日経市場が暴騰しており、不安を覚えるレベルになっている。「エコノミスト(笑)」達が日本の株は下がることはない、みたいな勇ましい発言をしているのも、多々不安を覚えてしまう。その人達が思い描くようなインフレの未来が日本にやってくれば、それは間違いなく聖飢魔Ⅱの世界であり、多くの人達が路頭に迷うような歪な日本の将来だ。そこまで無茶苦茶になる前に、日本政府は色々な手を打つと思うので、まあ、現実はそうはならないだろう。株で儲かろうとも、現金に換えるときに政府に大量の寺銭(税金)を払わなければならない。インフレで高騰したアセットには、高額な相続税も発生する。経費の私的流用にも似たヌルヌル財政を維持してきた政府はウハウハ、まじめに貯金してきた国民は塗炭の苦しみを味わう。ただ、インフレは政府を救い、結果として問題は解決してしまう。
さて、ウォール街は今年に入って、鳴かず飛ばずの相場が続いている。ポートフォリオの持ち方的には、結構損を抱えている投資家も多いかもしれない。というのも、あれだけ好調だったマグニフィセント7が軒並み下落しているからだ。AIバブルの崩壊か、みたいなストーリーも喧しい。プラス、ビットコインや金価格も下落している。一体、何が起きているのだろうか?
歴史を紐解いて話すと長くなるので、最近の動きを解説したい。
トランプにミスタートゥーレートと蔑まれていたパウエル議長が退いた後、米連邦準備制度理事会(FRB)はケビン・ウォーシュ新議長の下で新たな金融政策運営をスタートさせた。今までの発言より、ヲーシュは、金利を下げてお金の発行量を減らす、というようなFRBの運営をすると思われていた。多分、ロングターム的にはそうすると思われる。
が、6月の会議で、インフレ懸念から、FRBの次の一手は利下げではなく、利上げではないか、というような方向性が明確化されてしまった。ヲーシュは、「喋らない」ということをコミュニケーション戦略とした。
ここで、円キャリートレードの巻き戻しの懸念が再び顕在化している。が、円はドルに対して161-162円台という非常に有利なレートになっている。リスクを意識しているヘッジファンドなどは、現在、今まで上がり続けていた株や資産を売り、今がチャンスとばかりに円建て債券を返還しているようである。
これは、塗炭の苦しみを味わっている日本庶民にとっては良いニュースであると思われる。というのは、ヘッジファンドが円債を返し、徐々に円高ドル安の力学が働き始めるからだ。今まで成功していた個人投資家(笑)達は、そろそろシートベルトがしっかり閉まっているかを確認した方が良いかもしれない。