前々から言っている事だが、ギリシアの問題は一応の解決を見せた。政治が解決しようと思えばいつでも解決しえた問題であったからだ。ユーロは理想論で営む社会実験であり、今後様々な事象を是正していかなければならない。ヨーロッパ中央銀行を作ったり、国境を越えた労働市場の自由化を促進したりといった事だ。ただそれらは各国の政治として微妙な問題であり、紆余曲折を経るものと思われる。しかし解決方法を皆が知っているので、マーケットが乱高下しようが、絶対に解決する問題であるのだ。
現在の世界には幾つかの大きな地雷がある。1)アメリカ債権問題、2)日本の債権問題、3)ユーロの構造問題、4)中国バブル、5)新興国バブル、そして6)資源バブルである。1~3をひとくくりにして発展国のソブリン危機、4~6をひとくくりにしてリスクテーキング・アルタナティブ・インベストメントとして扱っても良いかもしれない。グローバル経済において、経済は根のレベルでは総て繋がっているのである。
ギリシアの問題が踊り場を越えると、中国経済に黄信号が燈っているというニュースが次々に出てきた。温州商人のニュースを以前紹介したが、中国経済減速のニュースが統計の数字になって表われ始めている。ブルームバーグによれば、中国の住宅価格指数が9月に0.03%下落したのに続き、10月には0.23%落ちたというのだ。100都市のうち、北京や上海を含む58の都市で不動産が下落しているという。イケイケドンドンだった中国の住宅・建築市場に翳りが見え出したのだ。
最近、香港のディベロッパーの株価下落のニュースが喧しかったが、バークレーは香港の住宅価格がハードランディングのシナリオ下で45%は下がるだろうと予想し始めた。香港政府の統計によると、9ヶ月連続で香港では住宅売買数が下がっており、6月から9月にかけて既に3%住宅価格が下がっているという。香港の不動産市況を見れば、東京や大阪の不動産価格の安さに驚いたものだが、盛者必衰の理をあらわすのは世の常である。
温州の新幹線事故以降、9割の公共事業がストップしていると言うし、主要な港には物品の在庫が溜まり、コンテナ船が着岸できないという話しも聞く。港の倉庫に積まれた物品を引き取ってもらおうと客に電話をすると、電話は既に通じないらしい。
この傾向が続き、共産党政府が魔法を使わなければ、「バブル崩壊」がいよいよ現実の物となる。「ざまあ見ろ、中共!」とハナで笑いたいところだが、ここまでインテグレイトされたグローバル社会では「対岸の火事」というコンセプトは存在しない。蝶がハワイで羽ばたけば、オクラホマでハリケーンが起きるのである。では中国資産バブル崩壊で何が起きるのか?以下に起きそうなことを列挙した。上の項目ほど可能性が高く、下に行くほど可能性が低くなる。
• シンガポール・香港・台北・ソウル・シドニー・バンクーバーなど中国マネーで潤っていた発展都市の不動産価格の急落
• 資源価格の急落
• 世界株安
• キャリートレードをしていたアメリカドルへの回帰、相対的な米ドル高騰
• ベトナム・インド・インドネシアなどに投資が避難
• 東京や大阪の不動産価格の上昇
• 株安が一段楽した後、日本国債の長期割引率の高騰
さあ、あなたは自分の身を護る為に何をするだろうか?
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