15年程前まで、社会のエリート予備軍たる学生たちは、喧々諤々と共和党の政策が如何に馬鹿らしく、民主党が如何に素晴らしいか、という事を討論していたものだ。しかし、現在のアメリカのリベラルな都市の学生たちの話題は、バーニー・サンダースの政策である。多くの学生が社会主義に靡いているのである。自分たちもエスタブリッシュメントを目指すために大学にやって来た癖に、エスタブリッシュメントを真っ向から否定している。そして、その方向にアメリカの未来の理想図を思い描いているようである。

バーニー・サンダースは、ニューヨークはブルックリン生まれのポーランドにルーツを持つユダヤ系である。1941年生まれであるから、現在は74歳だ。イスラエルに渡ってキブツで青春を送った事がある人達は、コミュニティーベースの考えに偏る人が多いが、サンダースも社会主義的な考え方を持っている。サンダースはキング牧師などの公民権運動に関わってきて、インディペンデントとして2005年にヴァーモント州の上院議員に選出されている。で、今回は院内会派を結んでいる民主党から大統領候補に立候補したわけだ。貧富の格差是正を公約としている。例えば、公立大授業料無償化、国民皆保険の導入、公共事業への1兆ドルの拠出、最低賃金の1時間15ドルへの引き上げなどである。既存の制度を大胆に変える「政治革命」を標榜している訳だ。まあ、大統領に選出される事は無いだろうが、なったところで、このあたりの政策を実行することは不可能である。だが、こういったアイディアに若者たちの多くがあっさりと靡いてしまうほど、アメリカの社会は不安定であるという事である。

共和党からはドナルド・トランプが来た。テレビで人気だった「歯に衣を着せぬ発言」を武器に、貧乏でバカな白人ルーザー層を取り込んでいる。不法メキシコ移民を強制送還させ、イスラム教徒の入国も全面禁止。保護貿易を推進して日本や中国との貿易不均衡の徹底するといった、いかにも田舎のシンプルな人が喜びそうな政策を騙っている。暴言王などと言われているようだが、私には「田中角栄がとった戦略」にしか見えないのだ。結局のところ、ただのポピュリストである。トランプが繰り返す経済政策は、共和党的ではなく、むしろサンダースに近いと思う。

だが、アイオワ州のコーカスを勝ったのはテッド・クルーズだった。テッドクルーズはカナダに渡ったキューバ移民の子供である。テッドクルーズはティーパーティー運動から湧いてきた下院議員だが、オバマケアに反対する立場から、予算の成立を阻むため、議会で21時間以上にわたる「牛歩演説」を行った事は記憶に新しい。小さな政府を支持し、中絶は禁止、オバマケアの破棄、そして銃規制は反対、と右翼政策を掲げる。さらには、積極的にISISも壊滅させると、宗教保守派に喜ばれるような政策を掲げている(あれ?小さい政府を目指すんじゃないの??)。人相が悪くて嫌いなのだが、かなりの切れ者だ。

私は、上記三候補が嫌いと言うわけではない。皆、必死に努力して役割を演じきっているのだ。が、そういった候補を積極的に応援する負け犬アメリカ人が多いという事実に辟易している。民主主義国家を標榜するアメリカでの革命は、選挙によるものだろう。そのうち主流派に駆逐されるとは思うが、こういう泡沫候補であるべき極端な連中にスポットライトが当たってしまうほど、現在のアメリカが孕む「資本主義」の矛盾は、かなり危険な状態にあるのだと思われる。ブルームバーグさん、出番ですよ。

2/01/2016

マイナス金利後の世界

黒田さんが前言を撤回して、マイナス金利を打ち出してきた。市場は判断に困ったようであるが、緩和の一環であるとして、株価は上がり続けている。株価は意地でも上げる、そして為替はレンジ内に。政府がインチキして誘導しようとしてくれているのだから、これに逆らうのはアホウだろう。

実際にマイナス金利の導入に踏み込んだという事実に動揺している識者も多いようだが、何も変わらないといった意見が大勢を占めているのではないか?ただ、後に述べるが、マイナス金利の影響、つまりは行き着く先については、未知の部分が多く、個人的には「影響は解らない」というのが本音なのだ。後述するが、緩和政策が進まず、結構やばい可能性もある。

実際問題としては、日銀にブタ積みしている日銀当座預金の政策金利残高を0.1%にするだけなので、一般人には関係ないと思われる。普通に考えると銀行は日銀にお金を預けないはずだが、現金を銀行に置いておくのはコストがかかるので、致し方なく0.1%の「費用」を受け入れると思われる。0.1%を払うくらいであれば、市中にお金を貸せ、というのが日銀や政府の思惑だが、これまでの二十年を見ていれば、そうは問屋は降ろさない事は明白だろう。貸そうにも成長分野がないし、お金は余っているのだ。

で、結局は、現金保有はコストがかかるので、銀行は国債保有に走ると思われる。とすると、日銀の緩和政策が取りづらくなる可能性がある。下手をすると、日銀は政策金利をどんどんと落としていくか、国債の買取を高くするかの二つの政策しか取れなくなる。どちらも、かなり危険な政策に見えるのだ。

少し難しい話になったので、漫才の話をしたい。マイナス金利という話を聞くと、私は必ずドラえもんのあるエピソードを思い出す。お金のいらない世界をもしもボックスで作り出すのだが、これはお金のいらない世界ではなくてマイナス金利の世界ではないか?このストーリーの教訓は明白である。プラスでもマイナスでも、そんなに都合の良い話はない、という事である。

1/15/2016

ミネソタ・バイキングズをギリギリ下したシーホークス、次はパンサーズ

危ない一戦だった。絶対に負けたと思った。我らがシーホークスとヴァイキングズで行われたプレイオフの第一戦。摂氏マイナス18度という極寒のコンディション。かなり辛いコンディションであることは両者とも間違いなかった。証拠に、手がかじかんでボールを落とすなど、ダラダラした展開に。

前半を9-0で折り返す。バイキングズが三つフィールドキックを決めただけだ。シーホークスの攻撃はまったく繋がらない。

後半、シーホークスの流れになって、第四クオーター始まりにラッセル・ウィルソンからダグ・ボールドウィンに綺麗なパスでタッチダウン。さらにハウシュカのフィールドゴールで10-9と勝ち越す。

ダラダラした展開のまま時間が経過する。この守りを固めれば勝てる!と思った矢先、チャンセラーがパスインターフェレンスを取られて15ヤードのペナルティー。物凄く微妙な判定に納得がいかないが、こういうペナルティーはビデオレビュー出来ない。取られた時点でアウト。しかも、ボールは残り1分半。さらに次の攻撃でパスを決められ、完全にフィールドゴールレンジ。

ああ、今シーズンは終わった。シアトルの誰もがそう思った。

で、キッカーは本日パーフェクトなキックを見せていたブレアー・ウォルシュ。27ヤードは決めて当たり前という感じ。シーホークスは無駄あがきのタイムアウト。

キックした瞬間。あれれれ?ボールは大きく左に逸れる。頭を抱えるミネソタファン。大喜びするシーホークスの選手。不細工でも、勝ちは勝ち。次は日曜の朝 (1PM EST; 10AM PST) に、南国キャロライナはシャーロットで、MVP候補元オーバン大キャム・ニュートン率いるパンサーズとの一戦です。本日のシーホークスの体たらくぶりから判断するに、多分ぼろ負けするでしょう。

1/03/2016

レギュラー最終戦のサンデーナイトフットボールは”やらず”

あっという間にホリデーシーズンも終わった。明日からは仕事だ。そして、一瞬で終わったのはフットボールのシーズンだ。来週からはいよいよプレイオフが始まる。A

AFCだが、最強だと思っていたニューイングランド・ペイトリオッツが、シーズン終盤に立て続けに負けて、第一シードはデンバー・ブロンコスになった。ブロンコスは、QBを年老いたペイトン・マニングからオズワイラーに変えてから調子が良くなってきた。先週、アルジャジーラがマニングの薬物使用疑惑を報道したのも興味深いところである。ペイトリオッツは、ご存知、トム・ブレイディーのデフレート疑惑で始まったシーズンだが、蓋を開ければ絶好調。ただ、尻すぼみは気になるところだ。赤髪のアンディ・ダルトンが故障をして、アラバマ大出身のAJマッキャロンがQBを務めるシンシナティ・ベンガルズは三位、テキサンズが四位シードでシーズンを終えた。対するは、ピッツバーグ・スティーラーズとカンザスシティー・チーフズである。NYジェッツもいい線だった。先発QB候補のジェノ・スミスが同僚に借りた金の話でしばかれて、シーズンを棒に振った。で、代わりのハーバード出身のフィッツパトリックがとても良い代役を務めたのだが、ここ一番でバッファロービルズに敗れ、プレイオフ進出はならなかった。

NFCだが、一位はキャロライナ・パンサーズがぶっちぎった。オーバン大出身QBのキャム・ニュートンはMVP候補である。二位は、パーマーをQBに据えて貫録を見せつけたアリゾナ・カージナルズ。四位シードはどこよりも弱いレッドスキンズ(差別表現)である。で、我がシアトル・シーホークスは前半もたつき、後半にぶり返して6位シード。問題は3位と5位。日曜日のサンデーナイトフットボールはレギュラーシーズンの最終戦。グリーンベイ・パッカーズとミネソタ・バイキングズが地区優勝をかけて戦った。

ただ、勝てば地区優勝ではあるが、上がり調子の二年連続スーパーボウルに駒を進めたシアトル・シーホークスと当たる。負ければ、無難にワシントン・レッドスキンズと当たる。私なら負けて弱い方と当たりたい。

露骨ではなかったが、バイキングズもパッカーズも、手を抜いていた。で、最後はぎりぎりでバイキングズが勝ったのだが、来週、シーホークスの餌食にされる事は明白である。ご苦労様である。

ただ、ロンドンオリンピックの女子バドミントンのような露骨なやらずではなく、テレビの司会者も、両社が真面目にプレーしているように騙っていた。まあ、両者とも、明らかに怪我をしないようにプレーしていたが。

NFLのプレイオフ。楽しみである。