ウィニペグには以前、ウィニペグ・ジェッツというチームがあった。だが人気であったにも関わらず、お金のやり繰りの問題で、チームは1996年にアリゾナ州フェニックスの砂漠に移り、フェニックス・カイヨーティーズ(コヨーテズ)になった。フェニックスは今期プレイオフに出たにもかかわらず、ホームで平均1万2千人強、収容人数の7割強の観客しか集めていない。
スラッシャーズはアトランタを拠点とするチームであるが、こちらも観客集めに苦戦している。ホームで平均1万3千人強、やはり収容人数の7割程度の観客だった。そして、このチームがホッケーの本場、カナダに移ることになったのだ。来期からはウィニペグが拠点となるのだ。
90年代はアメリカの南部に光が差し始めた時代だった。サン・ベルト(太陽の帯)などと呼ばれて、比較的安い賃金と住宅バブルが重なり、産業も積極的に南部に移っていった。それに伴いスポーツチーム等も南部に集まっていった。一方、カナダの小さな貧乏な街で北米のスポーツチームを経営するのは地獄であった。ルーニー(カナダドル)は米ドルに対して弱いが、選手にはアメリカと同じくらいの給料を払わなければならず、カナダにフランチャイズがある事自体が弱みだったのである。しかしサブプライムが世界を変えた。アメリカ南部の景気が良かった場所は、特に住宅の値下がり率が高く、今は苦しんでいる。反対にカナダは資源高の恩恵を受け、米ドルの自滅でルーニー高で景気がいい。今後も南部から国境の北への産業、文化、スポーツ、人の移動が暫く続くのではないか?
まあ、何れにせよ、ホッケーを暑い場所でやるべきではない。ホッケーは所詮はカナダのゲームなのだ。皆でオーカナダを歌って観る物なのだ。カナダのチーム、バンクーバー・カナックス、カルガリー・フレーム、モントリオール・キャナディエンス、トロント・メイプルリーフス、エドモントン・オイラーズ、オタワ・キャピタルズは観客動員数がほぼ100%で回っているのだ。アメリカはカナダのスポーツであるホッケーを勝手にアメリカの4大スポーツに含めるな!
ところで、NBAを失ったシアトルであるが、先述のカイヨーティーズかNYアイランダーズがもしかすると街にやって来るかも知れない、という噂がある。結論から言うと、いらない。ケベックシティーかハリファックスにでも行ったらいいんじゃないか?わが街シアトルは、サッカーチームのサウンダーズがあるからそれでいい。
雨が降り続くシアトルに住むブログ主が、カプチーノを飲みながら、時事・経済・政治・食・スポーツ等について社会科学的見地から騙ります。広告のクリックをする事、宜しくお願いします!
5/31/2011
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1 件のコメント:
とても魅力的な記事でした。
また遊びに来ます!!
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