12/30/2017

相撲協会にとって一番害のある宗像紀夫も訴えるべき

八角理事長が悪徳コンサルの小林慶彦を訴えたのは、遅すぎるとは思うものの、正しい方向性だと思う。が、もう一人糾弾するべき人間がいると思う。それは宗像紀夫である。私は、宗像が小林から利益供与を受けていたかどうかは知らない。が、八角親方の名誉を棄損するような発言や、相撲協会の利益にならないような虚偽を垂れ流している。発言を紐解くと、どれも悪徳コンサルに有利になるような発言ばかりしているのである。

問題は、宗像は内閣官房参与という肩書を持っている。そのため、ヤメ検だと言う事で、もしかしたら裏で権力を行使できる立場なのかもしれない。が、自身の肩書を利用しての相撲協会の利益にならないような発言をメディアに垂れ流す行為については糾弾するべきだと思うのだ。貴乃花の処罰は不当など、真っ当なコメンテーターのふりをしているが、八角を追い落として小林が相撲協会に食い込む工作をしているとしか思えないのだ。

貴乃花親方を持ち上げることくらいは可愛いものだと思う。が、相撲協会は社権に投資すべきだったのに八角が阻止したとか、自分の知り合いの外部の弁護士や会計士を勝手に採用したとか、これは悪徳コンサル対策だ。危機管理という観点からは褒められてしかりで、当時の危機管理委員長が批判するのはおかしい。北の湖は八角と比べて崇高であった、北勝海は相撲協会を私物化しようとしている、とかは一線を越えている。

影響力という意味では、この人物が一番危険である。宗像は、一定の既得権益者(件の悪徳コンサル)のために相撲協会を潰そうとしているように見えて仕方ない。週刊誌や夕刊紙は宗像の責任問題を追及してほしいし、相撲協会は宗像を名誉棄損か何かで訴えるべきだ。小林から宗像への金の移動とかも調べてほしいものである。

それこそが本当の意味での相撲協会にとっての危機管理だと思う。

12/28/2017

マスゴミの貴乃花を巡る相撲報道

モンゴル人同士の酔っ払いの喧嘩騒動は決着したと思っているが、貴乃花洗脳事件は未だに大問題であり、マスゴミによる相撲協会批判が起こっており、ネトウヨを中心とする情報弱者達が貴乃花をヒーローとして祭り上げている。貴乃花は頭が悪い発達生涯であり、すぐに誰かの意見に感化される難しい人物である。が、皆が解っている通り、根が悪い人物ではない。膿はジェダイの貴乃花を悪の道に落とした「シス」のような存在だ。

しかし、面白いのは、貴乃花親方に対して好意的なコメントをする人たちが真っ黒すぎると言う事だ。マスコミは、勿論それらの事情を熟知している筈なので、わざとそういうコメントを垂れ流して世論を煽っているのである。以下に挙げる人物はテレビに出してはいけない人物、或いは極端なステークホルダーである。

1. 辻本公俊(貴乃花親方の最大の支援者)
関西弁でぺらぺらと相撲協会やモンゴル勢の悪口を言っている。そして貴乃花に好意的なコメントをしている。この人物は龍神総宮社というカルト宗教の教祖であり、テレビに映すべきではない人物だ。相撲が神事と繋がっているとしても、新興宗教に部屋の面倒を見て貰うとか、ガバナンスが効いていない。マスコミはそれを解った上でインタビューに行っているのだから性質が悪い。

2. 宗像紀夫(元相撲協会危機管理委員長)
テレビに出てきて、相撲協会や八角の悪口を論う。この人物は、履歴も素晴らしく、元危機管理委員長であるし、内閣官房なども勤めており、社会的に信用できそうである。が、真っ黒であることは相撲通なら誰でも知っている。裏金顧問として北の湖に取り入った小林慶彦・経営コンサルタントとグルになって、相撲協会を利用していたことは皆が知るところだ。宗像理事は小林顧問の裏金流出問題で、『一度は金を受けとったが、後で返却したから問題なし』と、誰が考えてもおかしな理由で無罪放免だと言い渡した張本人である。裏金コンサルから何らかの利益供与があるとしか思えないのだ。相撲協会の癌である。このような人物の話を垂れ流しているマスコミはアホである。

3. 池口恵観(貴乃花親方と親交が深い)
池口氏は“永田町の怪僧”や“炎の行者”などと呼ばれ、政治家や芸能人、スポーツ選手との交流も盛んに報じられている。この人物がクーデター未遂を犯し、国粋主義的な思想を煽り、右翼と繋がっている傍ら、色々な国際案件に顔を出して美味しいところを持っていくことは余り報じられていない。テレビに出しても良いが、危険な人物である。

八角理事長はバランス感覚に優れており、北の湖も手を拱いていた宗像や小林慶彦を追い出した。これらの人物が貴乃花親方を担ぎ、相撲協会を牛耳るためだけに八角を追い落とそうとしている事は火を見るより明らかである。千代の富士の陰に隠れた地味で強い北勝海。ファン受けする横綱ではなかったが、どこからどう考えても、今回の一件では理事長として的確に行動しているように見える。私は八角を応援したい。

PS 貴乃花に対する懲罰が発表された時を同じく、相撲協会が元顧問の小林慶彦氏に損害賠償求める訴訟を起した。貴乃花でもモンゴル勢でも白鳳でもなく、小林こそが相撲協会の膿である。八角の的確な行動は賞賛に値する。これで貴乃花を金銭をちらつかせながら裏で操る事が出来なくなるだろう。しかし、マスコミの操られようを見ていると、小林のさらに裏に大きな悪の権化がいるような気がして仕方ない。

11/27/2017

相撲協会の闇??

日馬富士問題で、相撲協会や貴乃花や白鳳が叩かれている。意味が解らない。

相撲協会が闇に包まれていることは誰でも知っている。が、膿は随分と取り出せた。八角を中心にまともになろうと自助努力しているように見える。宗像外部理事や、やりたい放題の悪徳コンサル(小林慶彦)を協会から追い出したのは、誰でもなく八角である。八角が「改革を放棄した」、「隠ぺい体質がある」というのなら、それ相応の証拠を示すべきだ。第一、今回の酔っ払い力士同士の喧嘩について、相撲協会は初動が遅すぎたくらいで、何も間違った対応を取っていない。

白鳳は相撲を盛り上げようと頑張っている。自分が全勝で優勝することこそが相撲を盛り上げる方法だと信じている。そして、ファンに外野の事に気を遣わずに相撲の取り組みを見てほしいと、体で言っている。嘉風に負けた一戦は、納得できずに子供じみた行為をとった。あの負けん気の強さこそが、史上最強の横綱を作ったのだと思う。批判してないで、あの白鳳のハングリー精神を他の力士もお手本にするべきだ。白鳳は日本語が他社だが、100%でない。インタビューでは、相撲を見に来たお客さんを喜ばせようと自分なりに必死に責任を取っている。あのインタビューを聞いて違和感を感じる人は、毎日国会答弁でも聞いていればよい。力士は相撲を取る存在であり、相撲を見ないワイドショー好きの一般人や外国人たたきを面白がるネトウヨのような連中に対して愛想を振りまく必要などない。

貴乃花親方は発達障害で、少し知性が足りない。頭が良くて切れるタイプの力士というのも少ないだろうが、そんな力士の中でもぶち抜けている。いわゆる天然で、クリティカルシンキングがまったくできない。その癖、ユーモアなどは全くない。そんな「痛い」言動を繰り返して、肉親を含めて周りとこじれる貴花田を面白おかしく取り扱うマスごみは酷いと思う。貴乃花は特別な配慮が必要なほど、社会適応できない人間だ。前述の悪徳コンサルや整体師などにコロッと騙されて、変なものを信じてしまうほど危なっかしい。今回の一連の問題にしても、悪徳コンサルや宗像の八角潰しが裏にあって、貴乃花は操られているのではないのか、とさえ勘ぐってしまう。

叩くべきは、悪徳コンサルや外国人差別を喜ぶ低級なネトウヨであり、相撲を見もしないくせに品位云々言うクレーマーである。酔っ払いで殴った方は休場3場所、殴られた方は厳重注意、居合わせた人たちは厳重指導。それで終わりではないか?どうでも良い取るに足らない問題を大騒ぎしているマスごみには辟易とする。今回の件では相撲協会が一番可哀そうだ。八角や鏡山を中心に、一番まともであるにも関わらず、批判の矢面に立たされている。


11/20/2017

貴乃花はただの発達障害

安馬(日馬富士)が貴ノ岩を酒の席で殴った話がマスメディアを賑わせているが、結局は酔っ払い同士の喧嘩である。

それならば力士が酒を飲むのを禁止すれば良い。そんな事は出来るわけがない。力士は後援者(タニマチ)と酒を飲むのが仕事なわけで、これを禁止すれば相撲が機能しなくなる。

横綱が人を殴ったらいけない、とか言われるが、酒の席で力士同士が暴れるくらいのことまで外野がトヤカク言うのはどうだろうか?こんなもの、喧嘩両成敗、一場所出場禁止で終わりの話である。警察に被害届を出すとか、子供じみている。

野球でも、サッカーでも、プロでも学生でも、酒を飲んだらみんな喧嘩する。スポーツをやっている連中は、血の気の多い荒くれ物も多いわけで、そういったことまで目くじらを立てて相撲協会をバッシングするのは如何なものかと思う。

貴乃花親方が色々言われている。貴乃花親方の行動が事をややこしくしているというのは、余りにも正しい。どう考えても賢い戦略に基づいた行動ではない。相撲協会の理事長になるためだ、とかいう見方もあるようだが、それは違う。貴乃花親方はただの発達障害であり、自分以外が見えていないだけだと思うのだ。それを解ったうえで貴乃花親方に接する必要があると思う。対人関係や調整を仕事の主体にするような、理事長になるとかのキャパシティーはないと思うのだ。別に悪意をもって日馬富士や現体制を貶めようとしているわけではない。ただ、理路整然としたロジカルシンキングでなく、自分の感情で動く人だと言う事である。(巻き込まれた人たちは可哀そう)

10/30/2017

糞ワールドシリーズ

カーショーとカイケルの息詰まるような投手戦を期待していた。カイケルが一回から荒れて、なんか締まりがなかった。で、飛ぶわ、飛ぶわ。

バットに当てただけでホームラン。フライをあげれば外野ギリギリまで飛ぶ。何、これ?ボールにステロイド打ってるン違うぞ!

MLBの人気が凋落してきて、盛り上げたいのは解るが、やり方が露骨すぎる。これは皆に批判されると思う。ちょっと酷過ぎる。ワールドシリーズの価値が台無しである。

7/31/2017

米国政治のリアリティーショー化、日本政治のワイドショー化

アメリカ政治はグダグダ。トランプを含めたホワイトハウス内は戦略すらない状態である。どこに落としどころをつけるつもりだろうか?このままではDCを中心に政治が経済の足を引っ張ることに繋がりかけない。

一方の、日本の政治も無茶苦茶。安倍さんの迷走も酷いが、民進党もグダグダ。で、結局どこに行くの?

どちらの国にも共通しているのは、マスメディアが面白がって政権内の問題を視聴率の点から捉え過ぎていることにある。衆愚的な民主主義の危機と叫ばれて久しいが、ここまで日米がグタグタしているのは、見るに堪えない。政局の話を聞くと、許由ではないが、潁水に耳を洗いたくなってしまうものだ。

二つを比べた際に、日本よりは米国の方がよりやばい気がする。マスコミの悪ノリのひどさもアメリカの方がヤバイ。

7/28/2017

トランプ、完全なる敗北

トランプ政権は、国境税調整が廃止されるという報道を受け、恒久的な財源の確保に失敗する事が決定的となった。しかも、公約で言い続けてたオバマケアすら廃止できていない。

トランプは共和党の保守派を取り込んで政権を取り、DCのスワンプ(魔窟)を一掃する、という事で支持されてきたわけだ。保守派と呼ばれる人々は、合衆国憲法の文言に従い、小さな政府を目指し、政府と国民の癒着を断ち、自らの財産権を守るための大減税をする、というような考え方が根本にあるわけである。

が、共和党の主流派は民主党などとは比にならないレベルで、企業とズブズブの関係にある。ミッチ・マコネルなど、企業の方を向いて政治している。原理原則を曲げたとしても、企業や補助金で優遇を受ける産業に不利になるような事は絶対にさせない。コーク兄弟に支えられているリバタリアンの連中(ランドポールなど)は、保守派どころではない急進的な事を言っており、如何なる増税にも「NO、NO」の立場である。さらに、名ばかり共和党のメーンやアラスカの代議員は、心底では民主党的な政策に靡いている。

スワンプを灌水すると言っていたトランプだが、メディアや色々な武器を使われ、四面楚歌状態。DCという伏魔殿の中で完全に詰んでしまった感がある。スカラムーチーがパリパスやバノンを責め、トランプがセッションズを批判し始めた。下手にセッションズを批判すると、南部の共和党員に、トランプは北部のヤンキー、といったレッテルを張られる恐れもある。


レームダック化されたこの政権を、今後は誰が支えるのだろうか?いくつかのシナリオが考えられる。

1.トランプが保守派と距離を置く。バノンやスパイサーなどを冷遇している状況をみると、この作戦が練られている可能性は否定できない。が、誰がレームダック政権の受け皿となってくれるのか?民進党の幹事長や党首に誰もなりたくないのと同様、わざわざ地雷を踏みに行く連中はいないと思われる。第一、共和党保守派の連中は怒り狂うのではないか?

2.共和党を裏切り、民主党と手を組む。これをすると、大変なことになるだろう。まあ、大統領の弾劾は避けられなくなると思う。オバマケアよりも極端な、国民皆保険制などを打ち出して来たら、面白いっちゃあ面白いのだが。

3.で、やっぱり、ダラダラとグダグダが続き、何も変わらない訴訟主義国アメリカが残るのだろう。大減税もなし。改革はなし。ロビイストが跋扈し、メディケイドなどの予算を着服する連中はどうにもならない。DC(政府)の勝ち、チャンチャン。

予想は出来ていたこととはいえ、半年で勝負がついてしまうほど、アメリカという国は汚れ切っているのだ。トランプの改革に期待した人たちもいると思うが、マーケットなどを中心に、やがて夢から醒める日がやってくる。DCのごたごたは、遠からず実体経済に間違いなく悪い影響を及ぼすと思う。

自由で民主的な腐敗のないアメリカ。弁護士が蔓延ることなく、無駄な法律で市民を毟り取らないアメリカ。公正な競争が行われるアメリカ。団体や企業が税金で作られた無意味な予算にたかる事のないアメリカ。そんなもんはおとぎ話だったのだろうし、民主党員やマスメディアや知識層も含め、誰もそんなもんは求めていなかったという事だ。

7/26/2017

加計学園:報道のあり方がおかしい

加計学園の問題は、我が国のあるべき姿という意味を考えるうえで、とても有意義だと思っている。要は行政コンプライアンスとガバナンスの問題なのだが、そういった難しい話はメディア受けしない。

* 無駄な規制はどんどん潰せばよい。岩盤規制というのは政治家がやりたくなかっただけ。特区というのは、規制を残したうえで新たな利権を作り、問題を先延ばしにする方法。

* 認可には透明性を確保する事が肝心であるにも関わらず、おべっかを使って公募の競争がおきないようにしようとしている「しょうもない連中」が一杯いる。

* 良くも悪くも、自民党は所詮は縁故資本主義を守ろうとする政党。官僚は意思決定をする力は全くない(当たり前)。

* 政権に都合の悪いことを言うと、個人情報(出会い系パブ)が暴露される。



ところが、メディアは明後日の方向を向いて議論をしている。打倒安倍政権か、安倍政権支持かで白黒をつけようとしている。

打倒安倍政権側
* 安倍首相は友達の加計が獣医学部を作るために手心を加えた(直接か間接かを別にすれば、高い確率で本当の話だが、証明のしようがないし、違法性もない)
* 加計学園は献金等を通して自民党に便宜を図っている(本当の話)
* 加計学園は逢沢一郎の関連会社であるアイサワ工業に工事をさせて、税金を使って高額発注した(本当の話だが、違法性はないし、自民党の十八番)
* 菅官房長官の対応は丁寧ではなく、態度が大きい(ただの主観論)
* 誰かが広域などという表現を入れた(本当の話だし、完全な勇み足。ただ、違法性はない)

安倍政権支持側
* 前川氏の発言は信用できない(ただの主観論。一番馬鹿な意見)
* 官邸側に落ち度はない(法的な落ち度はない。透明性という観点からのコンプライアンス的には微妙)
* 安倍政権を倒すための言いがかり(その通りだが、政治はそんなもん)
* 加計学園はすべての要件を満たしている(だから競合させなくてもいいの?)
* 京産大はそもそも要件を満たしていない(であれば競争させればよい)
* 岩盤規制を崩そうと頑張っている(今まで頑張っておらず、一校だけを優遇するのが問題)
* 文部省は岩盤規制を続けたい抵抗勢力(法律は誰が作るの?議員ちゃいますか?官僚は法律に則って行政するだけ。岩盤を本当に守りたいのは一体誰ですか?岩盤が残っているのは政治家が必死にやってこなかったから。文科省に法律を変える権限はありません)
* 加戸愛媛知事の発言は立派。リベラルマスコミはスルー(今ままでの政権が助けてあげなかっただけ。根本的な話と関係ない)

安倍政権支持者側は、ガバナンスに透明性を持たせなければいけないし、文科省は法律に則って淡々と行政をすることが仕事だと解っているくせに、安倍には違法性はないとか、当たり前のことを言っているだけで、見苦しい。日本はいつからアメリカのように政治的になったのか?反安倍か親安倍かでポジショントークをするのは辞めて欲しい。我々に必要でないのは岩盤規制と勇み足をする議員連中であり、必要なのは透明性の確保である。以上。

7/22/2017

自民党と縁故資本主義

自民党とは、「縁故資本主義」を頑なに保守する政党である。「縁故」があるものに利権を付与する政治を行っているのが、日本の政治であり、自民党体質である。安倍政権が加計学園の問題で追及されているが、前の選挙で自民党に投票した連中がこの問題で騒いでいるのは甚だおかしいと思う。こういう事になるのは、初めから見えていた。所謂「アベノミクス」の日本の矢によって株価や不動産価格が引きあがるのと引き換えに、第三の矢の成長路線や本当の改革を棚上げし、縁故を優遇する規制を連発する。オリンピックも万博も新幹線もなんでもござれ。そんな事を了解したうえで安倍自民党に投票したのだと思う。

国家戦略特別区域、通称特区構想を安倍政権は成長戦略に掲げる。私は、規制緩和という物には諸手を挙げて賛成する。規制緩和とは無駄な規制を払拭し、公平な競争が起こり得る環境づくりである。しかし、安倍政権で実施されている特区というのは、特定の地域や特定の団体を優遇することを意味しており、為政者の指揮棒の振り方によっては越後屋優遇になってしまう。

現に、加計学園の問題は、今治と岡山理科大学を優遇しており、規制緩和になっていない。本当の規制緩和であれば、獣医学部を作りたい大学があれば作れば良いのであって、一校だけ認めるために特区を作り、獣医学部を作るのが国家成長戦略であるとするのは、本気であるとすれば「オメデタイ」としか言いようがない。というか、このような茶番特区を規制緩和の一丁目一番地としている国家戦略に、異を唱えられないようなコメンテーターたちは只のアホだと思うのだ。こんなもの、戦略でも何でもない。

特区構想は、規制緩和のふりをした特定団体の優遇であり、自民党得意の縁故資本主義である。獣医学部を一つ作るのに必死になっている官僚、今治市、加計学園はアホである。このような構想を支持する国民はもっとアホである。これで喜んでいるのは、規制の枠組みを守れた霞が関と、規制が残ったことで権力を動かせられる自民党である。この人たちの思い通りにさせるため、我が国はやらなければならない規制緩和を棚上げし、いつか来た道の縁故資本主義に固執する。


大きな政府を目指す民進党は、大きな政府を守ろうとする自民党に、この件では何も言えない。本当の意味での規制緩和を推し進めてくれる政党を探しているのだが、日本という国は規制がなければ生きていけないようだ。私は改めて、自民党という団体を支持することが出来ないが、間違いなく民進党は私の求める政策を代弁していない。

7/21/2017

白鵬は史上最強の横綱

誰がどこからどう見ても、白鵬が史上最強の横綱であることは論を俟たないと思う。私は朝青龍の相撲が好きだが、完成度としては白鵬が断然上である。

モンゴルの連中が相撲を始めてから、相撲がつまらなくなったと言っている輩がいるが、現実は反対だと思う。曙のようなツッパリ相撲や、小錦のような押すだけ、そんな相撲が良かったのだろうか?貴乃花は確かに面白い相撲を取っていたが、白鵬や朝青龍よりも強かったかというと、それには疑問が残る。

電光石火の朝青龍。いなしながら自分の形に持っていく柔らかい白鵬。この二人の相撲があるからこそ、相撲が廃れずに済んでいるのだと思う。別にディスるわけではないが、稀勢の里の相撲とか、全然面白くない。

横綱に品格を求めるのは馬鹿げている。(朝青龍よりも双羽黒がヤバイ)

横綱は相手を常に受けるべきとか言うのも間違っている。(千代の富士とかも常に受けているわけではなかった。無理矢理体をデカくした貴乃花は故障)

こういった意見はアンチ白鵬、アンチ朝青龍の意見であり、小憎たらしいほど強いという事なのか。今まで相撲を見てきたが、朝青龍と白鵬が史上最強を二分するほどの大横綱であることは議論の余地がないものだと思う。

PS 白鵬は力が衰えてきてエルボーや張手が増えてきたという意見が多い。横綱同士の千秋楽で日馬富士相手に変わり身をしたのとか、伝説レベルである。が、それはそれで面白い。相撲は国技でもなんでもなく、日本の伝統的な興行である。そこでは注射(八百長行為)が当たり前に行われていた。例の一件で、注射を無くそうという事になったし、それは国民が望んだことだと思う。注射を無くせば相撲がスポーツ的なものになってしまい、ああいう相撲になっても仕方がない。今まで八百長まみれだった相撲の取り口を見て、横綱こうあるべき、みたいな話は馬鹿げている。興行団体の癖にスポーツ要素を取り入れるからこういう事になったのだ。プロレスからアルティメットファイト的になってしまうのは仕方ない。これは一般の日本人が望んだことで、それに白鵬がきっちりと応えているのだと思う。それでも負けない白鵬。称えられることはあれ、けなされるのはおかしい。

7/15/2017

アメリカの医療保険が高いのは誰のせい?

オバマケアに問題が山積していることは論を俟たないわけだが、それは脇に置いていこう。アメリカ市民は、医療代と医療保険が高いことに激高している。これは一体だれのせいだろうか?

民主党員の意見
民主党員の多くは、保険会社がインチキをしているために医療費や医療保険代が高騰していると考えている。資本主義の権化であるような保険会社が、一般市民をだまして保険料を馬鹿高くしているうえに、保険でカバーされないような医療が増えていると思っている。つまり、保険会社を一掃し、多くの他の国が実施しているような、国が運営する国民健康保険とすれば医療費が下がると考えている。

共和党員の意見
オバマケアのせいで医療費が高騰していると考えている。オバマケアのせいで、入りたくもない保険に加入させられた。さらに、州を跨いでの保険制度がないため、競争原理が起こらず、消費者は高い保険を買わさせられている。メディケアなどの負担も保険加入者にかかり、医療保険代が高騰している。

で、本当は誰が悪いのか?私の意見では、システムそのものに問題があると考えている。保険会社が医療費(点数と同義)を決める。すると、病院はその点数を最大限取りに行こうとする。病院が医療費を抑える理由は何もない。メディケアなどに関しては、州はメディケアで請求された分だけ、連邦政府からマッチアップを受け取ることができる。そうなると、州の保険会社が医療費を抑える理由は全くなくなる。患者側は自分の負担にならなければ関係ないので、病院に任せる。で、誰も医療費を削ろうとはしない。

しかも、病院側は、無理矢理高い薬を売りつけたり、あるいは病院そのものを綺麗にして患者の顧客満足度を高めようとする。それらは結局、保険代に跳ね返ってくる。

それでは一体、どうすれば病院がコストを減らせようというインセンティブが働くのだろうか?それが全ての問題である。この疑問を避けて医療保険の話をしても意味がない。

医者、病院、病院を訴訟する弁護士、医療経営コンサル、薬会社、患者、州政府、連邦政府、保険会社。みんなが取れるだけぶんだくろうとして、医療費が高止まりしているという現実がある。

7/12/2017

加計学園、獣医学部新設の問題とは?

加計学園の問題が長引いている。私からすると、どうでも良い問題であり、これが原因で安倍内閣の支持率が悪くなったりするのは、正直どうかと思う。一方で、自民党という集団を選んだ時点で、このような事が日常茶飯事に起きることは解っていたはずだ。

1.政治家の仕事の一つが、口利きである。狡猾な人々は政治家に献金をし、それに対して何らかの見返りを求める。世の中はそんなもんである。完全にクリーンな世の中が理想ではあるが、そうなれば、政治家は献金をもらう事は出来なくなり、現状の制度ではやっていけなくなる。というか、これは社会の必要悪だと思う。

2.獣医学部が新設できないという事がそもそもおかしい。それにより需給が逼迫するかどうかなど、文科省の問題ではない。規制している方がおかしいわけだ。政府が需給をコントロールすることなど不可能であるし、適正数を把握するという事も無理だ。政府がコントロールした方が、自然と市場に任せるよりも上手くいくと考える人がいるとしたら、解らない人だと思う。

3.萩生田か下村か山本幸三かは知らないが、誰かが姑息に「広域」などという言葉を追加し、京都産業大学が応募することを阻止しようとしたと考えられる。こんな事をする必要があったのだろうか?普通に競争させれば良かっただけの話だと思うが、こういう事で点数を稼ぎたかった輩がいたのだろう。これは一線を越えていると思うし、こういう自民党が嫌いである。仮に京都産業大学も資格を完全に満たしていたのであれば、二校新設すれば良いだけの話ではなかったのか?こういう事が起こらないようなルール作りが必要になると思う。これを官邸側の圧力だと言えば、それはその通りだと思う。

4.前川さんは、天下り先がなくなり、何らかの活動をしなければならない。このような形で活躍する方法を選んだというのは、中々巧いと思う。が、それに対して全く関係のない出会い系の話が出てきたのは、権力の乱用に他ならない。

5.民進党やその他の野党は、批判のポイントがずれているとしか思えない。批判のポイントを絞り、国民を味方につけるべきだ。国民は自民党体質のうさん臭さはきっちりと理解していると思う。が、獣医学部を申請するなとかいう馬鹿な批評をするべきではない。萩生田か下村か山本に、公平性と透明性の観点から責任を取らせて幕引きするべき問題だろう。あるいは、必要悪の政治家の口利きを辞めさせる法律を作りますか?そんなもんは無理だろう。


6/24/2017

霞が関の官僚とは?

文科省問題で、霞が関の官僚について色々言われている。官僚とは、内閣府や大臣に統制された国の行政のトップを担う人たちである。官僚の仕事は「法律」に則り、粛々と国の業務を執行することである。逆に、官僚は立法府の仕事は本来するべきではない。法律を作ったり、国の大枠を決めたりする事は、三権分立という考え方が正しければ越権行為に当たる筈である。ただ国会議員やその子分たち(秘書など)が余りにも無能な上に資源を持たないため、本来であれば行政府に特化するべき官僚たちが立法府を手助けする仕事をやらざるを得ないという懐事情に日本の悲劇があるのだと思う。この話は別の機会に深く追求したい。

私にも官僚の友人たちが少なからずいるし、仕事上、霞が関の官僚たちと話す機会は多い。で、思う事なのだが、マスコミで思い描かれているような優秀な人は五人に一人くらいで、五人に四人くらいは普通の人材である。まあ、五人に一人優秀な人がいれば凄いとも言える。そして極稀に、とてつもなく優秀で、官僚にしておくのは勿体ないような「切れる人材」に出くわす。私が考えるに、真相のところ、官僚の仕事に切れるような優秀さは必要ないと思うのだ。そういう人たちが民間に行き、日本の生産性に貢献してほしいなあと思う。

官僚にとって必要な能力は三つある。1)事務処理能力、2)コミュニケーション能力、そして3)現実認識能力である。キャリアの官僚は一種国家公務員試験をこなしているので、個人差はあれ、必要最低限の事務処理能力はほぼすべての人達が有しているといっても過言ではない。ただ、コミュニケーション能力に劣る人たちが多々見受けられる。官僚に求められるコミュニケーション能力というのは、プレゼン力などではなく、的確に質問等に答える必要があるという事だ。つまり、きっちりと宿題をし、的確な情報を的確に伝えるという事である。が、質問をする相手が、事情を知らない人たちであることも多々あるため、多種多様なシチュエーションに会ったコミュニケーション能力が求められる。勉強に集中し過ぎていたせいか、事務処理能力は高いが、コミュニケーション能力が極端に落ちる官僚というのを偶にではあるが、見かける。最後に、現実認識能力である。これが無いと、大変しんどい。色々な事情を想定するのだが、法律の裏の歴史背景や、議員同士の力関係、実際の社会の動きなど、一連のビッグピクチャーが解らなければ、仕事の優先順位付けなどが出来ない。所謂「匙加減」なども、こういったスキルに裏打ちされてくる。周りが見えない人は、事務だけができる仕事のできない官僚に成り下がってしまう。こういう人たちの中には、周りが見えないが故に、省内政治にばかり関心がいってしまったりする。典型的な落ちこぼれ官僚になってしまう。そういう人は、休み時間にラジオ体操して、冷房を切った部屋で残業をしていれば良い。

私は国会議員やその腰巾着のような人たちの多くを馬鹿にしている。色々な人と会ってきたが、馬鹿な人や、ぶっ飛んだ人が余りにも多い。一方で、私は官僚の人達の多くをリスペクトしている。あまりぶっ飛んだ人には会った事がない。ただ、日本の悪の根幹が官僚制であることもまた事実であり、何らかの改革を施していかないと、日本の将来が危ないと危惧している。

霞が関の問題点は、オーバースペックの人達がアホな立法府の意思を行政に完璧に反映させ過ぎていることにあると思うのだ。私は、以下の二点だけを改革すれば、8割くらいの問題が解決すると思うのだ。1)税収に見合った適度なサービス。立法府との完全な切り離し。2)出たり入ったりを可能にし、能力に見合った給料を払う。という事に尽きると思うのだ。このあたりの事は何度かブログにも書いているが、長くなるのでまたの機会に論じたい。

5/07/2017

社会主義の足音(2):教育の無償化

社会の長期的な成長を促進するものとして「教育」が大切であることは論を俟たない。しかし、ここでいうところの教育とは「学歴」ではない。労働者の生産性を高めるために施されるものである。

「大学を卒業した人の方が高卒の人よりも給料が良いので、全員が大学に行くべきだ」などという陳腐な意見を述べる識者を良く見かける。これは相対性の問題である。大学卒業した人が高卒の人に比べて良い仕事が貰えるのであるから、良い給料が与えられている、と考えるのが普通だろう。もし、全員が大学を卒業したとすると、大卒者同士の競争で、給料が高い人と低い人が出てくるのだと思う。社会のパイはある程度決まっているので、そのパイを取り合うときの手段として学歴が用いられているのだ。マクドナルドやコンビ二で働く人は絶対に必要なわけで、そういう人が無駄に学歴をつけている社会というのは、働くべき人が四年間非生産的な事をする社会である、という事になる。学歴はイノベーションを産むものではなく、むしろ社会の無駄な「官僚制」を助長することになる。

日本という国家のためには、人々のイノベーションを助長し、社会を革新的に変えていくような教育が必要である。こういった教育には、莫大な資源が必要となる。「学童」に知識だけでなく、経験などを積ませるような教育は、無茶苦茶高くつくのだ。また、キャパシティーが足りない人にこういった教育を施すことは資源の無駄になる可能性が高い。

教育に関しては、私たちは「質」の話をする必要がある。一年間に十数万円を子供に配って全員高校または大学を卒業させる。その程度のお金で受けられる教育など、たかが知れている。むしろ、そういった事で、伸びる要素があるにも関わらずほかの生徒と「平等」に無駄な授業を受けさせられる学童が可哀そうでならない。

教育こそが自由であるべきものであるし、教育を受けない自由もあってしかりだと思う。社会にはエリートも必要であるし、コンビニの店員も必要なのだ。問題の少ないサラリーマンを増やすために、教育の無償化として相続税を上げるなど、「共産主義か?」と問いたい。

社会には、高学歴だが使い物にならない人たちが溢れている。無駄に大学院を卒業し、社会も経験した事の無いような使い物にならない博士号取得者とかが一杯いる。まあ、大学教育を無償化すれば、こういう人たちの仕事は作れるかもしれない。

いづれにせよ、国家がやることは、教育には介入しないという事である。イノベーションを産むような教育を作るためには自由に競争させるしかないと思うのだ。文部科学省とか、無意味なので潰せばよい。国家が教育を全面的にコントロールする国。それは全体主義の国だと思う。日本はそういう方向に行こうとしているのだろうか?

そして何よりも残念でならないのは、橋下徹や小泉進次郎といったリバタリアンの匂いがした連中たちが、この問題ではこぞって国家主義的なゴール設定をしていることである。いったい私はどの政治家を信用すればよいのだろうか?

4/20/2017

シアトルに凱旋したイチローのホームラン

私は2001年の春にシアトルにやって来た。イチローもその年にシアトルに来た。それ以来、私はセーフコフィールドに頻繁に通った。マリナーズは良いシーズンが少し続いた後、とても弱いチームになり下がった。チームの好不調に関係なくイチローはヒットを量産し、外野の守備で魅せてくれた。捻くれ者の私は、メインストリームが嫌いなことが多いのだが、イチローはメインストリームであり、私の中のヒーローである。

イチローこそが私のシアトル生活であったといっても過言ではない。アメリカで生活をすると楽しいことも多いが、それなりに辛いことも多い。そういった時、イチローの活躍に私自身が何度救われた事か解らない。日本人のイチローがアメリカで頑張っているのだから、私も頑張れるぞ、と。地元のアメリカ人からリスペクトを受けるイチローを見て、私は日本人だという事を誇りとしてきた。

イチローがヤンキースに移籍を決めたとき、私は心を砕かれた。そして翌年の春、私自身にも転換の機会が訪れ、シアトルにこだわることを諦め、米国の南部に行くことにした。冗談抜きにして、イチローがシアトルを去ったという事が、私自身の意思決定に多大な影響を及ぼした。ラッキーにも、私は一年半ほどでシアトルに帰ってくることができた。鈴木一朗のいないシアトル。私はセーフコフィールドに行くことは殆どなくなり、マリナーズの試合を見ることもなくなった。そして、いまだに私の机の上には、イチローのバボヘッド人形が並んでいる。

NL東地区のフロリダマーリンズがシアトルにやってくるのは6年に一回だけである。セーフコでの三戦目、私は仕事を朝一ですべて終わらせてセーフコへ行った。イチローさんのデュアルバボヘッド人形を貰った。スタントンの代わりに9番ライトフィルダーで出場しているイチロー。エリア51はイチローのものに決まってるじゃないか。イチローは白髪が増えた。そしてマーリンズの服を着ている。しかし、立ち振る舞いやバッティングスイング。イチローはイチローだ。

ただ、バッティングを見る限り、往年の鋭さはない。スイングしてもボテボテ。ヒットになった当たりも、運が良かったとしか言いようがなかった。衰え。言いたくはないが、そんな言葉が私の脳裏に過ぎる。イチローもそろそろ潮時かも知れない。

試合はヘルナンデスもボルケスもピリッとせず、ダレダレのゲームになった。試合が完全にダレてしまって帰る人も多かったが、9回の最後の打席にイチローが立つ。もしかすると、セーフコでイチローを見るのは最後となるかもしれない。むしろ、私にとって最後に見るイチローの打席になるかもしれない。三振するかも知れないし、ボテボテのゴロを打つかも知れない。何が起ころうと、イチローの最後の打席を見納めよう。

いつも通り屈伸し、バットを一回転させて伸ばすイチロー。5点差の試合で、勝負はついていた。球場に残った人たちの目的は、イチローの最後の打席を見送ることだ。綺麗な当たりのヒットくらいは打って欲しいな、と。「イ・チ・ロー、イ・チ・ロー!」いつもながらの応援が聞こえる。球場が総立ちでイチローに声援を送る。

マーシャルが投げた一球目、イチローはフルスイングした。ライナー性のあたり。エリア51の方向に飛んで行く。そして打球はそのままスタンドに吸い込まれた。球場は大歓声に包まれた。私は目の前で起こったことを信じることができなかった。野球の神様というものは本当にいるのかも知れない。イチローはまさに千両役者である。こんな終わり方があるだろうか?


熱いものが込み上げてきた。私の頭の中には2001年以降の色々な思い出が一気に噴き出した。もうあれから17年も経つのか?楽しいことも辛いことも一杯あった。英語もわからない若かった自分がセーフコフィールドでプレーするイチローに支えられてきた。イチローも年を取り、私も若いとは言えない年になった。イチローを見続けてきた自分。イチローは現役を続けるとは言っているものの、あれがセーフコでは最後のホームランであった公算が高い。信じたくないが、セーフコでの最後の打席であったのだと思う。イチローがいるからこそ、シアトルなんだ。私は、イチローのいるシアトルが大好きだ。イチロー去りし後のシアトル。私は米国を去り、日本に帰ろうと真剣に考えた。

3/22/2017

ワールドベースボールクラシック 日本対アメリカ

まあ、色々と言われている。日本人の投手陣は良いが打陣は全然だ、と。私もそう思うし、歴代のスタッツもそれを物語っている。アメリカに来る日本人打者も、ほとんどが力負けしている。松井秀樹とかは凄かったのだと改めて思う。イチローのように天才的にミートする事に照準を絞れれば、殿堂に入れるくらいの選手になるのだろうが、あんな選手は何十年に一度しか出てこないわけであり、田口、松井稼頭央、岩村や井口くらい活躍すれば凄い選手である。が、その他では川崎、城島、福留や青木を含め、パッとしない選手が連なってしまう。

まあ、AAAクラスの外国人が3割でホームランキングとか取れるのだから、日本野球の非力さは今に始まったことではない。

しかし、3月21日に行われた日本対アメリカの試合を見て、日本人打者の非力さを嘆くのは、少し違う気がする。西海岸ではボールは飛びにくい。さらに、LAにして珍しい雨。湿ったらホームランなどほとんど出なくなってしまう。実際、菅野と千賀が良かったという事もあるだろうが、アメリカの打線も沈黙していた。この特殊な条件での一試合を見ただけで、日本のスモールベースボールを否定する事には違和感を覚える。

ただ、アメリカと日本の野球の差があったことは確かだと思う。真剣に10回やれば、2、3回くらしか勝てないのではないだろうか?菅野も千賀も研究されれば打たれると思う。

まあ、ワールドベースボールクラシックが始まった2006年の時、アメリカのメンバーはかなり豪華だった。しかし、物見遊山気分で試合に挑み、二次予選で韓国と日本の愛国心の前に敗れてしまった。2009年と2013年にはふざけたメンバーで試合に臨む、やはり早期敗退してしまった。ただ、今回の布陣はかなりまともなメンバーだし、細かいしっかり野球が出来る連中を揃えてきた印象がある。

バムガーナー、カーショー、シンダーガード辺りが出てきてほしかったし、シャーザーに怪我なしで先発してほしかった。打に関してはハーパーやトラウトがいない事に文句を言う人もいるだろうが、無茶苦茶な豪華メンバーだと思う。アレナードやスタントン、マッカチャンが不調ではあれ、変えられないのは痛いが、好不調は誰にでもある。

アメリカの植民地であるプエルトリコはアメリカ相手に自国の旗の下で必死で戦うだろうが、アメリカにはベースボールの本家本元として面白い試合をしてほしいと思う。

3/09/2017

社会主義の足音(1):飲食店全面禁煙は国による個人営業権への介入

健康増進法改正案に、「飲食店では禁煙が原則禁止」などといった対策が盛り込まれるというのだ。国が民間の営業に介入するのは、自由主義の我が国においては憲法に抵触する可能性のある間違った考え方だと思う。この法律によって、小規模の個人経営の店の経営が大打撃を受ける可能性がある。国の政策によって大規模店舗に恩恵を与える事は、間違っている。日本は社会主義国ではない。

欧米では、建物内を基本的に禁煙にしている市町村が多々見受けられる(全てがそうではないという事に注意が必要)。これで不自由を感じたことは余りない。レストランやバーでは、喫煙者は店の外に行ってタバコを吸うか、テラス席などに陣取る事になる。欧米に行き、こういった風景を観察した日本人のエリート紳士淑女たちは、これこそが喫煙のあるべき姿だと考えて、日本でも同じような事をさせようと企んでいる。

アホか、と言いたい。日本の繁華街の方が欧米各地にあるダウンタウンと比べても、ずっと楽しく安全である。新宿、渋谷、新橋、梅田、難波、天神、すすき野。このあたりよりも賑わっている欧米の街を私は知らない。多様な店舗が入り乱れ、小さな店が一杯ある。日本の繁華街は、個人のアントレプレナーシップの塊である。これは世界に誇れる日本の良さである。そして、そういう所で日々努力している経営者たちのアントレプレナーシップを、霞が関の官僚や虎ノ門の外郭団体が邪魔する事はあってはならない。

日本の都心でテラス席を備えたような飲食店があるのか、と。繁華街の個人経営の飲食店は雑居ビルの中にあることが多い。新橋の小さな居酒屋で食べたとしよう。或いは阪急東通りの居酒屋でも良い。タバコが吸いたくなれば雑居ビルの外に出て吸うのか?その方が副流煙で周りに迷惑になると思うのは私だけだろうか?個人で営業しているような店で、分煙と喫煙を分けられるような広さを持っているところばかりではないと思うのだ。テラス席を作れるのは、チェーンのコーヒー屋と大会社がバックに経営している居酒屋くらいの物である。

日本ではタバコは政府に認められている嗜好品である。昔は多くの人達がタバコを嗜んでいた。で、繁華街の飲食店の多くも喫煙をする人たちを念頭に店舗経営のコンセプトがなされている場合も多い。「小さな店舗でたばこを吸いながら時間をつぶす人に飲食を提供するようなサービス」というビジネスモデルが国の介入によって否定される事は間違っていると思うのだ。

単純な話で、「全席禁煙」「分煙」「喫煙席有」「喫煙可」という英語表記をつけたサインを店の前に貼る事を義務付けるだけですべては解決する話である。店に入るかどうかは客が選べば良い事だ。経営者は自分たちの経営方針に従って、どうするかを決めれば良いと思うのだ。そうすると、流行っている店は基本的に禁煙を選ぶと思う。逆に、流行っていないところは喫煙可などとして色を出してくると思う。それこそが自由経済の国のあるべき姿である。

私が勘繰るに、コンビニや大規模チェーン店は禁煙条項で得をするのだと思われる。居酒屋に行かずに中食しようとか、どうせ禁煙なら他も禁煙にしろ、とか考えているのだろう。そういう大型店舗の後ろには商社がついており、商社が必死に厚労省の政策を後押ししているのではないか、とさえ勘繰ってしまうのだ。こういう事を許可すれば、小規模な店舗の多様性が損なわれ、日本中が大規模なショッピングモールになってしまうのではないかと危惧している。ビッグブラザーはいらない。日本は社会主義国ではない。

2/22/2017

原発を止めて石炭をつかいまくっている日本から見たアメリカの石炭事情

トランプが石炭の採掘をガンガン進めるというニュースを読んだ。私は大歓迎である。アメリカには石炭資源が多く、そのほとんどが失業率の高い州にある。そういう所の産業を興すことは良い事だと思うし、「石炭は汚い」等と言うのは、環境利権の連中に洗脳された人たちの意見である。

日本のメディアでは、アメリカがパリ協定から離脱するかのような話をする人がいるし、温暖化を無視するというような話もちらほら見受けられる。そういうニュースのコメントを読んでいると、「石炭火力を使って温暖化するのか!」みたいな意見が目立つ。

ちょっと待って欲しい。どこの国が、原発を止めて石炭火力発電の容量をどんどんと増やしているのだと。完全に世界の潮流から逸している国があるではないか。しかし、日本のマスコミは政府とずぶずぶで、このような話は決して大きな声で叩かれない。

アメリカがオバマ政権時代にどれだけ無駄なオルタナティブエネルギーにかじ取りをしたのかを知っているのだろうか?私はそういった無駄なプロジェクトに何個も絡んでおり、「あぁ、こうして税金は無駄に使われるんだなぁ」、と思い続けていた。

トランプ政権になって、そういった予算は削られると思う。私の懐には多少痛いのだが、社会を大きく俯瞰すると、それは良い流れだと思うのだ。

2/19/2017

大統領のマスメディア批判は一線を越えている

フェークニュースと言うのは、デマゴーグを垂れ流すメディアと言う意味である筈だ。だが、ダノルド・トランプは「政治色に染まったバイアスのかかったメディア」と言う意味で使っているものと思われる。CNNやNBCの報道を見ていると、目に余るほどの報道がある事も確かだ。MSNBCが左翼的なメディアだったことは皆が知るところだ。CNNはここ数年、どんどんとリベラル色が強くなってきており、保守的な言論を言う人を排除している節すら見受けられる。一方で、フォックスニュースは保守的な言論に靡いたメディアであることは万人の知るところだ。

トランプとロシアの繋がり等、事の真相は決して解らない。そういった事に対して、主要3大メディアやCNNが問題視する。政策についての話はせず、まるで夕刊の三面記事のようなニュースが流される。トランプ劇場とでもいうのだろうか、大統領のニュースは娯楽性があって面白すぎる。

私は個人的にCNNが大嫌いであるのだが、最近のABC,CNN,そしてCBSの主要三大局の報道内容に不満を持っている。真面目に報道しろ、と言いたくなっている。NBC系の報道番組はローカル局も含め、見る時間が大幅に減ってしまった。こういった主要メディアが反トランプで結束し、リベラル的な意見を垂れ流しているのは見苦しいし、批判されるべきだと思う。

トランプがツイートで、フェークニュースを垂れ流す上述の放送局やニューヨークタイムズは、国民の敵であるとの書き込みをした。ちょっと待って欲しいと思う。確かにそう言いたい気持ちもわかる。が、大統領が発言する内容ではないと思うのだ。

さらに酷いのは、ホワイトハウスの内部で働いている連中である。大統領がこう言っているが「これはメディアはバイアスのかかり過ぎていないような報道をして欲しいという希望を述べているだけだ」とか言っておけば良いものを、トランプと同じレベルでフェークニュースを攻撃している。大丈夫かな?と本気で心配してしまう。

フェークを垂れ流すニュースもあるだろうし、それに対抗するメディアもあるだろう。が、政府がメディアに指図するのは如何なものだろうか?我々視聴者がメディアを批判すれば良い事であって、メディアが色々なバイアスのかかった意見を言い立てている事こそが健康的な民主主義の国だと思うのだ。政府が報道内容を批判するのは自由だが、視聴者がどう判断するかに介入するのはNGである。

それでも私はトランプを支持しています。

2/08/2017

ウーバーやエアビーアンドビー解禁は規制緩和ではなく、大企業優遇の利益誘導の規制強化

私は現時点でウーバーの解禁を認めるのはおかしいと思っている。さらに言えば、現時点で民泊も認めるべきではないと思う。私は小さい政府が良いと思っている人間であり、規制緩和は大々的に進めるべきだと考えている。ウーバーや民泊を認める前に、政府はやらなければならない事があるだろう、と言うのが私の立場である。


ウーバー

現時点でウーバーを認めると、サンフランシスコに本社を置くアメリカの会社に登録した白タクのみを認める事になってしまう。勿論、ウーバー以外にも同業他社が鎬を削るのだろうが、基本的にはオンラインアプであれば白タクを呼べることになる。

タクシー業界は運輸省の規制を色々と受けており、自由な企業活動は出来ない。白タクなるものは完全な違法であり、厳しく取り締まられている。もし、本当の意味での規制緩和を断行したいのであれば、タクシーを取り締まる法律を基本的に廃止し、白タクという概念を無くさなければならない。その上で、民間団体(つまりタクシー業界)が自分たちでルールを作れるシステムにする必要がある。

が、このような利権を政府が捨てる訳がない。タクシー業界は規制したうえで、白タクは違法ではあるが、ウーバーは認める、となると本末転倒どころの騒ぎではない。この行為は、ウーバーという外国企業に特権を与える無茶苦茶な官民癒着である。

ウーバーは新しいシェアエコノミーなどと言われているが、運転手たちはタクシー業界に属さないだけの、プロドライバーだ。こういった人達の営業を認めるのであれば、まずは道路運送法を大幅に緩和する必要がある。態度の悪い雲助まがいのタクシーの運ちゃんにぶち切れた事がある人は一杯いると思うが、だからと言ってウーバーを応援しようとするのは筋違いである。


エアビーアンドビーと民泊

ホテルや民宿などは旅館業法で厳しく管理されている。この法律を維持したまま民泊を認めることはあってはならない。民泊を許可するのであれば、旅館業法を大幅に緩和するか撤廃するのが筋である。全く同じ話なのだが、サンフランシスコに本部を置く会社に利益誘導する為に民泊を認めるというのは、官民の癒着である。日本で営業しているホテルの売り上げを減らし、利益をサンフランシスコに持って行くなど、言語道断だ。

もし、旅館業法を撤廃した後に、ホテル業界が自らの裁量で自分たちのルールを作ることが出来るようになるのであれば、私は民泊は許可しても良いと思う。が、旅館業法は今のままで民泊を斡旋する会社に便宜を図るなど、無茶苦茶な話だ。

旅館業法では、ラブホテル、シティーホテル、旅館、ホテルなどが細かく分けられており、無駄な規制が山とある。しかも、旅館には環境省から圧力がかかり、環境に配慮した経営をすることすら求められている。政府はどこまで「昔から続く普通の商売」にいじめをすれば気が済むのか?

エアビーアンドビーが本格稼働すれば、空き家に投資するプロの個人や企業が増えるだけの話であり、こいつらが旅館業法で縛りを受けないというのはおかしい。



私は声を大にして言いたい。サンフランシスコの会社に利益を献上する為の、規制緩和のふりをした利益斡旋政策には断固して反対する。ウーバーもエアビーアンドビーも、イノベーションなどではなく、規制の隙間をついたインチキ会社であり、奴らは政商である。日本政府が外国の企業を優遇しようとしている事が一番の問題だ。「こんな新しい会社は無かった!」とか言っているアホな識者がいるが、こういうのは規制があって、違法だから出来なかっただけだ。誰でも一度はやろうと思ったビジネスモデルである。が、日本の会社や個人がこういう事をしても、政府は決して許可しない。

政府は、本当の意味での規制緩和に着手するべきである。規制緩和と見せかけながら、どんどんと大きな政府を目指そうとする自民党政権には反吐が出る。一部の自民党議員さんたちは、どうせ色々な接待を受けているのだろうと思われる。オリンピックに向けた処置?お前ら、どこまで売国やねん?

2/07/2017

米国リベラル左派の詭弁と情報操作

所謂リベラルな人達と喋っていると、トランプ政権やトランプの主張に関して色々な勘違いを犯していたり、枝葉末節を拡大解釈していることに気が付く。また、無知であるが声が大きいアメリカ人も結構いる。メディアがわざと事の本質を逸らして報道しており、急進左派やアナーキストの類が煽っているのだと思われる。そういった報道がフェースブックやフェークニュース上に溢れ、「情弱男女」がそれらを無心に信じているものと思われる。

1.トランプ政権やトランプ支持者たちが問題としているのは、主にメキシコから入ってくる「違法移民」であり、合法的に米国に入って来た移民を排斥しようなどとはしていない。「移民排斥」をしたい人など、白装束を被った一部の頭のいかれている右翼の人だけ。トランプ政権を支持はしていると思われるが、トランプ政権の方針とは関係ない。

2.7カ国パスポート保持者による90日に及ぶ入国「制限」令であるが、それらの国は戦時中であるか、反米テロリストを堂々と支持しているか、アラブの春以降に真っ当な政権が樹立していないかである。そのような国のパスポート保持者をスクリーニングする事は当たり前である。これは宗教による差別ではない。イラク、イランやシリアからのアメリカに帰化した人たちを差別しようとする意図はトランプ政権にはない。

3.トランプ政権はメキシコ人を差別していない。違法に住みついている移民を糾弾しているだけであり、犯罪を犯したものなどを中心に強制帰国させると言っているだけ。

4.トランプ政権は同性愛者を差別していない。同姓婚は最高裁で決定されたものであり、チャレンジしないとはっきりと何度も言っている。トランプは演説の中で同性愛者を茶化したが、それを大々的に取り上げているのはマスコミである。

いずれにせよ、トランプや共和党はマイノリティーに厳しいというようなイメージ付けをしたいがために、民主党の運動員や社会主義者、反資本主義者たちは頑張っておられるようだ。そういう私とは異なる正義を信じている人達に声高に「違う」というと、反抗されて嫌われるだけなので厄介なのだが。

しかし、米国のマスメディアはこのような報道姿勢を続けると、アメリカと言う国の気品を落とすという事は解っているのだろうか?勿論、メディアはどこの国でも視聴率さえ取れればOKの拝金主義者たちですが。視聴者が聞きたいニュースをでっち上げるのがマスゴミの仕事です。

まあ、ただトランプ政権が意図的に対立を煽るようなマーケティング手法を取ったことも事実であり、自業自得的な部分はあるだろう。それが当局の意図するところなのか、それとも選挙戦略の副作用なのか?これは後になってみないと解らないだろう。

トランプ政権がお笑い閣僚を指名する理由

ベッツィー・デボスを教育省の長官にするかどうかで、共和党からも二名の叛乱分子が出てしまい、同点となったので、議長のマイクペンス副大統領がデボスを指名すると決定した。

ベッツィーの夫はアムウェイの二代目のボンボンである。アムウェイと言えば、インチキ商法で問題となった会社である。デボス一族はいわゆる億万長者である。ベッツイーの答弁を聞いていたが、この人はかなり抜けているし、学生がヒグマから身を護るために銃を持って学校に行っても良い、などと言っていた。

で、デボスが教育省の長官として指導力を発揮し、アメリカの教育の質を上げるような貢献を期待できるか、という質問をされると、そんなアホな、という話になる。そりゃ、この人にアメリカの教育を任せるのは無理ですわ。共和党から造反が出たのも納得がいく。

ただ、この人選は大局を見た政治的にはアリだと思う。つまりトランプ政権は、「教育省は連邦政府が管轄する必要がないので、しょうもない人材を配置します。」という強烈なメッセージを国民に示している。エネルギー省長官のリック・ペリーしかり、環境省長官のスコット・プルイットしかり、である。

私も個人的に、教育省、エネルギー省、環境省は存在する意義が極めて乏しい、利権創出省庁だと考える。州の教育機関や商務省などがあるのだから、そういうものが存在しても意味はない。アメリカはNGOや民間の調査会社がきちんとした仕事をするので、連邦政府がこれらを潰しても何も困らないと考える。

2/03/2017

トランプの入国禁止令を一時差し止め。リベラルなシアトルがやらかす

イスラム圏7カ国出身者を90日間入国禁止にし、その間にスクリーニングなどを強化するという物議を醸しだしている大統領令だが、金曜日になんと、ワシントン州シアトルの連邦地裁が違憲に当たるとして、執行の暫定的な差し止めを命じた。これは全国に影響を及ぼす。

ワシントン州の知事であるジェイ・インズリーのグループのアトニージェネラルが、同大統領令は違憲だとして地裁に判断を仰いでいた。トランプの大統領令により、州内の産業や学校に多大な損害が発生するとしたものだ。大統領令は、憲法に定められた法の下の平等や信仰の自由を侵害しているという理由での提訴であるが、地裁がそれを認めた格好になってしまった。しかし、合衆国憲法が外国籍の外国人に適用されるというのは、青天の霹靂である。

リベラルな街、シアトルで起こったドタバタ劇である。トランプの口(ツイート)からは未だに何も聞こえてこないが、この判断に異議を申し立てるのは間違いないだろう。

入国禁止措置は、大きな米軍の中東での軍事作戦の一環だと考えられるため、入国禁止措置を指し止めたことは、長期的な世界戦略の見通しに暗雲が立ち込めたことになる。つまり、見せかけの理由をつけての法運用がし難くなる。トランプの十八番はディールであり、無茶苦茶そうな爆弾を投げつけておいてから、どこかに落としどころを持ってくるという政治をしたかったのに、弁護士業界の叛乱で、それが上手く機能出来なさそうな雲行きである。

シアトルがリベラルな街であるとはいえ、同判決を下した地裁の裁判官はブッシュ時代に指名された共和党系である事は特筆に値する。

リベラルな大都市部とトランプ政権との戦争。私は勿論トランプ政権の味方です。

2/02/2017

アゴラの金儲け主義とマーケティング、記事の劣化

私はアゴラというウェブサイトを良く閲覧している。質の高い記事に偶に出会う事があるからだ。また、識者のマクロ経済分析などは、かなりまともな物もある。が、正直言って、投稿者のレベルがどんどんと劣化していくのだ。

昔ヨハネス山城という、大阪弁でおもろい事を書いてるおっさんがいた。この人の視点は非常に面白く、いつも記事を楽しみにしていた。はじめから左翼的な物の見方が目立ったのだが、原発に懐疑的な意見を披露すると、何故かペンネームに注文がつき、投稿できなくなってしまった。

最近、神谷匠蔵という英国で哲学を学んだと思われる若い人の投稿が増えていた。欧州のリベラルのダブルスタンダードを否定する内容が好きで、楽しみに読んでいた。で、欧州では南京虐殺問題がホロコーストと同等に扱われているという事実を書き込むと、途端にいちゃもんがついて投稿が出来なくなってしまった。

一方で、八幡和郎というおっさんが、蓮舫問題について色々とアゴラ上で記事を書いていた。二重国籍問題を指摘したのは良いのだが、このおっさんの思想的根拠には日本流の保守的な「何が正当なのか」と言うような古臭い考え方が垣間見られる。日本人の優等生や男尊女卑的な考え方から論理を組み立てており、読んでいて鬱陶しい。が、この人はやたらと重宝されている。

読むのが無駄な記事も多い。例えば、内藤忍の記事はただのナルシズムの自分探し記事だ。都政関連の記事はレベルが低いし、特定の候補の宣伝も多い。早川という取り巻きの弁護士は、浅い意見表明のような、レベルの低い記事を載せ続けており、一次情報はゼロである。尾藤克之とか山田肇と言う人は、何故アゴラに投稿できるのか解らないレベルの内容だ。中村仁とか、特色のないスタンスの分からない記事を書く。駒崎とか、ただの運動家である。ゲストブロガーで偶に目にする山田高明など、危ない人である。

で、結局のところ、アゴラの読者は日本の保守派、なかでも「勉強のできるネトウヨ」が多いと思われる。そういう連中に嫌われるような記事を書くと、即座にアゴラから排斥されてしまうのだろう。結局は金儲け主義であり、言論云々はどうでも良いわけだ。広告にしても、いつもエロ広告まがいの物や、アジア人と結婚しませんか、みたいな広告が出て来る。

編集長の滑舌は悪いし、池田信夫がビデオで出てきたら髪型がおかしいだけでなく、のどに痰がつまっていて鬱陶しい。変な方向に舵を切っているので、今後ともこのサイトを読むかどうかはかなり微妙な状態である。まあ、本当に自由な言論を認めてしまえば、クリック数はがっつりと減ってしまい、ウェブコンテンツとしてのヴァリューは下がるだろう。池田信夫のためのサイトなので、神谷匠蔵氏のように勉強をした若手のまともな論者を組み込むと、恐らくはサイト運営上でのリスクになるので、早めに出る杭は打っておいた方が良いのだろう。まあ、表現の自由も何も、サイト経営のサステナビリティ―を優先させるとコンテンツが劣化する事は、テレビ番組とかと同じことだ。神谷氏には、どこか他の媒体で意見発表を続けて欲しい。アゴラの中にも、レベルの高い記事はたまにあるので、きちんと選んで読めば良いだけの話かもしれない。

馬鹿左翼に支配される完全にくるっているシアトルの政治

全米の他の大都市も同じなのだろうが、私はシアトルに住んでいて思うのは、シアトル市の政治という物は完全に狂っているという事だ。パフォーマンスレベルのお笑いの政治をしている。シアトルは非常に住みやすい町であるが、この町の政治的な雰囲気は決して好きになれない。

同性愛者を公言している市長のエド・マリーは極端な左翼である。私は、同性愛者と言うのも実は政治をする上でのパフォーマンスではないのか、と思っているのだが、それはどうでも良い話だ。まあ、この町とキング郡がどれだけ馬鹿な政治判断をしてきたかという事を箇条書きで見てみよう。

〇 1962年のシアトル万博の時に作られたリニアモーターカーを延伸してウェストシアトルとバラードを繋ごうという案が90年代の後半に出た。124億円の税金が、調査名目に使われたのだが、その後住民投票で合意を得られずに話は無くなった。未だに渋滞の問題は解決していないし、消えたお金はどこに行ったの?

〇 シアトルスーパーソニックスが市が保有しているキーアリーナの席数を増やせと言う要求を突っぱねた。色々と代替案があったが、当時の市長とソニックスオーナーが合意して、チームはオクラホマへ出ていくことになった。裏でどのような取引があったかは不明。市長はウハウハだったようだ。

〇 ホームレス問題に対し、ホームレスを警察や地方政府が強制排除できないという法律を作る。それだけでは飽き足らず、ホームレスが勝手に公園を占拠しても良いという案が出て来る。流石に、この案は市民の反対を受けて流れた。ただ、エド・マリーはいまだに税金を上げて、ホームレス対策に力を入れると言っている。ホームレス対策とは、勿論ホームレスに食事や住居を提供する政策を言う。そんなことしたら、もっと大勢のホームレスがシアトルに流れてくることは火を見るよりも明らかなのだが。

〇 シアトル北部の空き地に警察署を作るという案があったが、市議員であるインド人移民のシャマ・サワントの活躍で、代わりに市営の貧困層向けアパートを建てようという案が協議中。

〇 ウッドランドパーク動物園に飼われていた象さんがかわいそうだと動物保護団体からプレッシャーを受ける。で、広くて友達が一杯いるオクラホマの動物園に象さん二匹を連れて行くと約束した。長い間住んでいたシアトルから引越しを余儀なくされた37歳のチャイは、なんと移動直後に死亡。冗談抜きでアホで自分勝手な判断だと思う。が、市長は野生の象さんを動物園で飼うというのは酷い事だ、などと自分の判断の悪さを棚上げして動物園を非難。シアトルに今後ともゾウさんが帰ってくることはないだろう。チャイが可哀そうでならないし、ゾウさんを見れないシアトルの子供たちが可哀そうである。

〇 ノースダコタのスタンディングロックで、インディアン居住地の下に石油パイプを通すなとデモを続けている環境活動家たちがいるのだが、オバマは何故かこの件に介入せずに活動家の不法占拠を認めた。活動家は石油燃料に頼るなとか、急進的な事を言っている連中である。トランプの鶴の一声で、不法占拠する活動家を排除する命令が出され、パイプライン建設が進むことになった。このプロジェクトにお金を貸しているウェルズファーゴという銀行から、シアトル市は取引を中止する事を決定した。意味不明であるし、特定の運動に市政が関与しても良いのだろうか?

〇 メーデーの日にはデモが行われるのだが、「反資本主義者」と言う名のただの愚連隊が毎年暴れる。暴れるのを解っている癖に、言論の自由を理由にデモを許可する。窓を割られたり、ゴミを巻き散らかされた近隣の店舗は大迷惑。第一、機動隊の給料や清掃費も税金で賄われているというのは解っているのか?

これでも、アメリカのリベラルな政治家を信用できますか?私は出来ません。あの人たちは頭のお花畑に虫が湧いています。しかも、まともな話を投げかけても話を聞いてくれません。

1/29/2017

トランプの移民制度

トランプが公約通りに、一部のムスリム国出身者の渡米を制限する大統領命令を下した。イラン、シリア、イラク、イエメン、ソマリア、スーダン、そしてリビアである。建前上の理由は、テロリストがアメリカに入ってくることを防ぐためとしている。

案の定、リベラルの連中は、これは人権を侵害する行為であると声高に叫んでいる。昨日も、シアトルの空港では大々的に民主党支持者たちが反対のデモを行っていた。アメリカで大量虐殺テロを起こしたのは、サウジアラビア人、アラブ首長国連邦人、エジプト人であり、上記の7カ国は関係ない、とする意見を言う知識人が目立つ。

私にもイラン人の良い友達がいるのだが、一旦出国すると帰ってこれないし、親や兄弟が遊びに来ることも出来ない、と嘆いていた。本当に気の毒だと思う。まあ、三か月だけの措置だというのだが。

が、私はトランプのこの移民制限の大統領令を全面的に支持する。恐らく、本当の理由はテロリスト対策ではない。あと、リストに載っているのはロシア陣営に入った、あるいは入りかけている国である。中長期的にそれらの国々に圧力をかけるために行われたと考えるのが妥当だと思う。

イラン出身者が私の周りには結構多いのだが、その人たちは、イラン国内のお金持ちである。つまり、一般大衆は反米などと言っており、テロリストを支援するような政府が国を動かしている物の、お金があって教育を受けたような人たちは、自由に外国に行き来している訳だ。そういう人達が、きっちりと自分の国で汗をかいてイランと言う国を良くするべきではないか、という意見は馬鹿げているだろうか?シアトルにはソマリアからの難民が目立つ。ソマリア難民の人達は頑張ってアメリカで生活基盤を築いている。が、生活が安定してくると、家族や親族全てをシアトルに呼び寄せようとする。当たり前の行為だし、そういった事に文句を言いたくはない。が、ソマリアと言う国をどうにかしない事には問題の根本が解決しない。シリアもしかりだ。シリア難民を受け入れるのではなく、シリアの内戦を早急に終わらせて平和な国家を運営させるべきだと思うのだ。

そのような失敗国家や反米(親ロ)国家の市民をアメリカが受け入れるべきなのか?勿論、個人に罪はないし、米国に住むそれら移民たちを苦しめる結果になる可能性は否定できない。そんなことは理解したうえで民主党支持者に聞きたい。それでは人権を蹂躙しているシリアやイランの政府をどうにかする対案はあるのか、と。そういう根本的な問題を無視して、難民を受け入れるというのはあり得ないのではないか?

今回の一件は唐突に過ぎた感があるが、方向としては間違っていないと思う。トランプがワシントン界隈に転がっている口だけの指導者ではないという事実もはっきりと理解できた。どうせ三か月たったらビザの発給を厳しくはするものの、再開するのだから、文句はないだろう。シリアの難民は受け入れないというのは、多分シリア問題には真剣に取り組むという事なのだろう。

1/27/2017

メキシコ国境の壁と左翼が支配する米国の聖域指定大都市

トランプがアメリカとメキシコとの国境に壁をつくるという話だが、国境に壁が無かったというのが初めから可笑しな話であったわけだが、これは何もトランプが考えた案ではない。2006年にセキュアフェンスアクトとして議会で承認されたものなのだが、それが何故か遅々として進んでいないだけである。

で、トランプが態々莫大な予算をつけてメキシコとの間に壁をつけると言っているのだが、率直に言って私は「物理的な壁」を作るという案には反対である。ドローンや監視カメラなどの技術を用いた「技術の壁」や違法移民を送還したり入国しにくくする「制度の壁」であれば大いに賛成する。

というのも、メキシコからの違法移民の問題は、真剣に憂慮する問題である。ハリウッドの金持ちなど、フェンスに囲まれて警護の人達が張り付いている住宅地に住んでいる連中には関係のない事だろうが、アメリカの多くの大都市の街中にはあからさまな不法移民が大量にたむろしている。日本であれば、外国人が街中で挙動不審な行動をとっていれば直に警察が職務質問をしてパスポートか外国人登録書の提出を求めるだろう。なんとアメリカの多くの大都市では、警察にそういう事をする権限がないのだ。さらに日本では、犯罪を犯した可能性のある外国人がいれば、警察は家宅捜査をするだろう。なんと、アメリカの所謂「サンクチュアリシティー」と呼ばれている大都市では、積極的に不法移民を保護している。シアトルを含む全米三十以上の都市では、警察は外国人の移民状況を知る目的で活動を開始することを禁止している。また、不法入国した個人を警察当局が逮捕または記録することを禁止している。つまり、警察官が米国市民ではないと思った個人を何らかの事件で逮捕した際、パスポートを含む身分証明書の提示を求めることは法律違反になるのだ。

アメリカには移民状況が異なる外国人が多く住んでいる。ただ、移民と言う言葉に法律的な根拠がないが、私もアメリカ市民ではないのにアメリカで住んでいるので、いわゆる移民ということになるだろう。多くの移民は色々な手続きを踏み合法的にアメリカに入国している。が、非合法でアメリカに入国してきたものや、滞在許可期間が過ぎた状態でアメリカで生活している人達が多くいる訳だ。サンクチュアリシティーに住んでいれば、それでも当局に逮捕されたり追い返されることはない。本国に帰りたくても帰れずにやむ負えない場合もあるかも知れないが、法律がきっちりと運用されていなければ、モラルハザードの温床になる事は火を見るよりも明らかであろう。

実際にアメリカでは麻薬の問題が深刻な社会問題になっている。ギャングの問題やシカゴの暴力問題も麻薬問題に起因するだろう。それらの麻薬はほとんどがメキシコから合衆国に運ばれている。

メキシコ政府は、麻薬問題を効果的に取り締まっているとは思えない。むしろ政府と麻薬カルテルが癒着しており、一般市民が犠牲となっている。貧富の差は激しいし、人々の福祉や安全は蔑ろにされている。メキシコは完全な失敗国家である。失敗国家との陸続きの国境がスカスカとか、おかしいと思いませんか?

アメリカとメキシコの国境を強化することに異を唱える人がいるとすれば、その人は頭がお花畑か、左翼的なイデオロギーを携えているか、麻薬密売人から金を貰っているかだと思うのだが、いかがなものか?

トランプはサンクチュアリシティーが連邦政府の移民法に合わせなければ政府から市への予算を凍結すると言っている。それに対し、我がシアトルの同性愛者を公言する市長、エド・マリーは、「1銭もいらない。シアトルはサンクチュアリシティーであり続けると公言する。」つまり、アラスカンウェイのバイダクトや、ライトレイルの鉄道工事が滞ったとしても、不法移民を擁護すると言っているのだろう。不法移民よりも税金を払っている市民の生活が第一ではないのか?人の税金で無駄なホームレスなどをしているマリー市長は即座に更迭するべきだと思う。ふざけるな、と言いたい。

アメリカの大都市には、世間知らずの若者と、貧困層のマイノリティーと、白人のヒッピー達と、車に乗れない外国人と、違法移民しか住んでいない。普通のアメリカ人は郊外に住み、奥さんは綺麗事を言っているが、夫はフォックスニュースを見てトランプに投票している。アメリカはやはり完全に二つに分かれている訳である。


1/21/2017

トランプがアメリカを分裂させた?アメリカは元々分裂していてトランプが選ばれただけ。

主要マスメディアの解説を見ていると、トランプがアメリカを分裂させた、などという論調が目立つ。私はそれこそがリベラル層の詭弁だと思うし、大手マスメディアはそういった論調を利用して、エスタブリッシュメント層支配からの脱線に警鐘を鳴らしているのだと思う。アメリカで言われるエスタブリッシュメントとは、日本で言われる既得権益者とほぼ同意語だと思って頂ければわかりやすいと思う。

アメリカは元々分裂している。未だに内戦(南北戦争のこと)の傷を引き摺っている。南の人間はヤンキー達が嫌いだし、北の人間はプランテーションオーナー達を差別主義者だと軽蔑する。共和党はそういった「南の良心」に取り入るように党の使命をぶち上げ、それに保守主義というラベルを貼った。一方の民主党は、「北」の人達の意見を取り入れ、リベラルと言う価値観を確立させるため、「南」の思想をディスる戦略に出た。

確かに政策論争もある程度はあるのだが、全ての人が同意できる政策などという物は存在しない。民主党は共和党を攻撃する事で自身のレゾンデートルを確立し、共和党は民主党を攻撃する事で一致団結する。政策など、二の次である。

時代がすすみ、マーケティング手法がどんどんと進化してきて、ケーブルテレビなどできめ細やかな宣伝が出来るようになってきた。選挙の宣伝は、相手の批判などを平然と行うようになってきた。いわゆるネガティブキャンペーンである。ネガティブキャンペーンで候補者が変わるという事は無いが、相手を攻撃する事で自分たちの結束をより強力にする作用がある。これこそがアメリカの政治なのだ。

共和党員も民主党員も、普通の人であれば、こういったバカなキャンペーンには辟易としている。共和党員は共和党員なりに、民主党員は民主党員なりに、バイパルチザン(党派を超えた)政治の運営をして欲しいと願っている。

で、オバマが出てきた。黒アメリカも白アメリカもない。赤(共和党)アメリカも青(民主党)アメリカもない。あるのはユナイテッドステイツオブアメリカだけだ、と。で、オバマは票を取りまくって当選した。新しい時代を始めてくれ、と。共和党員も大量にオバマに投票している。

で、オバマを迎えたのは捻じれ国会であった。共和党員はティーパーティー運動を取り混んで、自分たちの主張を曲げようとはしなかった。で、国政の停滞である。

ワシントンDCは自分たちの利益の為に政治をしているぞ。こんなことではいけないぞ、と。田舎の人達は、共和党の予備選で、共和党とは全く関係のないトランプを大統領候補として選んだ。共和党支配層の敗戦である。で、民主党がネポティズム的な人選で新鮮味に欠けた政治屋ヒラリーを候補にしたことで、なし崩し的にトランプが合衆国の大統領となってしまった。

さて、ここで質問です。あなたがもし、良識的なアメリカ人であれば、何が一番アメリカの為になると考えますか?私はハッキリと言う。トランプの下で団結して、色々な超党派的な政策を推し進める事こそが、アメリカの唯一の未来のためだと。

反トランプで団結している民主党員たちは大きな流れを理解していない。自分の為だけにデモをしている痛い人達である。こういうのを観察すると、私はますますリベラル派が嫌いになるのだ。上院も下院も共和党に握られてしまい、焦って反トランプのみを掛け声に一致団結しようとする民主党だが、トランプに投票した人たちは意固地になってトランプを応援するだろう。

1/20/2017

口だけだったオバマ時代の終わり。そして有言実行の混乱の始まり

オバマがホワイトハウスを後にする。金曜日からはトランプが45代目のアメリカ大統領になる。私の周りには、いまだにトランプは大統領に相応しくないなどと、民主主義に敬意を払っていない人たちが大勢いる。その人たちの泣き言を聞くと面白くて仕方ないのだが、問題の本質はここではない。

私は、政治には何も期待していない。世の中が政治家の顔ぶれを変える事があろうとも、政治で社会が変わるという事は、20世紀の後半ごろからは無くなったと考えている。変な方向に行くこともなければ、社会が良くなることもない。良くも悪くも、社会は安定してしまったし、政治家がタッチできる問題という物は枝葉末節のみであり、物事の根幹に触る事は基本的にできない。小泉改革とか、アベノミクスとか、日本人も色々と見てきたではないか。

私はオバマが大好きだった。理由は二つある。一つ目の理由は、オバマの演説は旨いし、見た目がスマートだという事だ。人間、見た目が9割である。二つ目の理由は、良くも悪くも、口だけで何もしなかったという事だ。何もしなかったために、ロシアや中共やイスラム教原理主義者などが調子に乗り、国際問題はこじれた。しかし、国内問題などについては、いちびった事はやらなかった。だから、景気は良くなり、失業率も減った。唯一やったヘマと言えば、中途半端なオバマケアをごり押ししてしまったことくらいだと思う。口だけで、イメージが良くて、何もしない国家元首こそ、最高の指導者だと思うのだ。(天皇陛下とかローマ法王に近いものがある)

で、トランプさんである。私は、トランプさんの言っていることは正しいと思う。ポリティカルコレクトネスに染まった息苦しい社会をある程度は是正して欲しいと、心の底から願っている。私は、アメリカの古い産業や山村の経済復興というプロジェクトに色々と関わって来たのだが、アメリカの田舎の人達が、政治的に置いてけぼりを食らっているのは火を見るよりも明らかである。政策は明白に大企業を贔屓しており、ハイテク以外の中小企業で務めている人達や、自営業をしている人達は可哀そうだと思う。国内では時給を上げたり、保険制度を充実させたり、環境のペナルティーを科している。が、外国で労働者を安い賃金で搾取して製造したような輸入品には、フリートレードを合言葉に関税は課さない。フリーが成り立つのは、世界中がフェアである場合だけである。不満が出ない方がおかしいと思うのだ。(ただ、そのおかげでアメリカの物価はここまで安いのだ。人件費がかからない「商品」だけの話だが。)

アメリカでは過保護なまでに未成年は庇われる。高校生でさえも親に学校まで車で送り迎えをしてもらうのは良く知られているが、大学生でさえも純粋培養で育てられる。外の世界を見ていない子供たちは、ことごとく人を傷つけないリベラルなアイディアに閉じこもってしまう。もちろん、その程度の余裕があるしっかりした家庭の子供だけの話であり、そういった事が出来ない家の子は兵隊になるか、ギャングか麻薬中毒者に成り下がるのである。

リベラルな民主党が去り、共和党が帰ってくる。トランプさんはアメリカを再び偉大に出来るのか?結論は火を見るよりハッキリしている。社会は思っているよりも複雑化しており、大統領くんだりが声を荒げたところで、色々な壁にぶち当たるだろう。色々引っ掻き回して、失敗しました。経済が悪化して、失敗は認めずにさようなら。四年後は民主党の誰かが大統領になって終わり、というパターンである。

アメリカ人は、意外と自分たちの国の政治システムに自信を持っている。政治には何も期待していない、という日本人には良くありがちな私のような意見は少数派である。が、アメリカにも冷笑主義(シニシズム)が吹き溢れる日がすぐに来るのかも知れない。アメリカもそろそろ一皮むけて、大人になって欲しいと思う。

ただ、それでも私は、トランプさんに期待している。政治を引っ掻き回すというのは、お茶の間にとっては絶対に面白いショーである。そして、既存の勢力たちにどこまでケンカを売る事が出来るのか?最初の100日とは言わず、一年くらいは暖かく見守りたい。アメリカのテレビ番組は詰まらないが、トランプの一挙手一投足をニュースメディアが伝えている様子は、リアリティーテレビを凌駕するような面白さである。民主党を応援している都会に住む若い負け犬たちこそ、デモとかやってないで、トランプを応援するべきだと思うのだが、如何なものだろうか?トランプさんは本気で既成のシステムに挑戦しようとしている。掛け声ではなく、本当の意味でのチェンジを実行しようとしているのだ。

1/18/2017

いい加減な政治のイデオロギー

ハッキリ言ってお笑いだ。

自由経済の概念を大切にするふりをしてなりふり構わず利益誘導していた共和党の大統領(勿論、もぐりだが)が、保護主義を言い放つ。

それに対して、労働組合などからサポートをしてもらい、反グローバリズムや保護主義を是としていた民主党が、自由貿易やグローバリゼーションは大切だと言う。

ダボスでは中国共産党のボス習近平が、グローバリゼーションや自由貿易を否定してはならない、などと宣っている。

ダブルスタンダードと言うか、良くも時流に乗ってコロコロとアイディアを変えれるものだ。ただ、一つ解った事は、アメリカの政治は既に宗教であるという事だ。相手を攻撃する事に皆が「正義感」を感じている。ジハーディストと何が違うのか?