ただ、投資家の儲けは必ずしも日本の経済成長に繋がらない事がポイントであるし、その事については何度も当ブログで書き続けてきたので省略する。が、日本経済がスタグフレーションで酷い事になろうとも、短期で儲かれば良いと考えている人が大勢いるのだろう。日本人もアホじゃないので、投票率が低かったのは、こういったふざけた意思が完全に国民に見透かされており、安倍首相を積極的には支持できなかったのが原因である、と信じる事にしたい。
選挙戦略のための口先だけであり、実際に安倍氏が「負けるのが見えている危険な賭け」を実行しなければ、それは素晴らしい口先介入だった、となる。不要な民主党議員の首を切って、口先だけでモメンタムを変えて、メデタシ、メデタシとなる。ただ、日本のマスコミの嫌らしさは半端ではないので、そんな事は許されないと考える。安倍氏が一年以上総理大臣の椅子に座りたければ、言った事を実行するしかないのではないだろうか?安倍氏は前回の反省もあり、有言実行してくる可能性が高いと思っている。
外務大臣と財務大臣は将来の首相候補にやらせて来たのが自民が強かった頃の伝統だ。ただ、余裕がなくなって来たのか、昨今はこれが崩れてきた。麻生元首相を財務大臣に据えるなどと言った無意味な人事案が出ているようだが、危険なアベノミクスを実行するためには余程のリーダー力を持った識者をこのポジションに置く必要があると思う。或いは、失敗が見えているので使いやすい人を持ってくると言う考え方もあるだろう。
日銀総裁人事はさらにややこしい。白川総裁は切るのが確実であると考えられており、来年三月の二人の副総裁を初め、ハト派で固めるようだ。竹中平蔵教授のような人の名前も出ているようだが、マクロ経済が専門でない有名人に白羽の矢を立てても仕方ないし、本人も辞退するだろう。次期日銀総裁は史上最低の日銀総裁の称号が授与される可能性が高い。アベノミクスを押し付けられて、日銀バランスシートを毀損しなければいけない事が解りきっている。はっちゃかめっちゃかな政策を駆使しなければ、名目物価高3%など達成しようがない事は火を見るよりも明らかだ。そういったシナリオの上で日銀総裁の椅子に座りたい人がいるとすれば、変人かアホかのどちらかだろう。
日銀に失業率の改善まで押しつけるという話もある。アメリカのFRBは既にそうしているのだから、日銀もするべきと言う事だ。こういった言論をする人達は、経済学を理解していないだけではなく、国際間の社会情勢を全く理解していないと言うしかない。日本の労働市場は硬直的であり、アメリカの様に柔軟に従業員のクビは切れない。フィリップス曲線が何を動かすのかをしっかりと考える必要があろう。これは少し長くなるので、次のコラムで書く。
いずれにせよ安倍氏が有言実効すると、円安と短期間の株高が巻き起こる。過去数回の選挙の後の様に、選挙が終わったら材料が出尽くして株価は下落、という事はないと思う。安倍氏は「過去の失敗」から学んだ筈なので、本当の意味での「痛みを伴う改革」は封印し、バラマキをもたらし、財政状態をますます悪くすることがほぼ確実である。
やがてスタグフレーションで我が国は次の5年ほどは血を流す事になる。スタグフレーションの話は少し先の話なので、今は、まあ短期間しか続きませんが、儲けられるだけ儲けて、状況が悪くなってきたらお金を逃がしましょう。私は選挙にすら行っていません。他の国民が選んだ首相が面白い事をするようなので、短期の利益を追求すると言う理性的な行動を取る事には文句を言われる筋合いはありません。
やがてスタグフレーションで我が国は次の5年ほどは血を流す事になる。スタグフレーションの話は少し先の話なので、今は、まあ短期間しか続きませんが、儲けられるだけ儲けて、状況が悪くなってきたらお金を逃がしましょう。私は選挙にすら行っていません。他の国民が選んだ首相が面白い事をするようなので、短期の利益を追求すると言う理性的な行動を取る事には文句を言われる筋合いはありません。
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