11/13/2012

野田首相も白川総裁も至上稀に見る優秀なリーダーである


野田首相と白川日銀総裁について、新聞紙上は罵詈雑言で溢れている。野田首相は能無しで財務省の傀儡。白川日銀総裁は何もしない無能だ、と。

私はマスメディアの意見とは全く違った見解を持つ。野田首相は小泉以降の首相の中では群を抜いて優秀である、と。それどころか、1975年以降をみても、日本の将来の事を真摯に考えていると言う意味において、二番目か三番目に優秀な総理大臣であったと思う。多分この見解は良識がある人達には支持されるものと信じている。一方の白川日銀総裁であるが、日銀の歴史上でもっとも優れた総裁であると考えている。

野田総理の唯一の欠点は、民主党の党首であるという事だ。野田総理がしっかりとした権力基盤を持って執政すれば、日本の未来は非常に明るい。野田首相は三流の人材しかいない民主党を無視して、淡々とこなさなければいけない仕事を着実にこなしている。誰かが最低限しなければいけなかった仕事は一年強の間に済ませてしまった。しかも、本気で貧乏くじを引くつもりで政治をやっている。20年後の日本を考えて、あえて滅私奉公をやっているのだ。野田総理降ろしに走っている連中は、政局の事しか考えていない糞政治家達である。

次の総理大臣にほぼ内定している安倍元総理だが、憲法改正以外に何の政策も持っていない無能総裁であった事は忘れ去られてしまったのであろうか?「美しい国」などという標語は嘲笑の的である。安倍首相に言われなくとも、日本は十分美しい。安倍首相候補は、自分が首相になればどこまで「さらに」美しくなるのかを国民に説明する必要がある。現実的には自民党内が田中派と岸派に割れており、安倍首相が自分のやりたいような政治が出来るとは到底思えない。第一、安倍首相には明確にやりたい事があるのかどうかすら不明である。

一方の白川総裁の評価について語る。バブル以降だらだら続いている経済問題の後始末を、現存の日銀メンバーのみに責任を押し付ける方が無理な話である。下手な経済通の人達の意見を聞いたり、政治家の横槍を無視して、無茶苦茶な緩和を行っていないことは賞賛に値する。はっきりと公言しておくが、所謂リフレ派のエコノミスト(笑)や税金をばら撒きたい政治家の話を聞いて、無茶苦茶な緩和を行えば一時的に円安になるかもしれないが、日本経済は早急に崩壊する(スタグフレーションでハードランディング)。ただし今のままで放って置いても、そのうち崩壊する(ソフトランディングで、済むのかな??)。行くも地獄、行かぬも地獄なのである。日銀は石油も武器も食料も尽き果てた軍隊に等しい。残念ながら何もできない。リフレ派の意見は、何もできないのであれば、最後はカミカゼ特攻してから死んで来い、と言っているに過ぎないのである。

(ただし白川さんがオーソドックス過ぎて兜町が盛り上がらなかった、という意見が多く聞かれる。日銀の仕事は株を上げる事ではないし、無駄に株を上げることには副作用も伴う。それをしなかったのだから、白川さんの日銀総裁としての仕事は評価されるべきである。白川さんを批判している人は、今までの日銀の歴代総裁がどれだけ酷かったのか知らないのだろうか?)

国民の不満は経済の衰退に起因している。もし本気でこの問題を解決したければ、出来うる政策は限られている。需給ギャップの需要側を増やすのに一番簡単で確実な方法は、若者を増やすという事に尽きる。今から子供を作って若者を急速に増やす事は出来ないので、解決方法は「移民の大幅な受け入れ」以外にはありえない訳だ。なぜ誰もこの事実をはっきりと公言しないのか?色々な解決方法が机上に乗せられているが、問題解決につながるような政策を目にした事がない。

まもなく選挙が行われ、安倍首相が誕生するだろう。日銀の白川総裁は勇退して、新しい総裁が生まれよう。トップ二人の首を挿げ替えても、悪くなる事はあれ、良くなる事はありえない。安倍次期総理大臣の掲げる金融政策に関しては、下手するとスタグフレーションに端を発する日本経済のハードランディングが起こる可能性すらある。白川さんに代わる日銀の頭に、マクロ政策を理解していない素人エコノミストや、政府の御用達の耄碌老人などを置かれると、日本は崩壊だ。

胡錦涛が江澤民を道連れに自ら完全引退の道をとって最後を飾ったように、野田佳彦も年内解散で小澤派を完全に殺すとなれば、「あっぱれ」であるのだが。

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宇都宮メルヘンタウン さんのコメント...

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50.0 松方正義、高橋是清、石橋湛山、浜口雄幸、片山哲、森喜朗、鳩山一郎
47.5 岡田啓介、斎藤実、若槻礼次郎、中曽根康弘、海部俊樹、福田康夫、野田佳彦
45.0 竹下登、田中角栄、芦田均、安倍晋三、麻生太郎
42.5 寺内正毅、清浦奎吾、宮沢喜一、小泉純一郎、米内光政
40.0 広田弘毅、鈴木善幸、平沼騏一郎、小磯国昭
37.5 宇野宗佑、羽田孜、阿部信行、林銑十郎
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