第一クオーターはザック・ランドルフ(Z坊)とプリンスのショットが入りまくり、メンフィスの点数が伸びていく。一方で、サンダーはウェストブルックがボールを持ち続ける悪いバスケが続く。第一クオーター終了は25-30でメンフィスがリードした。
第二クオーターに入ると、クオフス、ウドリヒ、ミラーといったベンチ組もある程度の活躍をする。サンダーは、前回に活躍したジャクソンの再起を期待したが、この日はディフェンスが厳しくなり、ジャクソンは思ったようにボールを回せない。ならばと、ウェストブルックが必死に自分でボールを持っていこうとするが、相変わらずミスショットも多い。ウェストブルックは、第一クオーターのフィールドゴールが5-9で、第二クオーターは0-6である。アシストは前半で2つだけである。55対43でグリズリーズが前半戦をリードで折り返す。
第三クオーターに入り、コンリーやコートニー・リーなども点数を入れ出し、第三クオーター残り3分43秒の時点で、72-52とグリズリーズは20点差に拡げてしまい、勝負あったかな、という感じであった。
ここから変化が起きる。いつもなら控えメンバーが入るところだが、スコット・ブルックスは、デュラント、ウェストブルック、バトラー、イバカ、ジャクソンと言う、考え得るもっとも攻撃的なメンバーをコートに残した。ウェストブルック、デュラント、イバカは休みなしである。そして、ウェストブルックが、なんとアシストを始めたのだ!第三クオーターでウェストブルックは7アシストも献上した。バトラーやデュラントが点数を入れ始めた。第三クオーター終了時には、70対76と、6点差まで詰め寄った。
第四クオーター。初めの4分間、イエーガーは必至のディフェンスを仕掛けてくる。デュラントが2点入れただけで、点数が全く入らない。グリズリーズにおあつらえ向きの忍耐のバスケである。グリズリーズの得点能力に疑問が残るような攻めで、オクラホマが詰めてくる。終了30秒前、グリズリーズの二点リードでグリズリーズのポゼッション。だが、コンリーからウェストブルックがスティールして、ダンクを決める。同点だ。最後にZ坊が入れたようにも見えたが、時計に勝てず、90-90で、なんと4戦連続のオーバータイムである。なんじゃ、こりゃ?
オーバータイムにベテランのマイク・ミラーが立て続けに3PTSを入れる。そして、グリズリーズが二点差で迎えた残り27秒、トニー・アレンがファウルを犯し、デュラントが一本目のフリースローを入れる。ここで、タイムアウトのカウントがおかしかったのか、ジョーイ・クロフォードがフリースローを停め、必死の形相で記録係に何かを言いに行く。そして、デュラントは次のフリースローを外してしまう。最後の攻撃でデュラントが無駄な3PTSを放ち、外れる。これをイバカがティップしたようにも見えたが、時計に勝てずノーカウント。99対100でグリズリーズがサンダーを競り落とす。星は3-2で、ホームのメンフィスに戻る。
どんな状況であれ、MVPが試合を決するフリースローを外してはいけない。後、ウェストブルックは10リバウンド、13アシスト、30得点と、トリプルダブルの活躍…と言いたいところだが、フィールドゴールは10-31と、21本も外している。これは頂けない。どれだけ非効率的な攻撃だろうか?まあ、メンフィスのチームディフェンスを讃えるべきであると思うのだが、オクラホマの選手は自尊心が傷つくだろう。あと、後半開始からオーバータイムまで、ウェストブルックとデュラントは休憩なしのフル出場である。これでは疲れる。ただ、20点差を追いついたのだから、それはそれで評価されるべきかもしれない。
私は、グリズリーズが鉄壁のディフェンスを中心としたプレイオフ向きのチームであり、単純にそれを讃えるべきであると思う。頑張れ、グリズリーズ!