スキップしてメイン コンテンツに移動

野田首相も白川総裁も至上稀に見る優秀なリーダーである


野田首相と白川日銀総裁について、新聞紙上は罵詈雑言で溢れている。野田首相は能無しで財務省の傀儡。白川日銀総裁は何もしない無能だ、と。

私はマスメディアの意見とは全く違った見解を持つ。野田首相は小泉以降の首相の中では群を抜いて優秀である、と。それどころか、1975年以降をみても、日本の将来の事を真摯に考えていると言う意味において、二番目か三番目に優秀な総理大臣であったと思う。多分この見解は良識がある人達には支持されるものと信じている。一方の白川日銀総裁であるが、日銀の歴史上でもっとも優れた総裁であると考えている。

野田総理の唯一の欠点は、民主党の党首であるという事だ。野田総理がしっかりとした権力基盤を持って執政すれば、日本の未来は非常に明るい。野田首相は三流の人材しかいない民主党を無視して、淡々とこなさなければいけない仕事を着実にこなしている。誰かが最低限しなければいけなかった仕事は一年強の間に済ませてしまった。しかも、本気で貧乏くじを引くつもりで政治をやっている。20年後の日本を考えて、あえて滅私奉公をやっているのだ。野田総理降ろしに走っている連中は、政局の事しか考えていない糞政治家達である。

次の総理大臣にほぼ内定している安倍元総理だが、憲法改正以外に何の政策も持っていない無能総裁であった事は忘れ去られてしまったのであろうか?「美しい国」などという標語は嘲笑の的である。安倍首相に言われなくとも、日本は十分美しい。安倍首相候補は、自分が首相になればどこまで「さらに」美しくなるのかを国民に説明する必要がある。現実的には自民党内が田中派と岸派に割れており、安倍首相が自分のやりたいような政治が出来るとは到底思えない。第一、安倍首相には明確にやりたい事があるのかどうかすら不明である。

一方の白川総裁の評価について語る。バブル以降だらだら続いている経済問題の後始末を、現存の日銀メンバーのみに責任を押し付ける方が無理な話である。下手な経済通の人達の意見を聞いたり、政治家の横槍を無視して、無茶苦茶な緩和を行っていないことは賞賛に値する。はっきりと公言しておくが、所謂リフレ派のエコノミスト(笑)や税金をばら撒きたい政治家の話を聞いて、無茶苦茶な緩和を行えば一時的に円安になるかもしれないが、日本経済は早急に崩壊する(スタグフレーションでハードランディング)。ただし今のままで放って置いても、そのうち崩壊する(ソフトランディングで、済むのかな??)。行くも地獄、行かぬも地獄なのである。日銀は石油も武器も食料も尽き果てた軍隊に等しい。残念ながら何もできない。リフレ派の意見は、何もできないのであれば、最後はカミカゼ特攻してから死んで来い、と言っているに過ぎないのである。

(ただし白川さんがオーソドックス過ぎて兜町が盛り上がらなかった、という意見が多く聞かれる。日銀の仕事は株を上げる事ではないし、無駄に株を上げることには副作用も伴う。それをしなかったのだから、白川さんの日銀総裁としての仕事は評価されるべきである。白川さんを批判している人は、今までの日銀の歴代総裁がどれだけ酷かったのか知らないのだろうか?)

国民の不満は経済の衰退に起因している。もし本気でこの問題を解決したければ、出来うる政策は限られている。需給ギャップの需要側を増やすのに一番簡単で確実な方法は、若者を増やすという事に尽きる。今から子供を作って若者を急速に増やす事は出来ないので、解決方法は「移民の大幅な受け入れ」以外にはありえない訳だ。なぜ誰もこの事実をはっきりと公言しないのか?色々な解決方法が机上に乗せられているが、問題解決につながるような政策を目にした事がない。

まもなく選挙が行われ、安倍首相が誕生するだろう。日銀の白川総裁は勇退して、新しい総裁が生まれよう。トップ二人の首を挿げ替えても、悪くなる事はあれ、良くなる事はありえない。安倍次期総理大臣の掲げる金融政策に関しては、下手するとスタグフレーションに端を発する日本経済のハードランディングが起こる可能性すらある。白川さんに代わる日銀の頭に、マクロ政策を理解していない素人エコノミストや、政府の御用達の耄碌老人などを置かれると、日本は崩壊だ。

胡錦涛が江澤民を道連れに自ら完全引退の道をとって最後を飾ったように、野田佳彦も年内解散で小澤派を完全に殺すとなれば、「あっぱれ」であるのだが。

コメント

宇都宮メルヘンタウン さんの投稿…
歴代内閣総理大臣偏差値ランキング

70.0 伊藤博文
67.5 原敬
65.0 吉田茂、池田勇人
62.5 山県有朋、桂太郎
60.0 幣原喜重郎、大平正芳、小渕恵三、東久邇宮稔彦王
57.5 岸信介、鈴木貫太郎、山本権兵衛、加藤友三郎
55.0 福田赳夫、黒田清隆、西園寺公望、加藤高明、佐藤栄作
52.5 犬養毅、橋本龍太郎、三木武夫、田中義一、細川護熙
50.0 松方正義、高橋是清、石橋湛山、浜口雄幸、片山哲、森喜朗、鳩山一郎
47.5 岡田啓介、斎藤実、若槻礼次郎、中曽根康弘、海部俊樹、福田康夫、野田佳彦
45.0 竹下登、田中角栄、芦田均、安倍晋三、麻生太郎
42.5 寺内正毅、清浦奎吾、宮沢喜一、小泉純一郎、米内光政
40.0 広田弘毅、鈴木善幸、平沼騏一郎、小磯国昭
37.5 宇野宗佑、羽田孜、阿部信行、林銑十郎
35.0 大隈重信、東条英機
32.5 村山富市、菅直人
30.0 鳩山由紀夫
27.5 近衛文麿

このブログの人気の投稿

牛ステーキの部位と食べ方

(広告のクリックお願いします!) 夏になるとステーキを食べたくなる人たちが大勢出てくるのか、友人やその奥さんから牛に関する質問を良く受ける。当ブログの アメリカステーキは何故美味しいのか という偏った記事が一番読者を集めているようである。私自身も牛ステーキが大好きである。アメリカにも美味しい食材がたくさんある。ここパシフィック・ノースウェストでは、生牡蠣、大きな蛤、サーモン、ビンチョウマグロ(アルバコア・ツナ)、銀鱈(ブラックコッドやセーブルと呼ばれる)、ラムのフレンチラックと並び、以下の牛肉類は期待を裏切らない食材である。しかも品質の違いはあれども、どこのスーパーで何時でも手に入ると言う点で、アメリカにおいて牛肉が一番便利なグルメ食材と言っても過言ではないだろう。アメリカ人は幼き頃から牛肉を嗜んでいる為、スーパーのパッケージでどの部位をどのように食べるべきかを知っている。牛のカット法は国によって大きく異なる。アメリカのプライムカットと日本のカットが若干違うため、日本からアメリカに来て間が浅い人は、スーパーなどで牛肉購入時に戸惑うようである。ステーキ用の肉と言う事で、以下に値段順に肉の部位を並べる。 テンダーローイン (Tenderloin) 牛肉の一番柔らかく、脂肪の少ない部位である。フィレミニョンはテンダーローインのショートローイン側(牛の頭側)の一部を指すが、スーパーによってはテンダーローインを全てフィレミニョンと表記している場合もある。理由は、御察しの通り、フランス語で呼べば高級で美味しそうに聞こえるからである。真ん中部分は、シャトーブリアンステーキに使われ、シャトーブリアン(人名を関した調理法の名)とテンダーローイン(牛の部位)をごっちゃにする人も良くみかける。この部位の筋肉は一頭の牛から僅かしか取れない為、自ずと高価になる。  私の意見では、テンダーローインは家庭の「ステーキ料理」としてはかなり難解な材料である。焼いて塩コショウだけをかけると、かなりガッカリしてしまうのだ。高級店に行くと、テンダーローイン系にはソースがかかっている。オ・ポアブルのようにコニャッククリームソースをかけたものや、レッドワインソースをかけたものが出てくる。これらは、バターで脂肪を補っているのだ。が、家庭でこれらの味を模倣することは難しい。...

アメリカで売春や性風俗の話はしてはいけない。大阪には必要である。

アメリカという国は、思っている以上に保守的で宗教的である。アメリカ流のキリスト教的な価値観があり、右も左もその上で戦う。マリファナを推奨したり、同性愛結婚を推奨したり、戦争反対を言ったり、死刑廃止を訴えたり、中絶を支持したりする人達も、キリスト教のアンチテーゼとしての政治的な発言を行っているに過ぎないのだ。「米流キリスト教」の足枷からは抜けられないのだ。アメリカ流のキリスト教的な価値観を理解しない人には、アメリカ社会の政治動向は理解できない。 自由の国と言われるアメリカだが、タブーが数多く存在する。女性問題もその一つである。女性を貶める発言は、完全に「NO、NO」である。政敵を駆逐する際には、その人が女性を軽視していると吹聴すればよい。敵国家を冒涜する際には、その国家が女性の地位を蔑ろにしていると宣伝すればよい。 橋下知事の発言が注目を集めている。慰安婦問題に触れ、米軍に風俗利用を推奨したのだ。これはアメリカでは「NO、NO」である。アメリカでは、売春行為に対する過度な不忍容さがある。アメリカでは、ネバダ州のナイ郡などを除いて、売春は違法である(トリビア:ラスベガス市内では売春は違法!)。政治家や会社経営者が売春行為を行ったことがばれると、ほぼ間違いなく職を追われる。売春などの話に関して綺麗事を述べないことにはアメリカ社会では生き残れない。一般の日本人とはモラルの基準が違うのだ。どのような意見を持っていようと、公の立場のアメリカ人が売春問題について触れることはない。そういうタブーの話題が出てくること自体が不快なのだ。 私は大阪の繁華街で育った人間として、橋下発言はもっともだと思うし、橋下市長の考えている「人間」の快楽主義に沿った社会の在り方が、大阪の繁栄には必要であると考えている。歴史的にも、例えば江戸時代などは日本では「快楽主義」は許容されてきた筈だ。ただ日本人の中にも、こういった話を「攻撃対象」と考えるメディア関係者もいるし、綺麗事を好む視聴者・読者もいるわけだ。私は、橋下市長には大阪の快楽主義に沿った人間臭さを政治信条として、大阪市の発展に寄与して欲しいと考えている。ただ、モラル意識の違う政治基盤との間で、自由奔放な発言を政治摩擦に利用されないように、慎重に発言して欲しいとも思う。 アメリカでは売春行為が違法である。昔の映画に出てくるような、車道やモーテルの前...

アメリカステーキが美味い理由

(注:この記事はミディアムレア以上に焼いたステーキの話であって、生肉の話ではありません。ステーキのレアが好きな人の多くは、単に生肉が好きな場合があります。私も生肉が大好きですが、このページでは牛タタキ風ステーキの話はしていませんので悪しからず。生肉が好きならばわざわざレストランに行かず、 家庭でステーキを食べること をお勧めします。スーパーでニューヨーク・ストリップやリブアイなどと書かれている少し脂の乗った肉を購入して、表面だけを少しだけ焦がして中は生で食べてください。安物のサーロインなどの生焼け肉もポン酢や照り焼き風ソースとも相性がいいですし、ご飯にも合います。この項のステーキの話にそれらの生肉ステーキは含まれていません。ここで扱っているステーキと「ブルーレア」牛たたき風ステーキは根本的に違う食べ物と考えています。牛たたきが美味しいのか、ミディアムに焼いたアメリカのステーキが美味しいのかという話は、軸の違う問題であるため、「りんご」と「みかん」を比べるような不毛な議論です。前置きが長くなりました。) 私は日本の高い和牛ステーキがあまり好きではない。一口目は美味しくて感動するのだが、それは肉ではない。脂の塊を食べており、どちらかと言えばトロなどに近い。日本で年寄りなどに誘われて和牛ステーキを食べさせられることもあるが、肉を食べるという目的の際は、出来ることならご遠慮願いたい。 一方で私はアメリカでステーキを食べることが好きだ。アメリカのステーキは、日本のステーキとはアイディアそのものが異なり、しっかりと赤身を食べさせてくれる。勿論店にもよるのだが(殆どの店は不味い。アウトバ●クやレ●ドロブスターなどのチェーン店でサーロインを注文するとかなりがっかりする事になる。)、かなり美味しいステーキにありつくこともできる。私の友人など、ニューヨークなどに行く度にステーキ屋に脚を運んでいる。最近では、東京などでアメリカンスタイルのステーキを出す店も出てきたようだが、基本的に日本のステーキ屋では美味しい赤身をしっかりと食べさせてはくれなかった。しかしながら、殆どの人は経験上、アメリカ牛のステーキはあまり美味しくないと考えるかもしれない。確かにアメリカでもスーパーで普通に肉を買ってきてミディアムレアに焼くだけではそこまで美味しいステーキは作れない(実はサーロインやニューヨ...