6/16/2014

Côte d'Ivoireが「コートジ」???コートジボワールではなく「象牙海岸」と表記すべき。

象牙海岸共和国(フランス語でCôte d'Ivoire)が「コートジ」などと表記されている。「Côte de」は「海岸の」と言う意味であり、変な省略の仕方に違和感を憶える。フランス語のコートジボワールが紙面では長すぎるのであれば、象牙海岸、象国、象牙国、象岸国、などと表示すれば良いと思うのだが、如何なものだろうか?

日本ではアメリカを米国、フランスを仏国などとよんでいるのだから、コートジボワールの中国語表記である(或いは元々の日本語であった)象牙海岸を短縮して、上記の様に象国などとすれば良い。

「象牙海岸は白人が搾取をしていた時代に、奴隷海岸、黄金海岸や胡椒海岸と並んでつけた名称であり、住んでる当人が蔑称と嫌がるので、象牙海岸と言わない方が良い」などと、知ったかぶりをしている人がいるが、国名がCôte d'Ivoireであり、自らフランス語で象牙海岸だと言っており、白人搾取云々の話は関係無い。

国名にワシントン条約に違反する「象牙」などがついていて奇妙だし、現地の人が嫌がるだろう、などと勝手に言っている人もいる。しかし、象牙海岸共和国の人達が、自国をフランス語の象牙海岸と呼んでいるのであり、それは尊重されるべきだ。我々日本人としてどのような意見があろうとも、象牙海岸共和国の人たちの命名センスや歴史的経緯を尊重するべきである。国の正式紋章にも象さんの絵が描かれており、象牙海岸共和国はその歴史的ルーツに誇りを持っているのだろう。

「コートジボワール」か「コートジボアール」か「コット・ディヴワー」か何か知らないが、象牙海岸共和国の政府一味が他国にフランス語を使えと言うのもおかしな話だ。実際に英語圏では、象牙海岸共和国はアイボリーコーストと呼ばれており、誰もフランス語では発音しない。中国語圏では象牙海岸(シャンヤー・ハイアン)と、そのまま呼ばれている。ドイツ人もスペイン人もイタリア人も、それぞれ自国のドイツ語、スペイン語、イタリア語で呼んでいる。何故日本だけがフランス語的に表記する必要があるのだろうか?

そもそも「South Africa」や「République centrafricaine 」はそれぞれ「南アフリカ」や「中央アフリカ共和国」と呼ばれている。誰も日本語で「サウスアフリカ」や「リプブリーク・セントラフリケーン」などと表記する事は無い。なので「République de Côte d'Ivoire」は「象牙海岸共和国」と呼称すべきだ。

発音云々の話しに固執するのであれば、他国が我が国を呼称する際にはどうしているのか?マルコポーロが中国に行ったときに日本の事を「Zip-Pang」などと発音されていた事が礎となり、英語圏では「ジャパン」などと発音されている。南方中国語発音由来のジャパンと呼ばさずに、日本語の発音である「Nippon」か「Nihon」と表記を変えさせるべきだ。それどころか、Japan表記はゲルマン語圏だけであり、フランス語圏ではJapon、イタリアではGiappone、エスパニョール語圏ではJapónとなる。言うまでもなく、中国では北方官語で「リーベン」などと発音されている。それどころか、日本人は喜んで「侍ジャパン」とか、外国の呼称をありがたがって使っている。日本人も、象牙海岸共和国の政治家を見習い、外国人に我が国を「ジャパン」などと呼ばさせないで「Nippon」と呼ばれる様に頑張ればどうだろうか?まともな日本人ならこう言うだろう「わが国の名前をどのように呼称しても問題ない」と。

正式名称ならまだしも、マスコミなどが一般に用いるくらい、Côte d'Ivoireの表記は「象牙海岸」で何が悪いのだ?逆に、外来語由来の日本語表記にルールもなく、政治的な意見もなく、何でも迎合して、相手の言うままに名称をつけている日本の外務省や文部省の方が気持ち悪い。

むしろ本当の理由は、アフリカの国を漢字表記せずにカタカナ表記をしたいという、一般大衆の心の奥深くに潜む心理が「象牙海岸共和国」を「コートジボアール」と呼ばせているのだと思うのだが、どうだろうか?

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