最近、統一教会のスポンサーが出ていたイベントに参加していた識者や政治家が吊るしあげられている。そう言った事はするべきではないと思うのだ。
寄付やスポンサーを募った場合、どのような人間や団体が寄付をしてくるのかをコントロールすることは難しい。ある一定のルールを設定する必要はあるかも知れないが、そのルールに則ったのであれば、イベント出席者のモラルを責めるという事はあってはならないと思う。
私は創価学会も統一教会と同様のカルトだと確信している。創価学会に傾倒している人達を白眼視している。聖教新聞は創価学会の機関紙であるが、聖教新聞がスポンサーのテレビ番組などが良く放送されている。私はそれらの番組でコメントしている人達が創価学会の息が掛かっていると感じるかと言うと、そんなことは無い。自由に個人が責任をもって意見を言うのであれば、視聴者が自分の頭でフィルターしたうえで、それは中立的な意見だと判断するべきだと思うのだ。私が個人的に特定の宗教や団体にどのような感情を抱いていようが、それらの団体は日本で活動の自由を認められている以上、経済の自由が認められているわが国では仕方のない事だと思うのだ。
統一教会は、アメリカのワシントンタイムズという新聞社をコントロールしている。この新聞、完全な右翼新聞である。フォックスニュースなども、頻繁にワシントンタイムズの記事を参照している。Qアノン的な陰謀論も、ワシントンタイムズと論調を同じくすることも多い。戯言や陰謀論に毛の生えたような論調が多くある一方、他のリベラルなメディアでは報道されないようなことがワシントンタイムズに掲載されることも多く、メディアとしての一定の役割は果たしていると思う(ただ保守系の陰謀論が多すぎて、真面目に読むような新聞ではないと個人的には思う)。これを引用したり、このメディアがスポンサーのイベントに参加するのは統一教会の関係者なのか?そうであれば、アメリカの保守層は全員「統一教会」という話になる。トランプも統一教会員、確定であろう(笑)。
統一教会が色々なビジネスに触手を伸ばしているのは周知の通りだろう。全米の鮮魚の流通は、トゥルーワールドに席巻されており、これは統一教会がバックにあるのは皆が知るところだ。統一教会を支持しないために、北米では寿司を食べるべきではないのか?トゥルーワールドが日本の水産物を北米に大量に輸出しているので、水産庁や厚労省の補助金も間接的に統一教会に流れている事は間違いのない事実である。
自民党は統一教会と自ら近い距離を取ってきた。カルトやいんちき集団を規制したりしていない。わが国では信教の自由が金科玉条のごとく奉られている。民意で選ばれた自民党が公然とサポートするわけだから、その団体が支援しているイベント等に参加した識者が罵りを受けるという事は間違っている。そこで何を言ったかが問題になるはずだ。もちろん「韓鶴子総裁に敬意を表します」とかいう話しは完全にレッドライトだと思う。
反共産党や、北米的な自由主義など、統一教会が支援したイベントでそういった発言をしている登壇者を責めることは、お門違いであるとしか言いようがない。統一教会やその関連団体や信者たちから献金や寄付を受け取ったという事を咎められることもおかしいと思う。
自民党は統一教会を野放しにしており、責めるのであれば、そこしかないと思う。国が野放しにしている団体を民間や個人がスクリーンしろというのは、奇妙な話であり、それこそ思想や信教の自由を損ねる行為だ。人間の弱い心理を利用して非常識な方法で金銭を収集し、自らの資金・権力基盤を固めようとするカルト宗教を野放しにすることと、信教の自由を保障することは全く違う事なのに、自民党は過去に何もしていない。
PS 私は日本共産党もカルト団体の様な危険組織だと思っています。ただ、機関紙の赤旗が日本の言論界に「左翼の軸」として貢献している事実には敬意を表します。表現の自由は、個人の好き嫌いにかかわらず、常に保障されるべきです。