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原油の価格がじわじわと上昇している。2008年の夏にはマーカンタイルのWTI原油がバレル当たり135ドル近くまで行ったので、直近の110ドルはまだ安めなのかも知れない。2008年の原油高当時は、ドライブを控えたり、馬鹿高い飛行機代を払ったりで、嫌な思い出ばかりがある。ジャストインタイム方式のロジスティックが高度に発展した現代社会において、原油が高くなれば消費者物価が増倍して影響を受けることになる。あの頃に魚や野菜の値段が上がっていたのは、原油高の影響だった。しかもスペキュレーションが元で、他の商品の値段も跳ね上がり、踏んだり蹴ったり状態になっていた。商品価格が上がると、価格はそこまで柔軟に調整できないので確実にGDPを押し下げることになる。
ガソリン価格がガロン(3.79リットル)当たり、4ドル以上になってきている。私の住むシアトル周辺では4ドル20セント代であるが、東海岸や炭素税のあるカリフォルニアではもっと値段が高いものと思われる。車社会のアメリカでは、ガソリンが高くなると物凄く損をした気になってしまう。ガソリンスタンドの表示が騰がっているのを見る度に、せこい私は嫌な気持ちになる。
何故原油価格が上昇しているのか?直接的な原因はイラン問題であろう。ホルムズ海峡封鎖を言い出しているイランをアメリカが牽制する。しかも原子力発電所が完成するとあって、イスラエルが予防的に空爆する可能性すら取り沙汰されている。そうなれば戦争である。
陰謀論の域を出ないが、イスラエルの右派は共和党政権返り咲きを目論んでいるので、わざとオバマ政権に揺さぶりを掛けている節がある。口にはしないが金持ちアラビア湾岸諸国も心の底ではイランを嫌っているので、石油価格高騰によるイランへの制裁を黙認している始末だ。イスラエル右派だけではなく、選挙前には色々な目論見があり、原油価格が人工的に吊り上げられていると見るのが常識だ。オバマも、カナダのアルバータからパイプラインをメキシコ湾岸まで通すプランを環境目的で破棄した。当地ワシントン州のチェリーポイント製油所では「謎」の火事があり、製油キャパシティーが下がったままである。BPと湾岸地域の住民との問題も昨今では政治問題に再び上がっており、一波乱・二波乱あっても誰も驚かない。政治的要因を忖度してシカゴやマーカンタイルが動き、世界経済のファンダメンタルに影響を与えると言う、誰もが眉を顰める話が罷り通っている。節操の無い投資家が悪いのか?私の意見では、間違いなく政治家が悪の根源である。
歴史は繰り返すと言う。日本は73年と79年に二回のオイルショックを経験した。二回目はイラン革命によるイランでの石油生産中断のためのオイル価格の高騰だ。翻って21世紀。またもやイラン問題で二度目のオイルショックが再びこの夏に齎されるかどうかに注目が集まる。そうなれば徐々に成長しつつある世界経済に冷や水が浴びせられ、特に日本のようなエネルギー依存国は大ダメージを負う可能性が高い。円安と資源高のダブルパンチを受ければ、日本社会はかなりの調整を余儀なくされるだろう。勿論、短期的なGDPの落ち込みを伴い悪い面ばかりがマスコミなどを中心に取り上げられるだろう。しかし、調整をする事は長期的に見ると必ずしも日本の成長に負になるとは限らないと思う。調整が必要な面で、政治がその邪魔をする事だけは避けて欲しいと思う。
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3/04/2012
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