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5/17/2014
プリークネスS:規格外の安馬カリフォルニアクロームが二冠!
米競馬の三冠レースの二番目はプリークネス・ステークスだ。メリーランド州はボルティモアのピムリコ競馬場(ダート約1900メートル)で行われた。
一番人気に押されたケンタッキー・ダービーを制したカリフォルニアクロームであったが、プリークネスは10頭といういつもながらの少頭数。分析的には死角は無いように見えた。ヴィクター・エスピノザにとっては、EDの迷種牡馬ウォーエンブレム以来の二冠に挑むことになる。
カリフォルニアクロームはアメリカンドリームを地でいくような馬である。馬主はスティーブ・コバーンとペリー・マーティン。両者ともブルーカラー(労働者階級)である。といってもペリー・マーティンはエアバッグの性能テストの工場を経営するオーナーであるのだが。二人は、カリフォルニアクロームのお母さんであるラブザチェイスの共同馬主でもあった。ラブザチェイスを購入する際、「こんな馬を買うのはダム・アス(馬鹿野郎の意味)だけだ」と言われた。それが、ダービー馬の母になったのだ。その逸話の元、コバーンとマーティンはDAP(ダムアスパートナーズ)というコンビを結成しており、これがカリフォルニアクロームのメンコにあるDAPの意味である。そして80歳近い調教師のアート・シャーマンにとっては、初めてのピムリコ競馬場である。三冠レースで活躍するようなグループには見えないだろう。
カリフォルニアクロームを見て貰えば良いが、とても貧相な馬体である。こんな馬が二冠を獲れるのか?血統はさらに意味不明である。ラッキープルピット??コジーン肌にプルピットの種牡馬。聞いた事もない。競馬を血統で語りたい人にとっては、カリフォルニアクロームの様な馬の活躍は鬱陶しい事だろう。
スタートが悪い事に定評があるカリフォルニアクロームであるが、当日は大変落ち着いていた。一方、ダービー不参加のダークホースと称されていたソーシャルインクルージョンは入れ込んでいた。
メリーランド、マイメリーランドの合唱の後、プリークネスのスタート。スタートを綺麗に出たカリフォルニアクロームは、エスピノザが外目の完璧な三番手に付けた。久々に巧いエスピノーザを見た。少し早いかな?と思っていたが、三コーナーから上がっていき、後続を寄せ付けず、完璧な横綱競馬だった。後ろからきたライドオンカーリンが二着。
三週間後のベルモントステークスでアファームド以来の快挙を私たちは目にする事が出来るだろうか?労働者階級が所有する8万ドルの規格外の安馬が、アメリカンドリームを成し遂げる事は出来るのだろうか?普段は正当血統派の私も、今回ばかりはカリフォルニアクロームを応援したい。ただ、ベルモントSが行われるニューヨーク州では、カリフォルニアクローム陣営が愛用しているノーズストリップ(鼻腔拡張テープの様なもの)が使えない。政治的に一悶着ありそうだが・・・
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