これは2012-2013シーズン・プレイオフの記事です。2014年の記事はこちらから
オクラホマシティー・サンダーとメンフィス・グリズリーズの第二戦。第一戦を僅差で落としたグリズリーズが面目なるのかに注目が集まった。
ただ、以前の記事でも述べたことだが、グリズリーズ得意のフィジカルなディフェンスが第三クオーターまでは影を潜めた。余りのミスマッチぶりに、とても詰まらないバスケットボールを見せられる事になってしまった。
ディフェンスに定評があるテイション・プリンスがデュラントを徹底的にディフェンスするのだが、いくら頑張ろうともデュラントを完全に止めるのは不可能である。しかも、プリンスがシュートを外しまくったので、グリズリーズのホリンズ監督は、プリンスを下げてトニー・アレンにデュラントのディフェンスをさせた。トニー・アレンはオール・ディフェンダーのファーストチームに選ばれた程のディフェンスのエキスパートである。しかし、身長の高いデュラントにトニー・アレンをマッチアップさせることには、無理がある。無駄なファウルを何個かとられ、ベンチに帰らざるを得ないような状況になった。トニー・アレン自身もかなりイラつきが目立った。で、ファウルが重なり、ポンデクスターがデュラントのディフェンス担当になった。これは面白くない。
スコット・ブルックは、マッチアップの隙をついて、スモールバスケットに集中した。イバカをセンターにし、PFにデュラント、SFにケビン・マーティン、そしてガードにフィッシャーとセフォロシャというふざけた面子で試合に臨んだ。その結果、ザック・ランドルフがデュラントをガードするという見たくないバスケを見せられた。一方、マーク・ガソールをデュラントがガードするのだが、明らかなミスマッチであり、第二クオーターは点数の取り合いになってしまった。
こんな詰まらない試合を見るくらいならバンクーバーのホッケーでも見た方がマシだ!とも思ったが、第四クオーターに入って、漸く試合が面白くなった。プリンスがデュラントに張り付き、トニー・アレンがセフォロシャを無視して、デュラントにダブルチームをかける。内は、マーク・ガソールとZ坊のコンビ対コリソンとイバカのコンビで押し合いをする。コンリーはフィッシャー相手に点取りに徹する。激しいフィジカルな試合になり、かなり面白かった。ホリンズはディフェンスの時はアレンとプリンスを使い、攻撃時にはポンデクスターとベイレスを入れる。自分達のロールがはっきりと解る采配であったのではないか?
が、グリズリーズはもっと簡単に勝てた試合だと思う。グリズリーズの先発5人の息がぴったりなので、いじくり回したくないのは解る。第一クオーターからダブルチームをする必要もない。やはり、トニー・アレンをシックスマンとして使う方が賢いと思う。一方で、サンダーはマーティンの不調が誤算だった。ただ、調子の良い時のマーティンは点数を入れまくる。どうやってマーティンを使うかが勝負の分かれ目だろう。瞬間湯沸かし器のパーキンスの代わりにきっちりとディフェンスできるコリソンを、試合のカギとなるような場面で入れておくのも正解だ。
中四日空くが、メンフィスではグリズリーズがもう少し簡単なバスケをさせて貰えるだろう。クリッパーズ戦の方がもっと緊迫感があって面白かった。カリー率いるゴールデンステーツの猛攻を、第四クオーターとオーバータイムに大逆転で撃破した王者サンアントニオスパーズとの西カンファレンス決勝戦が今から楽しみで仕方ない。
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