日本のニュースを読んでいるとオサマ・ビンラディンの殺害に否定的な記事が目立っているように思う。勿論オサマを殺したからといって、一朝一夕にテロの問題は解決しない。教育が行き届いていなくて、ファナティックになって、人殺しを聖戦だと思い込んでいるキチガイを作り出すシステムを根本的に変えなければ問題は解決しないのだろうが、そんなことが直ぐに出来るわけがない。戦争を始めた口実はアルカイダを一掃するためであったのだから、その首謀のオサマを殺害するのは当たり前の事であった。
殺害しないで捕まえて裁判しろ、といった幼稚な意見もあるが、尋常でない事を信じているキチガイを法で裁くのは無理だし、訳の解らないことを言うに決まっているのだ。麻原の件で何も学ばなかったのか?国家は社会に不適合な人達を法という暴力のもとに抹殺する権利を有している。そう考えれば、麻原もオサマも社会の害であり、殺されてしかるべきだと思う。オサマにしても、麻原にしても、色々な理屈はこねているが、要約すると「社会」がおかしいので他人を殺しても良いと言うものに過ぎず、聞くに値しない。こういった人間を放置しておくと「社会」に不平不満を持つ人間が追随するので非常に危険なのだ。キチガイはキチガイなのだ。背景を調査するのは社会学者の役割であり、社会不適合者を抹殺するのは法である(オサマの件に法が適用されなかったという意見もある)。
パキスタンはオサマを匿っていたのだろうか?多分そうだろうが、パキスタン自体が認めるわけがない。一体パキスタンは何をしたいのか?アメリカがパキスタンの主権を侵してけしからん、などと言った寝惚けた意見も目立つ。しかしパキスタンは、インドに軍隊仕込みのテロリストを送り込み、北朝鮮に核爆弾技術を伝え、アルカイダ系の原理主義者を支援しているのだ。
パキスタンが一枚岩で無い事は知っている。現政府は多分、上に挙げたような問題を解決しようとする意思はあるのだと思うが、民主主義になったが故に、古い感覚を持つ人々の支持も失いたくないのだろう。パキスタン政府は軍を掌握できていない。そして軍はパキスタン国民ではなく、原理主義者を守ろうとしている。パキスタンの軍部はアメリカと喧嘩して、中国と仲良くしようとしているようだ。インドとアメリカを敵に回し、中国と仲良くして一体パキスタンという国は何を得するのだろうか?一握りの人間の利権のために、パキスタンが進もうとしている道に警告を鳴らしておきたい。
パキスタンの新しい政府は、「問題は昔から山積していたものであり、頑張ってはいるが、我々が三年ほどでは解決できる問題ではない」と言っている。アメリカ相手に喧嘩を売るのではなく、自国内の過激派などを一掃し国を安全にする、女性にも対等な教育を与える、などの現実的で未来志向な政策を世界に示していかなくては信用をなくしてしまう。何をするのが国家として得なのかをパキスタンの為政者は真剣に考えるべきだと思う。
そして、無駄に反米を煽ったり、パキスタンに肩入れしたり、オサマビンラディンを殺すべきではなかったと言っているメディアは、パキスタンが画策している背後関係を解った上で言っているのだろうか?パキスタン軍部はインドと対立する為に中国と関係を持ちたいのだ。インドと対立するために、原理主義者を匿いたいのだ。北朝鮮に平気で核技術を提供するのだ。
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