12/08/2012

ワシントン州でついに大麻解禁!注意点など

仮にあなたが大麻草を吸うためにシアトル旅行を画策している場合、下記の理由で、早くとも2013年12月までシアトルを訪れる事はお勧めできない。残念ながら、現時点では旅行者が気軽に大麻草を手に入れられる環境にはない。

ご存知の様に、ワシントン州では議案502が州民投票により可決されたため州法の下、2012126日より21歳以上の成人が1オンス(約28ミリグラム)以内の大麻草を保有しても違法ではなくなった。スペースクッキーや72オンス以内のマリファナ使用液体類、例えば大麻オイルなどについても保有が認められる。議案は1年の期間を経て、マリファナの流通や栽培、販売に関する免許制度を構築する、としている。

シアトル市内においては語弊があるかも知れないが、既にマリファナの所持や使用に関しては半ば認められていた。2003年以降、40gまでのマリファナを個人の使用目的で所持する事に関して、法執行をしないという、灰色のシアトル市「議決75」と呼ばれる条例があったのだが、今回のワシントン州「議決502」により、少なくともシアトル市条例とワシントン州法の間にあった法のグレーゾーンが消し去られた形となる。

現時点において医療目的以外のマリファナの売買は違法である。ただし使用や保有に関しては州法下では問題がない。シアトル警察は大麻草に関しては、連邦法を無視して州法を遵守する事に決めた。ただシアトル警察は、連邦政府による法執行についてはシアトル警察の管轄外であり、これを予測もしくは制御する立場にはない、という見解を発表している。極端な話、ワシントン州内でマリファナの使用をすると、連邦政府の管轄であるFBIに検挙される可能性があり得る。連邦政府(国)がどう動くのかはこれから見極める必要があろう。

マリファナの保有は認められるものの、公共の場でマリファナを他人に見せることは出来ない。ワシントン州ではマリファナを公共の場で使用することも、公共の場所で飲酒ができないのと同じ理由で禁止されている。逮捕はされないが違反者には切符が切られて罰金を課せられる事になる。禁煙区域において(玄関から数フィート以内など)、マリファナを喫煙する事はもちろん違反となり、罰金の対象となる。

ワシントン州は、2013年の12月1日を目処に販売などについての法整備をするとしている。つまり、来年の年末までは医療目的のマリファナを除き、ワシントン州内でマリファナを栽培したり購入する事は違法となる。嗜好目的のマリファナを合法的に購入する事は、免許制度が整備される2013年の12月までは出来ないのだ。従って、現在のマリファナの保有は違法な闇マーケットを通している。従って、今後一年間は大麻草使用に関しては灰色の部分が多くなり、マリファナ所持や使用が警察に発見された場合、なんらかの口頭の注意を受ける可能性があるらしい。逆に、2013年の12月1日からは免許を持つ大麻販売者からのみ、合法的に嗜好目的の大麻を購入できる。それ以降でも大麻を免許のない闇ソースから買う事は違法である。

未成年(21歳未満)のマリファナ使用は厳格に禁止されている。使用が発見されれば直ちに逮捕される。21歳未満の未成年者は絶対にマリファナを使用したり所持したりすることがないよう、注意して欲しい。

マリファナを使用した後に車などを運転をすることは出来ない。運転を止められた際に、警察や警察犬がマリファナの使用を疑った場合は、血液検査を受けさせられ、これは拒否できない。現時点では、1ミリリットルの血中に5ナノグラムのTHCが検出された場合は、ドライブ・アンダー・イントキシケーション(DUI)となり違反切符を切られるか、豚箱行きとなる(この数字は今後変更されることが濃厚と言われている)。マリファナ使用によって事故を起こした場合は、飲酒事故と同等に厳しく罰せられる。

日本国籍を保有するものは、「法の理論的」には日本国の大麻取締法の影響下にある。「大麻から製造された医薬品の施用を受けること」はできない。及び「大麻を、みだりに、所持し、譲り受け、又は譲り渡した者は」、五年以下の懲役となる。これらは、刑法第二条に従うため、「日本国外において」も「すべての者に適用」される事となる。(笑)

こういった事を理解したうえで、ワシントン州の大麻草の合法化を盛大にお祝いください!

注意:このブログの内容は2012年12月8日現在に解っている事のみを著者の法解釈と伝聞により書き綴ったものです。法律は頻繁に変わります。法は異なる解釈をする余地があり、著者の解釈が適当でない可能性があります。このブログの内容について著者は一切の責任を持ちません。なお、当記事は大麻使用を推奨する目的で書かれたものではありません。

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