自民党でもそうだったのだが、党の中に180度政策を異にする派閥がある。国民は選挙で政党を選ぶのであって、その政党内に色々な政策を掲げるグループがいるとすれば、間接民主主義は全く成り立たない。修正社会主義の鳩山氏や菅氏が掲げていた政策と、リバタリアンの野田氏が掲げている政策では、方向が180度変わっている。選挙を踏まえないで、このような方向性の大幅な変更が行われることは、民主主義の冒涜以外に、なんと表現すればいいのであろうか?
野田氏が民主党党首に選任されたあと、所謂新小沢系の議員が面白いことを言っていた。「コンセンサスが大事」だと。我が国にはおおよそ1億人ほどの有権者が住んでいる。そして、1億のわがままが存在する。他の人がどうなろうと、自分のわがままを通せば得をする。それぞれの有権者が、細かい部位で根本的に利益を異にし、コンセンサスを得ることは難しい。よって多数決というシステムが存在する。「私」と「あなた」は異なる意見を持つ。落としどころは決して見つからない。だから多数決をし、負けたら涙を呑んで、潔く勝った方の尻の穴を舐めて文句を言うな。これが多数決を採用する民主主義という残酷なシステムなのだ。このシステムを理解していない人が余りにも多すぎるし、一部の政治家は、自分のわがままを通そうとして、民主主義を愚弄している。
しかし、問題の根本は、国民自身が「良い政治」なるあり得ない物に幻想を抱き、ひとつの答えがあるかのように考えている。政治とは、「私」と「あなた」で利益が異なる事象の、割り振りを決定するシステムに過ぎない。全ての人にとって「良い政治」など存在しないのである。そのあたりの残酷な現実を認識することなく、美辞麗句に騙されている国民は、「哀れ」の一言に尽きる。
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