日本の大学システムの不備についてよく考えを巡らせる。結論から言うと、日本の大学はあまりにもお客様を馬鹿にした経営を行っていると結論付けざるを得ないのだ。学費を払っている生徒を無視する日本の大学問題を検証したい。
橋下徹が主張する大阪市立大学と大阪府立大学の合併の話だが、二重行政の煽りを受けているのは当の学生である。市大と府大の「偏差値」はドングリの背比べのような状態で、しかも大学ランキングにおいてもそんなに変わらない立ち位置になっている。府大には農学部・工学部・看護学部・経済学部と、その他の総合分野学部が存在する。一方、市大は商学部、法学部、理学部、医学部、文学部、経済学部と工学部が存在する。微妙にずらしているのが解るだろうか?両方にあるのは経済学部と工学部だが、専門分野や得意領域はずれている。(学校の成り立ちと歴史問題を主張する人がいるが、結局競争を避けた結果、今の形になっているのだ。)
キャンパスも、市大は御堂筋線の「我孫子」、府大は御堂筋線の「中百舌鳥」と3駅しか離れていない。(しかも、両駅とも「あびこ」「なかもず」と何故か平仮名表記されています)
この二つの大学を統合させて、大阪公立大学とした場合(私は府と市を統合するべきだと思うが、大阪都という名称に違和感を憶える)、教育部以外の考えうる学科を全て網羅した総合大学が出来上がり、シナジー効果が非常に高く、大学のランキングが大幅に上がることが予想される。そうなれば、注目度もあがり、学生の就職活動が有利になるだけでなく、有名教授の招聘、留学生招聘や研究資金調達など、どれをとってもプラスになる。
では、何故今までそうしていないのか?答えは、役所があほだから、という他ない。市と府で縄張り争いをし、結局学生を蔑ろにしていた訳だ。というよりも、そもそも学費を払って学校に通う学生の利便性や将来など全く考えず、今までどおりの縦割りをしていたに過ぎない。対抗させないために、態々学部を微妙にずらしているところなど、悪意すら感じる。橋下が現れるまで、百利あって一害無しの合併を誰も公に口にすらしなかったことに、違和感を憶える。それこそが、大阪市と大阪府、そして中央集権の日本国が抱える病巣だといっても差し支えないと考えている。
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