5/27/2014

第四戦:ウェストブルックの大爆発でスパーズが敵地で連敗

第四戦のハイライト
ウェストブルックはポイントガードとして問題がある選手である。強引なプレーが目立つし、パスを出さない。

しかし、スパーズとの第四戦はウェストブルックのゲームであった。ウェストブルックが調子を出せば、どんなにディフェンスを頑張ろうとも止める事は出来ない。無茶苦茶なレイアップなどが決まりだす。総じて40得点。しかも、10アシスト。要は、一人でサンダーの得点の半分に絡んだことになる。さらには5スティールと来た。アンチ・ウェストブルックの私でさえも、素直に活躍を認めざるを得ない。本日のウェストブルックは紛い無いオールスター選手であった。

ただ、一方的な勝ち試合において、ウェストブルックを45分29秒も使い続けたスコット・ブルック監督の判断を疑う。病み上がりのイバカは35分。二日後にサンアントニオで試合があるのだから、第四クオーターは休ませても良かったのではないか?それどころか、スパーズのセカンドユニット相手に結構押されてた。

一方のグレッグ・パポビッチは、第三クオーターの途中から、負け試合と判断すると主力選手を完全に引き上げた。12点差になっても誰も戻さなかった。こういう判断は凄いと思う。キッチリと捨て試合を流せるからこそパポビッチは偉大なのだろう。ただ、ダンカンとパポビッチがベンチで口論していたのが気になるが、スパーズはこういう試合を何度も乗り越えている。熱いウェストブルックにしてやられたのだから仕方がない。

第四戦を終えて、ヒート対ペーサーズは勝負あり

第四戦のハイライト

マイアミ・ヒート対インディアナ・ペーサーズの試合が進行している。インディアナはレギュラーシーズン後半から調子を崩し、「ホンモノ」ではない状態である。アトランタ・ホークスやワシントン・ウィザーズ相手にも不甲斐無い試合が目立ち、勝ち残れないのではないか?と思わせる内容であった。特にオールスターにまで選出されたセンターのヒバゴン(ヒバート)の体たらくぶりが目立った。

だが、ヒート相手に去年の勢いを思い出したのか、第一戦では守りの堅いバスケだけでなく、持ち前の全員攻撃によってヒートに打ち勝った。

第二戦では持ち前の堅い守りを見せ、ヒートを手こずらせるも、87対83で敗れた。火病を持つランス・スティーブンソンがレブロンのディフェンスをして、結構巧くいっていたが、まあ、コンスタントにレブロンのペースを落としたりは出来ないだろう。

第三戦と第四戦は、マイアミでヒートが圧勝する。第一戦ではPFにバティエを、第二戦と第三戦ではハズレムを入れた。そして、第四戦ではバードマンの故障もあったのだが、PFにシアトル・スーパーソニックスのラシャード・ルイスを入れてきたのだ。ルイスは全く点数を入れていないし、第四戦ではシュートを外しまくっていたが、デイビッド・ウェスト相手に完璧なディフェンスをしていた。ソニックス時代からディフェンスに長けた選手と言うイメージはなかったが、コーナーマンとしてだけではなく、背の高さを生かしたディフェンスが可能なのであろう。バティエよりも効果的にウェストをディフェンスしている。

で、不調だったクリス・ボッシュも第四戦で火を吹いた。不甲斐無い試合が続いていたのだが、ディフェンスの重荷が取れたのか、シュートを入れまくっていた。バードマンの怪我が心配だが、マイアミが順当にチャンピオンシップマッチに進出してくるだろう。

5/26/2014

第三戦:イバカが帰って来てサンダーがスパーズを破る

サンダー対スパーズ第三戦のハイライトへ
オクラホマシティーで行われたスパーズ対サンダーの第三戦。なんと、イバカがスターティングラインアップに戻って来た。スコット・ブルックは、コリソンとセフォロシャを下げ、イバカとジャクソンを使ってきた。超攻撃的布陣である。

イバカのプレーは神懸っていた。シュートは入りまくる。しかも、ブロックショットが冴えている。パーカーは簡単なブロックショットが撃てなくなり、かなり調子を崩してしまった。ディフェンスもチグハグになる。前半が終わって2点差で済んだのは奇跡的だと言うほかになかった。

スパーズの先発陣は明らかに調子が悪い。グリーンはシュートが入らない。全体的にディフェンスをさぼっている。捨て試合の様な感じである。第四クオーターでパポビッチは早々と先発陣を休ませた。結果はサンダーが圧勝。星を2-1にした。

サージ・イバカは、サンダーの中では好きな選手である。どうせサンダーが負けるのだから、こんなところで無理をして、選手生命を縮めて欲しくないのだ。イバカはかなり無理をしているのが明らかである。

フィレミニョンを「牛タタキ」として楽しもう!

私は大昔のエントリーで、フィレミニョン(テンダーローイン)について、ステーキとしてはコストパフォーマンスに合わないと申し上げた。フィレミニョンを鉄板(フライパン)でミディアムレアに焼いて、塩胡椒をしただけでは味気がなくて詰まらないからだ。レストランのフィレミニョンには色々なソースがかかっているが、あれらを家庭で再現するのは難しい。

しかしフィレミニョンを「牛のタタキ」だと割り切り、生肉ないしはブルーレアとして食べれば、こんなに美味しいものは無い。欧米の田舎町に住んでおり、新鮮な刺身用の魚が手に入らないような人にとっては、フィレミニョンは「日本人好みの赤味の刺身」として重宝できると思う。

それでは、フィレミニョンのタタキの作り方を論じたい。まず、フィレミニョンをスーパーで買うのだが、大きめの物が良い。小さいと、焼いた時に火が通り過ぎて、牛タタキにならない。そして、完全な赤い肉よりも、右の写真にあるように白い筋(つまり脂)が多い物の方が美味しい。そういうサシ入りの物は値段が高いだろう。小さな二切れで25ドルとか、そのくらいするかも知れない。牛肉の美味しさは新鮮さとは相関性が薄いので、アメリカ在住の人ならばスーパーマーケットの「Manager’s Special(安売り)」を買ってお金をセーブするというのも賢い選択であろう。


ミディアムレアステーキにする場合は、最低でも食べる1時間くらい前には冷蔵庫の外に出しておいた方が良いのだが、中身が生の「タタキ」を作るので、まあ調理30分くらい前に外に出して貰えば良いだろうか?調理した後に、中が「冷たいまま」という事だけは避けたいが、そこまでこだわる必要もないかと思う。冷凍したものを使う場合は、調理時には完全に「自然解凍」できている事が必須である。ステーキを作る時には電子レンジで解凍しないで欲しい。何故なら、電子レンジはステーキの内部を温めるので、肉が台無しになってしまうからだ。夕食で食べるなら、お昼ごろに冷凍庫から肉を取り出しておくとかして、自然に解凍する必要がある。

さて、調理前にケチらずに塩胡椒をしたならば、後は焼くだけだ。

フライパンを用意する。フライパンには「ちょっと多め」の油を敷く(最低でも大匙3杯)。油をしかないと焦げるし、味が淡白になりすぎるからだ。牛肉を焼くのであれば牛脂で焼くのが一番素材を大事に出来ると、私は考えている。ただし日本とは違い、欧米ではステーキを買っても牛脂をつけてくれない。そこで、リブアイなどを買った時に、余剰についている牛脂を冷凍庫で保存しておき、赤味の多いステーキを焼くときに使う事にしている。ベーコンを使う人もいるが、あれは邪道だ。バターを使うと後述の「日本人好みのソース」と喧嘩してしまうので、これもダメ。胡麻油は醤油系ソースとは相性が良い。意外に美味しく仕上がるのが、テンプラなどの揚げ物に使った後の油である(極端に古いものは駄目)が、調理する人にとっては匂いがキツイ。まあ、ベジタブルオイルでも、オリーブオイルでも、何でも良い。

さて、大蒜(ニンニク)を二かけほどスライスし、弱火でじっくりと油に味を移す。この時にあまりフライパンの温度を上げ過ぎない事!大蒜が焦げてしまう。ニンニクがキツネ色をすれば、大蒜を取り出し、強火にして油の温度を一気に上げる。そして、肉を入れる。1分半ほど肉に触らずに待つ。そして、焼いた側をチェックする。完全に「クリスプ(表面がカリッとなる事)」になったと思えば、裏返す。そうでなければ、もう少し焼く。裏返して2分ほど触らずに待つ(肉を入れてフライパンの温度が下がっているので、裏面を焼く方が通常は時間がかかる)。そして、同じように焼いた面をチェックする。OKであれば、横を焦がしていく。フィレミニョンは太いので、横側すべてにきちんと焦げ目をつけていきたい。その後、好みの問題だが、フライパンの上で適当に何度か裏返したり、押してみたり(フィレミニョンは軟らかいので、結構ぺちゃんこになる)して、出来上がり。理想は、肉の内部が生ではあるが、人肌より若干高くなっているくらいが一番おいしいような気がする。

肉を焼く理由は二つだけだ。一つ目は、表面をクリスプに焦がし、食感を良くし、肉汁を閉じ込める。二つ目は、牛肉の表面についている雑菌を殺す。タタキである以上、中は生でないと美味しくないので、二つの目的が達成された時点で肉をフライパンから引き上げる。つまり、焼き過ぎると台無しになるという事だ。ただし、厚いフィレミニョンを使えば、焼きすぎたくらいでも中まで火が通らない。料理に自信がない人ほど、厚めのフィレミニョンを使った方が良い。

肉をマナ板に載せる。そして、最低二分ほど待つ。そして、焼き肉に出てくるくらいの太さに切る。で、出来上がり。これをサラダなどと一緒に食べてください。肉は、表面に塩味しかついていないので、お好みのソースをかけることになる。どれが一番あうとかは、個人の問題なので、色々なソースを食卓に並べた方が良いと思う。レモンや刻み葱、すり生姜、大根おろし、パクチー(香菜)なども一緒に出して欲しい。炊きたてのご飯も忘れずに。フィレミニョンのとろける様な食感を楽しめる事だろう。(右の写真の肉は、正直焼き過ぎである。ここまで焼けば、刺身好きの日本人にとってはがっかりした食感になってしまう。)

以下に家庭で手に入る日本人好みのソースを列挙する。

1) わさび醤油(ワザビと醤油の日本人の定番)
2) 生姜醤油(醤油に生姜のすりおろし)
3) ポン酢+大根おろし
4) ゴマだれ(炒ったゴマをすって、醤油とすし酢を少々。でも、市販のゴマダレを買った方が「味の素」が効いていて美味しい)
5) タイ風ナンプラー味(ナンプラー大匙3、すし酢1、砂糖小匙1、生姜すりおろし、ニンニクすりおろし、香菜、ネギ)
6) スイートチリソース(アジア系のスーパーなどで売っている。右の写真を参照。甘く、全然辛くない。サラダや生もやしとも合う)
7) バルサミコソース(安物のバルサミコを小さなフライパンで熱し、容量が三分の一になれば火を止める。蒸発しすぎるとフライパンがダメになるので気をつけて。甘酸っぱい。一口目はとても美味しいが、すぐに飽きます。)
8)邪道ではあるが各種焼肉のたれ(味の素が効いていて、いい感じです)
9)アメリカのスーパーで売っているホースラディッシュ入りクリームソース(「洋食」として食べるのなら美味しいですが、ご飯には合いません)

このレシピを食べて「牛ステーキ」は美味しいとは言って欲しくない。これはあくまでも「牛テンダーローイン(フィレミニョン)のタタキ」である。ミディアムレアに塩胡椒をして、フォークとナイフで食べるステーキとは意が異なる料理である。

5/22/2014

第二戦:スパーズの前で、予想通りサンダーは勝負にならず

サンダー対スパーズ第一戦のハイライトへ
オクラホマシティー・サンダーとサンアントニオ・スパーズを比べると、実力的に雲泥の差がある事は明白なのだが、サンアントニオのパポビッチとしては、イバカを欠いたオクラホマシティーはもっとも与しやすい相手ではないだろうか?まずはマッチアップを見て行こう。

PG ウェストブルック対パーカー
SG セフォロシャ対グリーン
SF デュラント対レナード
PF コリソン対ダンカン
C パーキンス対ティアゴ

まず明らかな事は、サンダー側はデュラントとウェストブルック以外に得点を期待できる選手がいないのだ。5人中3人はディフェンス要員である。すると、デュラントをレナードが、そしてウェストブルックをパーカーが基本的にガードするが、ビッグマンが簡単にダブルチームを仕掛けられる。一方、ディフェンスが巧いコリソンはダンカンをディフェンスできない。背の高さが圧倒的に違うからだ。それでも、上手くポジションを取って必死に頑張っている。セフォロシャはグリーンを守るのだが、グリーンを守る必要があるのかどうかは疑問である。

イバカのブロックショットが無いので、スパーズは簡単にバンクショットやレイアップを決めてくる。内が弱いのに気付いて、内の守りを固めれば、逆に外からグリーンなどが3ptsを決めてくる。サンダーは完全に弄ばれている。

私は、セフォロシャを使うのは、ジノブリが出て来てからで良いと思うのだ。そして、SFにバトラーを入れて、PFにデュラントで良いのではないか?寧ろ、それしかないと思う。そうしたとしても、軽く捻り潰されるだろうが、30点差にはならないだろう。

デュラントは失敗を引き摺るし、パスが下手だ。ウェストブルックはイラつくと、自分勝手なプレーに走る。挙句の果ては、ウェストブルックがデュラントに悪態をついて、仲間割れである。トニー・パーカーを見ていると、NBAで最高のPGはクリスポールではなく、トニー・パーカーなのだ、と思い知らされる。

グリズリーズが残っていれば、スパーズ戦は玄人好みのしつこいゲームになって見応えがあった事だろう。クリッパーズが残っていれば、無駄にフィジカルな試合を楽しめただろう。スパーズ対サンダーは、調子に乗った地元のヤンキーが暴力団に軽く捻り潰されるようなものだ。サンダーが早く負けて欲しいと願っている私にとっては小気味良いが、試合としては全然面白くない。

二年前、サンダーはサンアントニオで二連敗してから、四連勝してウェストのチャンピオンになった。あの時は、ハーデンが大活躍したからである。今のサンダーにはハーデンもいない。

5/19/2014

イバカとプライスを失ったサンダーとカナディエンスに勝ち目は無し

ホッケーの話だが、モントリオール・カナディエンスのケリー・プライスが膝の調子が悪く出場できなくなった。鉄壁の守護神なしでは、カナディアンㇲは正直難しいと思う。NYレンジャーズに二敗目を喫した。

サンダー対スパーズ第一戦のハイライトへ
一方、オクラホマシティー・サンダーはブロック王のサージ・イバカを怪我で欠くことになった。イバカはディフェンスだけでなく、デュラントとウェストブルックに次ぐ攻撃の三番手でもあり、イバカの欠場は痛い。イバカの代わりにコリソンを入れるようだが、コリソンのディフェンスでは背の高いスパーズの攻撃を崩せない。コリソン、セフォロシャ、そしてパーキンスと三人並べれば、誰が攻撃するかが明らかであり、スパーズのやりたい放題になるだろう。案の定、スパーズの攻撃の前にオクラホマシティーは撃沈された。第四クオーターのクラッチタイムに真剣にプレーされたら、みるみる点数差が開いた。予想通りだが、見ても面白くない試合である。サンアントニオとサンダーでは実力の差があり過ぎるのだ。

しかし、パポビッチ、ニュージーランド人のスティーブン・アダムズを停めるのに、ニュージーランド生まれでオーストラリア人のアーロン・ベインズを使うとは、気が利いている。因みに、スパーズの控えPGであるパティ―・ミルズもオーストラリア人、しかもアボリジニーである。スパーズはダンカン(ヴァージン諸島)、ティアゴ(ブラジル)、パーカーとディアウ(フランス)、ジノブリ(アルゼンチン)、ベリネーリ(イタリア)、ジョセフ(カナダ)と国際色豊かである。

モントリオールもオクラホマも、このラウンドで終わりそうだ。

5/17/2014

プリークネスS:規格外の安馬カリフォルニアクロームが二冠!




米競馬の三冠レースの二番目はプリークネス・ステークスだ。メリーランド州はボルティモアのピムリコ競馬場(ダート約1900メートル)で行われた。

一番人気に押されたケンタッキー・ダービーを制したカリフォルニアクロームであったが、プリークネスは10頭といういつもながらの少頭数。分析的には死角は無いように見えた。ヴィクター・エスピノザにとっては、EDの迷種牡馬ウォーエンブレム以来の二冠に挑むことになる。

カリフォルニアクロームはアメリカンドリームを地でいくような馬である。馬主はスティーブ・コバーンとペリー・マーティン。両者ともブルーカラー(労働者階級)である。といってもペリー・マーティンはエアバッグの性能テストの工場を経営するオーナーであるのだが。二人は、カリフォルニアクロームのお母さんであるラブザチェイスの共同馬主でもあった。ラブザチェイスを購入する際、「こんな馬を買うのはダム・アス(馬鹿野郎の意味)だけだ」と言われた。それが、ダービー馬の母になったのだ。その逸話の元、コバーンとマーティンはDAP(ダムアスパートナーズ)というコンビを結成しており、これがカリフォルニアクロームのメンコにあるDAPの意味である。そして80歳近い調教師のアート・シャーマンにとっては、初めてのピムリコ競馬場である。三冠レースで活躍するようなグループには見えないだろう。

カリフォルニアクロームを見て貰えば良いが、とても貧相な馬体である。こんな馬が二冠を獲れるのか?血統はさらに意味不明である。ラッキープルピット??コジーン肌にプルピットの種牡馬。聞いた事もない。競馬を血統で語りたい人にとっては、カリフォルニアクロームの様な馬の活躍は鬱陶しい事だろう。

スタートが悪い事に定評があるカリフォルニアクロームであるが、当日は大変落ち着いていた。一方、ダービー不参加のダークホースと称されていたソーシャルインクルージョンは入れ込んでいた。

メリーランド、マイメリーランドの合唱の後、プリークネスのスタート。スタートを綺麗に出たカリフォルニアクロームは、エスピノザが外目の完璧な三番手に付けた。久々に巧いエスピノーザを見た。少し早いかな?と思っていたが、三コーナーから上がっていき、後続を寄せ付けず、完璧な横綱競馬だった。後ろからきたライドオンカーリンが二着。

三週間後のベルモントステークスでアファームド以来の快挙を私たちは目にする事が出来るだろうか?労働者階級が所有する8万ドルの規格外の安馬が、アメリカンドリームを成し遂げる事は出来るのだろうか?普段は正当血統派の私も、今回ばかりはカリフォルニアクロームを応援したい。ただ、ベルモントSが行われるニューヨーク州では、カリフォルニアクローム陣営が愛用しているノーズストリップ(鼻腔拡張テープの様なもの)が使えない。政治的に一悶着ありそうだが・・・

5/14/2014

第五戦はプロとは思えない醜悪試合:OKCサンダーが一点差でクリッパーズを下す

最悪の第五戦ハイライトへ

プロとは思えない悪試合を見せられた。オクラホマシティーで行われたクリッパーズ対サンダーの第五試合の事である。

第一クオーターはJJレディック、ブレーク・グリフィン、そしてマット・バーンズがきっちり仕事して、LAクリッパーズは34点も入れた。一方で、サンダーはデュラントとウェストブルックのシュートが入らず、やや苦戦を強いられるも、25点入れてきたのだから、底力はある。ただ、そのうちの15点はフリースローだった。クリッパーズは第一クオーターに10もパーソナルファウルを犯している。正直多すぎるし、無理やりディフェンスをしている感があった。

第二クオーターに入っても、デュラントが鳴かず飛ばずである。シュートを悉く外す。フリースローで得点は入れているが、バーンズやビッグマンのディフェンスに四苦八苦している。ミスター・アンリライアブルの復活である。ニュージーランド出身のスティーブン・アダムズがビッグマンとしていい仕事をして、7点も入れた。クリッパーズはシュートの性能が大きく落ちてきた。特に、クリス・ポールとジャマル・クラフォードが外しまくる。前半は、58対52で。クリッパーズが6点リードで折り返す。

第三クオーターになると、デュラントの不調がますます酷くなってくる。全然シュートが入らない。ディフェンスを特段しっかりしているという様子もない。おい、MVP,どうなってるの?このクオーター、デュラントは1の8である。一方、ウェストブルックが乗って来る。クリスポールのディフェンスがザルだからである。ウェストブルックはどうせアシストを出す気などないので、ちょっと下がって一気に攻め込めば、クリス・ポールは全くついていけない。ウェストブルックは、第三クオーターにサンダーが得点した28点のうちの半分の14点を入れている。クリッパーズ側はボチボチである。シアトルはレイニアビーチ高校出身のクロフォードが4点プレーなどを含み、点数を入れ出したことは大きい。クリス・ポールはアシストは出せるが、シュートが全く入らない。86対80でクリッパーズがリードする。

第四クオーター。一進一退だが、9分を残すところで、88対90と、二点差となる。ここから暫くはディフェンス中心の我慢のバスケが始まる。デュラントがベンチに引っ込むと、いつもの事ながら、ウェストブルックの独り相撲が始まる。パスミス、無茶なシュート、一人で走って行ってショットクロックバイオレーション。ミスを始めると、イライラし、さらにミスを重ねる。いつものウェストブルックである。その間、クリッパーズはクロフォードなどを中心に11点を入れ、試合終了4分前には101-88で13点差とする。勝負あったかな、といった所か。あぁ、サンダーはチャンピオンチームではないな、とチェサピークアリーナのサンダーファンの観衆さえもが思っただろう。

ウェストブルックがレイアップを決め、デュラントが3PTを決めて93-101として、残すところ3分半。試合がきな臭くなる。クリスポールが簡単なシュートをミス。サンダーがリバウンドして、ウェストブルックがミス。グリフィンのリバウンドの後、クリスポールが再びシュートをミス。で、デュラントがフリースローを撃つ。これで95対101。デアンドレ・ジョーダンがイリーガルスクリーンでファウルアウト(私にはファウルに見えなかったが)。で、ここでデュラントが何本かシュートをミスするが、クリッパーズ側もクロフォードが3PTをミスり、サンダーに簡単なレイアップを許し、97対101。イバカがファウルを犯し、グリフィンがフリースロー。一本決めた後、二本目を外すも、ビッグベイビー・デイビスがリバウンドをとり、ポールが久々の得点。残り49秒で104対97になった。

タイムアウトの後、デュラントが速攻で3PTを決め、104対100。その後、クロフォードがまたレイアップをミスり、ウェストブルックがリバウンドし、デュラントがレイアップを決め、102対104で残り17秒。

ここからが問題のプレーである。バーンズが投げ入れたボールを、クリス・ポールがドリブルするも、ハーフコートに行くまでに、ウェストブルックにスティールされる。浮いたボールをジャクソンがリカバーする。が、リンク下でマット・バーンズがファウルを試みるも、ファウルを取られないで、アウトオブバウンド。ファウルが無ければ、最後に触っていたのはジャクソンなのだから、LAボールでなければならない。しかし、ファウルを考慮したようなビデオ判定で、なんとOKCボールになる。インバウンドをウェストブルックが持ったが、なんと、試合を決めるべく、自分で無茶苦茶な3PTを撃ちに行ったのだ。これは2点差であり、3点は必要ないのだ。思いっきりのアホエアボールなのだが、クリスポールの手がウェストブルックに触れてしまい、ファウルをとられ、ウェストブルックがフリースローを全部決める。で、なんとサンダーが逆転してしまったのだ。105対104。最後の攻撃、クリスポールが自分でボールを運び、ペイントエリアで潰され、ボールを奪われた。で、試合終了。

中学生レベルの試合を見せられた感がある。プロ同士の試合とは思えないような、判断の悪さが際立つ糞試合であった。まあ、どちらが次に進もうが、組織力のあるサンアントニオ・スパーズがきっちりと捻り潰してくれそうで、面白いだろう。しかし、クリスポールという選手は、パスは巧く、スティールもできるが、オフェンスもディフェンスも買い被られ過ぎている感がある。私の嫌いな選手の一人である。ダック・リバースにせよ、全く采配出来ていない。クリッパーズには組織ディフェンスはないのか?試合終了3分できっちりとディフェンスできなければ、そりゃ負けるわ。

採点
優:グリフィン、レディック、アダムス
良:クロフォード、セフォロシャ、イバカ
可:ウェストブルック(第三クオーターまでは優、最後は不可)、ジョーダン、ジャクソン、パーキンス
不可:デュラント、ポール、ダレン・コリソン、フィッシャー、バトラー、リバース監督

5/13/2014

科学者を目指したり、PhDを取得してはいけない

あなたは科学者になって、世界がどのように機能するか、或いは世紀の大発見をしたいと思いませんか?博士になって、皆から尊敬を集めたくはありませんか?私が若い高校生や大学生に言えることは、「やめておきなさい」という事だ。 

科学というのは楽しい仕事であるし、新しい発見は胸躍る物である。もし、あなたが頭脳明晰で勤勉であれば、理系や経済系の大学に行くべきである。しかし、そこで終わらせなければいけない。卒業後は普通の社会に進む必要がある。つまり、科学系の大学院に進学してはならない。プロフェッショナル系の大学院、つまりMBAやロースクール、メディカルスクールやコンピューター関係の大学院なら、進学しても問題は無いだろう。 

昔は「末は博士か大臣か?」などと言われる事もあるほど、博士という地位は名誉や権威を表すものであった。しかし時代は変わった。日本であれ、アメリカであれ、欧州であれ、アジア諸国であれ、博士など掃いて捨てるほどいるのである。そして、供給が完全に需要を上回っている。大学教職員の席はそれほど増えていないにもかかわらず、博士号取得者は指数関数的(大袈裟です)に増えているのだ。 

それは日本の事で、アメリカでは博士号というものに未だに価値があるのではないか?私の周りには、そう信じたい人も大勢いる。残念ながら、アメリカでも博士号取得者はあぶれており、仕事探しに四苦八苦している。今から書くことはアメリカの話しである。日本はアメリカの後追いをしているので、アメリカの話は日本の読者にも十分に参考になるだろう。 

アメリカでも、大学の教員の募集人数は博士号取得者数の数と比べて圧倒的に少ないので、仕事を手に入れるプロセスが年々厳しくなっている。二流大学のテニュアーがついていない助教授レベルの仕事ですら、最低20本の論文、大きなグラントの一つや二つは要求されるだろう。つまり、博士号を取得してから最低5-6年はポスドクとして過ごさない事には、大学教職員のインタビューにたどり着く事すらままならないというのが実情だ。

仕事を手に入れる事が難しくなっていくに従い、要求される専門分野や統計手法の知識や技術が高くなってくる。すると、博士号取得までの年数が伸びてしまう。博士号取得までに8-10年ほどかかる人たちも大勢いる。 とすると、大学を卒業した後、修士号で2年、博士号取得まで8年とポスドクを5年したとして15年の年月を要する。その間、貧乏生活を余儀なくされ、不安定な環境に身を置く必要がある。それだけ時間をかけても仕事を手に入れられない人も大勢いる。大学院のリサーチアシスタントだと、バイト無しで休暇なども平均すると毎月1000ドルほどの給料が貰える。恵まれているポスドクなら一年に$40,000程度であろうか?すると、保険代と税引き後の手取りは2000ドル強となる。これで家族を養う事は不可能である。

2014年の時点で退官間近の教授たちに聞いてみて欲しい。ポスドク期間を何年過ごしたか、と。「限りなくゼロに近いブルー」だと思う。それでは、最近採用された若手の大学教職員に同じ質問をして欲しい。とても気分が滅入る答えが返って来る。私は今まで何度か大学職員の採用過程に参加させてもらった事がある。応募者の履歴書の凄い事、凄い事。トップの候補者たちは、その学部にいるほとんどの教職員よりも優れていると思われる。ただ、それらの中から、一人ないしはゼロ人が本職として採用される。しかもテニュアー無しである。 

世の中には、研究に向く性格の人もいる。一つの事に打ち込める人で、社会の事などにあまり関心を持たずコミュニケーション能力が不足している類の人達だ。世間ではアスペルガーと呼ばれている人達だ。しかも、家がある程度裕福であれば鬼に金棒だ。科学者と言うのは、そういう人達には向いている仕事だと思う。ただ、このブログを読むような人達はある程度社会の事にも関心があると思う。そういう普通の人達は、どんなに頭が良くとも、科学者を目指したりPhDを取得しようとしたりしてはいけない。或いは、中国やインドなどの発展途上国出身で、$2000の給料が素晴らしいと思える人達にとっても、アメリカで科学者を目指すことは悪くないかも知れない。実際にアメリカのアカデミアは、中国人とインド人だらけである。ただ、普通の野心がある日本人には無理である。 

大学の科学者ほど惨めな物は無い。科学の世界は自分のお金がないので、他の人達にお金を乞わなければならない。学術の世界から世の中を変えるイノベーションは殆ど開発されていない。科学者の仕事は、内輪の科学者の為である。 

私の感覚でいうと、薬物で身を滅ぼした人よりも、PhDを取得して身を滅ぼした人の方が多いのではないか?という気にすらなるのだ。 

悪い事は言わない。象牙の塔には足を踏み込まない事だ。科学者になろうとすれば、無駄にレベルの高い競争に晒され、長期間貧困に耐えなければならない。普通の人なら、途中で何回も折れてしまう。世の中には一杯やりがいのある楽しい仕事がある。あなたが頭脳明晰で、野心が強く、コミュニケーション能力にも長けた人間であれば、尚更のことである。成功したければ、大学に入る前にある程度未来を決めておく必要がある。勉強がある程度出来るからと言う理由だけで惰性で大学院に進んで涙した人達を、私は星の数ほど見て来た。それらの多くの人達は、とても優秀で、さらに人格的にも尊敬できる人達だった。

何度でも書こう。あなたが科学者向きの人間でなければ、PhDを取ってはいけない。あなたは確実に不幸になる。PhDを取得でき、英語もそこそこ出来る人であれば、他の仕事で絶対に活躍できるし、その方が社会の為になるだろう。野心を持って博士号の取得を目指す人で、私がここに書いたことに同意できない人もいるかも知れない。そういう人は、博士号を取って1-2年してから、もう一度この文章を読んでもらいたい。

5/12/2014

ダレン・コリソンの活躍でクリッパーズが接戦を制す

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サンダー対クリッパーズが星を2-2の五分にした。クリッパーズはサンダーの攻撃を全く止められていない。一方、サンダーはディフェンス要因の選手の活躍でクリッパーズの怒涛の攻撃をある程度止めている。マッチアップを見て行こう。

ポジション サンダー 対 クリッパーズ
PG ウェストブルックVSクリス・ポール
SG セフォロシャVS JJレディック
SF デュラントVSバーンズ
PF イバカVSグリフィン
C パーキンスVSジョーダン

クリスポールはスティールが巧い選手だが、ワンオンワンのディフェンスについては辛抱強さと速さが足りない。ウェストブルックは切り込んでくるので、スティールを企てても仕方ない。バーンズはデュラントをディフェンスできるか?答えはノーである。イバカとグリフィンのマッチアップは非常に面白い。そして、センターはPFをディフェンスするためのダブルチーム、及びスクリーニング専門となる。

サンダーはウェストブルックとデュラント以外はディフェンスの駒なので、やはりこの二人を徹底的にガードする必要があるだろう。私なら、ダレン・コリソンをウェストブルックとぶつける。UCLAで一緒にプレーしたウェストブルックとコリソンは、速さと言う点で同じカテゴリーの選手である。そして、JJレディックは控えで使う。ディフェンスが薄い時に3PTSを撃たせればよい。バーンズも先発では使いたくないが、かといってクロフォードを先発で使っても、ディフェンス力は同じような物だから意味がない。結論を言うと、クリッパーズのディフェンスが一枚足りないので、コリソンの活躍によって接戦をものにした日曜日の第四試合の様な事が起こるかもしれないが、基本はサンダー優位である。私はドク・リバースと言うコーチはボストン時代からリスペクトしていないのだが、次戦にコリソンを先発で使うかどうかというあたりの采配を見てみたい。

5/07/2014

NBAプレイオフ第二ラウンドは見る気が起きない

私の贔屓のチームが軒並み姿を消したというのもあるが、プレイオフの第二ラウンドのマッチアップは面白みに欠ける。

1.マイアミ・ヒート対ブルックリン・ネッツ
ネッツは面白い選手を揃えているが、ヒートは先発だけではなく、ベンチまで層が厚い。勝負にならないだろう。私はジョー・ジョンソンと言う選手が嫌いだ。非常に非効率的な試合をするからだ。ヒートにいち早く勝って貰いたい。

2.インディアナ・ペーサーズ対ワシントン・ウィザーズ
明らかに燃え尽きた感のあるペーサーズ。ウィザーズは中々の曲者だ。オールスターのロイ・ヒバートの体たらくぶりには驚いてしまう。ウィザーズには、アリザ、ネネ-、アンドレ・ミラー、ゴータット、ウェブスター、ドリュー・グッデンと、渋いベテランが揃っている。それを、若いビールとウォールの二人が牽引する。特にジョン・ウォールはポール・ジョージが選ばれた2010年ドラフトの全体一位。私はウィザーズが勝つと思う。

3.サンアントニオ・スパーズ対ポートランド・トレイルブレイザーズ
残念だが、ポートランドはスパーズには相手にはならないだろう。何故なら、スパーズの巧みな作戦に打ち勝てるほどの爆発力はないからだ。そして、チームの団結力と言う長所も、スパーズには勝てないからだ。あっさりスパーズが勝ちそうだ。

4.オクラホマシティー・サンダー対ロサンゼルス・クリッパーズ
これはサンダーが有利である。が、サンダーはウェストブルックがチームプレイをするかどうかで、天国と地獄の結果になる。サンダーがパスを回さない荒い試合運びをすれば、クリッパーズが何個か勝てるだろう。しかし、点数の取り合いになれば、どうしてもサンダー有利に動く。グリズリーズの様に、デュラントとウェストブルックを停めさえすればサンダーは弱いのだが、クリッパーズにそれは出来そうにない。

という事で、このラウンドはお休みです。ウェストの決勝で、老獪スパーズと拙速のサンダーのマッチアップが結構楽しみです。

5/04/2014

安馬、カリフォルニアクロームが第140回ケンタッキーダービーを制す

プリークネスの記事はこっち



カリフォルニアクロームが上手くゲートを出た。そして、圧勝。二着は知らん馬。三着はダンザ。スタートだけが問題だっただけに、上手くゲートを出た瞬間に勝者が決まってしまった。

カリフォルニアクロームの血統を見て貰ったら良いが、訳が解らない。父はラッキープルピット。コジーン肌にシアトルスルー系のプルピットの子供である。8000ドル(80万円)で買ったとの事。オーナーは西海岸のブルーカラー(労働者階級)であり、調教師も今まで大レースでは名前も聞いたことが無い人だ。カリフォルニア生まれの血が悪いアメリカンドリーム馬の出現である。

5/03/2014

第七戦、オクラホマシティー・サンダーが次戦に駒を進める

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メンフィスはランドルフが出場停止だったのだが、ガソール弟、コンリー、リー、アレン、ミラーと言う布陣で望んだ。第一クオーターは意外とこの組み合わせが上手くいき、36対27と9点リードで折り返した。前半は終了間際の同点の段階で、デュラントが3点を入れ、3点差で折り返す。

後半に入って、サンダーの攻撃が入りまくる。残念だが、サンダーは一度攻撃に火が付けば誰も止められない。ウェストブルックはまたもやトリプルダブル。試合を通して16アシストを記録した事は素直に評価せざるを得ない。

中にはガソールしかいないので、ガソールはイバカに任せて、その他全員でミドルシュートをディフェンスすればメンフィスは全く攻撃が入らない。予想通りと言えばそれまでだが、ランドルフの欠場がグリズリーズに重く響いた。

最後は見る気も起らず、サンダーの圧勝。私の一番目と二番目の贔屓のチーム、ロケッツもグリズリーズも第一戦で姿を消してしまった。残念。

サンダーは次はクリッパーズと対戦するが、「攻撃」対「攻撃」なら負けないだろう。手負いのクリス・ポールがウェストブルックを停めるのは難しいだろうし、グリフィンにはイバカがつく。マッチアップ的にサンダーが圧倒的に有利である。すると、誰もケビン・デュラントを停められないのだ。

だが、サンダーはチャンピオンを取れるようなチームではないと思っている。私はいまだにシアトル・スーパーソニックスの禍根を引き摺っており、サンダーという汚いオーガニゼーションが優勝とかして欲しくない。

2014ケンタッキーダービー、荒れるのは必至?

ウォーエンブレムでダービーを制したエスピノザ騎乗のカリフォルニアクロームであるが、スタートが悪いのが危ない。ダービーの様な人が多い場では、馬は落ち着かないものだ。人気のウィックドストロングは大外20番というのが気に障るし、全走のウッドメモリアル以外が酷いのが気になる。ペロペロしながら簡単に勝ったのは凄かったが。

そうなると、荒れる匂いがプンプンする。ロージー・ナプラヴニック騎乗の内枠一番で前に行くヴィカーズイントラブルに一発はないか?あとは、ベラスケスのインスタンスホリデー。

二着狙いで、全走はオールウェザーで度外視のヴィンセレモス、アンブライドルドソング肌にダイナフォーマ―という力の血統が魅力のメダルカウント、そして善戦しそうなタピチュアー。

何れにせよ、例年にないほど予想が難しい面子である。やってはいけない。

5/02/2014

ヒューストンが第六戦で力尽きる。負けて当たり前。

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マクフェイルはどうしようもない。第六戦、ハーデンとハワードの怒涛の意地で、ヒューストンがリードを続けていた。しかし、第四クオーターに入って、非常に面白い采配を見せた。スモールバスケットボールをしたのはいいのだが、何故かハーデンがロペスをディフェンスしているのだ。意味不明である。

試合終了間際になって、チャンドラー・パーソンズが巧い事リバウンドできて、98対96にした後である。残り0.9秒。最後のシュートはオルドリッジかダミアン・リラードが撃って来るに決まっている。笑えるのは、タイムアウト前に、マクフェイルはオルドリッジにハーデンをつけていた。はあ??まあ、ここでタイムアウトが入る。

ポートランドは星が3対2なので、同点にする必要性が余りない。という事は、3PTSを撃って試合を決めようとするに決まっている。という事は、10中8,9リラードが3PTSを撃つ。リラードはシーズン中にも数回こういう場面で3PTSを沈めている。リラードには当初はリンをディフェンスさせていたが、タイムアウトの後、リンをベンチに座らせた。

ベバリーがモー・ウィリアムズに、背の低いハーデンがマシューズに、そしてパーソンズがリラードについた。理解に苦しむマッチアップである。そして、ダブルスクリーニングされて、リラードはガラ空きになる。パーソンズが無理矢理走って来るが、二歩ほど遅い。リラードが綺麗に撃ったシュートはバスケットに収まって、ポートランドは歓喜の渦だ。

ヒューストンファンの視点でいうと、訳の解らない采配である。絶対に3ptsを撃たせてはいけない場面で、リラードをがら空きにさせるのはトチ狂っている。私がコーチなら、絶対にリラードにダブルチームである。ジェレミー・リンがある程度リラードをディフェンスしていただけに、訳の解らない采配である。0.9秒ではパスはあり得ない。という事は、インバウンド・ボールを邪魔するのに背の高い選手は要らない。とすれば、ジョーンズではなくガルシアにインバウンドボールを邪魔させて、そのままシューターをガードさせる。寧ろ、ディフェンスの重荷だと解っているハーデンを思い切って座らせるべきであったと思うのだ。マクヘイルはコーチングが出来ない。マクフェイルはボストン時代にはラリー・バードのチームメイトとして素晴らしいフォワードであったが、良い選手が良い監督になるとは限らない。

ポートランドの視点でいうと、リラードは素晴らしい。あの場面であれを決められる選手はそういない。まだ二年目。どれだけの選手に成長するのか、楽しみである。

何れにせよ、コーチに戦略がないヒューストンは負けるべきチームだった。ポートランドは勝ち進むに値するチームである。しかし、週末は第七戦が5つも残っており、ケンタッキーダービーどころではなさそうだ。

シリーズを通じた採点
優:ハワード
良:アシーク
可:パーソンズ、リン、ジョーンズ
不可:ハーデン、ベバリー
解雇:マクヘイル他コーチ陣

ザック・ランドルフがサスペンション!!

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Z坊がニュージーランド人のコリソンに似た訳の解らないフォワードをしばいたとして、次の試合に出られなくなった。上の映像で見て貰っても解ると思うが、ランドルフは肘で押そうとしたのが、たまたまスティーブン・アダムスの顎付近にグーの手が当たっただけである。あれをパンチと言うなら、猫パンチである。フラグメントファウルには違いないが、これで出場停止、しかも勝負を決する第七戦の出場停止は興醒めだ。

次は勝つか負けるかの第七戦。もしマイク・コンリーも出れなければ、試合が始まる前から結果が見えている。ランドルフの代わりにコスタ・クーフォスが入ってツインタワーでプレーするのだろうが、正直厳しいと思う。

一方で、インディアナのポール・ジョージはサスペンションを喰らわなかった。

なんじゃ、この判定は??シアトルからチームを奪い去った時の様に、チェサピークはNBAのコミッショナーに金でも払ったのか?視聴率を確保する為、インディアナとオクラホマを次のラウンドに行かせるために仕組んでいるとしか思えないのは私だけでしょうか?

ただ、Z坊がお行儀が悪くない事は有名な話だ。ランドルフはクリッパーズ時代にフェニックス・サンズのちょんまげ野郎、ルイス・アムンドソンにパンチを喰らわせた事がある。こういう前科も考慮された可能性もあるが・・・

しかし、グリズリーズはニック・キャラサスが薬物違反でプレイオフに出場できなかったのに、これでは踏んだり蹴ったりである。

5/01/2014

第六戦はメンフィスで大差の捨て試合。

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ケビン・デュラントがオクラホマの新聞で「Mr.Unreliable(信頼できない男)」などと揶揄された。MVP候補に失礼だが、グリズリーズとのプレイオフを見ていると、そうも言いたくなるだろう。まあ、これが原因で一念発揮したのかどうか、デュラントもウェストブルックもらしいプレーを連発して、サンダーが圧勝した。
しかし、バトラーを先発で使うとは、スコット・ブルックも良く考えた。セフォロシャを外したのは、ガードやスモールフォワードに絶対的な得点力の無いグリズリーズにはピッタリである。逆に、グリズリーズはディフェンスを分散させざるを得ず、チームディフェンスが掻き乱されている。

20点差近く離されたし、今日は捨て試合。ちょっと休んで、第七戦は敵地で必死にディフェンスします、という事で良いのではないか。連日連夜のオーバータイムだったし。しかし、ウェストブルックの喜びようとかを見ていると、サンダーが負けるべきだと思ってしまうのだ。ひとつだけ気になるのは、コンリーが第三クオーターに怪我をしたのだが、もし次戦にコンリーが出られなければ、グリズリーズは終わりである。

ボストン・ブルーインズとモントリオール・カナディエンスのオーバータイムを見ます。(後記:セカンド・オーバータイムにPKスバーンがゴールを決めて、モントリオールが先勝しました!スバーンはホッケーでは珍しい、黒人プレイヤー、カリブ系のカナダオンタリオ生まれです。)

第五戦、背水の陣のロケッツ。久々のリンサニティーで星を3-2に戻す

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3-1で後がないロケッツ。負ければプレイオフ敗退である。ロケッツ対トレイルブレイザーズの第5戦はヒューストンで行われた。結論から言うと、久々のリンサニティーが炸裂し、第四クオーターに一時的に一点差にまで詰め寄られた物の、クラッチタイムに点数が上手く入り、108対98でヒューストン・ロケッツが首の皮一枚繋がった。

ベバリーが高熱を発しており、ベバリーのプレイタイムは限定されていた。リリアードのディフェンスなども、多少甘いと感じる所もあった。で、マクヘイルは残り7分にリンを入れる。ハーデンは相変わらずマシューズのディフェンスに四苦八苦している。リンのアシストでボールが動き出す。ハワードやパーソンズにパスが通る。何よりも、リンとアシークのピックアンドロールが見事に決まり、面白みのあるバスケットが展開される。そして、30対27のロケッツリードで第一クオーターが終わる。

第二クオーター開始時、マクヘイルはリンを座らせてベバリーを入れてきた。私は、これは賢い判断だと感じた。その間、ハーデンがまともなバスケをする。なんと、ハーデンらしくなく、アシストを連発したのだ。最終的にハーデンは7アシストをするのだが、これは良い兆候である。まるで、先日のウェストブルックの様なものだ。残り7分ごろにリンを投入し、この日は3PTSなども上手く入ったし、レイアップも失敗しなかった。ただ、二度ほどエアボール気味のシュートをしているのは頂けないが。前半は56対48と、8点差でヒューストンが折り返した。

第三クオーターもリンはベバリーに替わって7分ごろに登場した。で、7点入れた。ただ、アシストはゼロである。ハワードがフリースローを6本中4本入れた事も大きかった。77対82でヒューストンリードである。

ヒューストンが不得意な第四クオーターが始まった。残り9分ごろまでは10点差をキープしていたが、相手もアジャストして、一気に攻撃が爆発。一気に6点を返された。踏ん張ったのはハワードとパーソンズ。そして、最後のクラッチタイムに漸くハーデンが火を噴いた。2点差に迫られたところから、ドライビングショットと3PTSを立て続けに決めて、勝負あった。

最終的には10点差がついたが、第四クオーターの途中にはハラハラしたし、またもやオーバータイムか?とまで勘ぐった。ボールを回して、攻撃をばらけさせる、ヒューストンにとっての理想的なバスケが出来ていたので、これを続けて欲しいと思う。敵地ポートランドで、相手がアジャストしてくれば、一体どのようなバスケが出来るのかは現時点では何とも言えないが。

マクヘイルは、もう少し他のロールプレイヤーを使っても良かったとも思う。

採点
優:リン、ハワード、ジョーンズ、ダニエルズ
良:アシーク、パーソンズ、ハーデン、ベバリー
可:該当者なし