老人のゲームであるベースボールが閉幕して清々している。そして、待ちに待ったNBAの開幕である。
ドワイト・ハワードが加入して、一気に西の優勝候補の一角に躍り出たヒューストン・ロケッツであるが、開幕後はどのようなバスケをしているのであろうか?
レイカースでチームプレーに馴染めなかったハワードの加入と、イスラエル人スモールフォワードのオムリ・キャスピの加入を別にすれば、メンバーはあまり変わっていない。なのに、これほどまで騒がれている理由は、ハワードの存在感であろう。
それでは、ハワードが加盟してどの程度チームが変わったのか?昨年のロケッツは、若手が終結して、皆で頑張って勝っている!というチームの様に見えた。周りも、ロケッツの活躍がフロックかどうかを見極めるプロセスにあったと思うのだ。しかし、今年は優勝候補と言われ、そのように扱われている。勝って当たり前といった雰囲気でのプレーを強いられているように思う。
さて、マクヘイル監督は、今年のスターターを、PGベバリー、SGハーデン、Cハワード、SFパーソンズ、PFアシークで行くと決めた。しかし、開幕前にベバリーが故障で、ジャーミー・リンがPGでスターターをしている。
今年のロケッツの危うさは、アシークとハワードの二人のセンターの使い方である。マクヘイルは両者をスターターで使うと決めたようだが、アシークはパワーフォワードの役割にもがいているように見える。恐らくは一月ごろまでにトレードに出される事になるだろう。
逆に、ジャーミー・リンをシックスマン(第6の男)で使用するというのは、あながち間違っていない様に思う。リンは、PGではなく、SGである。リンはパスが下手だ。たまに、驚くほどのアリウープや、絶妙の考え抜いたピックアンドロールを決めるが、基本は点取りシューターだと思っている。多分、JJレディックのような選手だと思うのだ。だから、スターターのPGにベバリーを置いて、ハーデンと交代でリンを入れる事は理に適っていると思う。時間がおしてきて、二人シューターが欲しい時にも持って来いである。
で、実際にヒューストンのプレーを見た。一言でいうと、面白くないバスケをしている。まあ、シーズンが開幕したばかりなので、こんなものなのかも知れない。しかし、無駄なパスを出し、後は個人の技で点数を取る、といったくだらないバスケをしているのだ。ハワードやハーデンは一対一で強い選手だ。リンも、ディフェンスを掻い潜っての点取り屋だ。しかし、チームプレイはどこに行ったのか?ゲーム毎のアシストは平均で17.6.下から7番目である。
ターンオーバーの多さも気になる。緒戦のボブキャッツ戦から、チーム総ターンオーバーは18,22,18,15,20。平均一試合当たり19.2は下から5番目である。もう少しなんとかならないものか?
しかし、得点力は全体の四位、そしてリバウンドも全体の二位だ。ただ、ディフェンスはガラガラ。クリッパーズ戦は酷かった。ハーデンはクリスポールのディフェンスをしていなかった。あれでは良いチーム相手には勝てない。
ゲーム数が少ないので、サンプルが多くなってから、もう少し掘り下げてチームスタッツを精査してみたい。一つだけ言えるのは、良い意味でも悪い意味でも、今年のヒューストンは数字上はドワイト・ハワードのチームに染まってしまっているという事だ。
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