6/30/2012

津波の漂流物が漂着し始める


シアトルの地元チャンネルのニュースでは、連日津波で流されてきた漂流物が太平洋岸に漂着したと言うニュースが流れている。ボランティアが出動して掃除をしたり、津波漂流物を見つけた時のホットライン電話番号211が新設されたりしている。さらには、小型の漁船などにとって海の中の巨大な漂流物は危険であり、何らかの対策が必要となっている。杞憂だとも思われるが、津波漂流物に付着したフジツボや貝などの固着生物が、外来種とならなないか、などと心配する人たちもいる。

もしあなたが最近アジア方面から北米へ飛行機で渡り、眼下の風景を見た事があれば気づくかも知れないが、アラスカ沖はゴミだらけである。大小の津波漂流物が漂い、遅かれ早かれ米国の西海岸に漂着する。津波漂着物問題は始まったばかりであり、太平洋岸の浜辺はゴミだらけになるだろう。さて、その時、一体誰がゴミ処理費用を負担しなければならないのか?微妙な問題が残る。被災地である日本は「天災だったのだから仕方ない」と白を切れるのだろうか?

津波漂流物対策として、市民ベース或いは市町村ベースで様々な取り組みが始まっている。一括プロジェクトなど、面白い取り組みも出てきている。地震と津波で被災した我が国であり、世界中から募金が集まった。しかし、この問題は終わっていない。被災者としてだけでなく、私たちは責任ある国家の一員として、日本国民が何をしなければならないのかを考える義務を負っている。

6/24/2012

「マイネル」アイルハブアナザ。北海道行き決定!

ケーブルテレビに競馬を放送するHRTVやTVGAMというものがあり、ケーブルテレビと契約すると必ずついているチャンネルだ。近年はJRAが頑張ってくれたおかげで、日本のGIレースが国際競争と認められ、GIのある競馬場の全戦(1Rから最終まで)をHRTVでライブで放送している。日本とオーストラリアを交互に見せてくれたりして、結構面白い。シアトルでは深夜頃に日本のGIレースがライブで放送されている。昨日は阪神競馬場の宝塚記念を見た。オーフェーブ(解説の人はフレンチ語で発音していた)強かったですね。

さて、二冠馬であるアイルハブアナザをビッグレッドファームが購入するというニュースが入ってきた。要するに、生まれてくる子供は「マイネルアナザ」や「コスモアナザ」になるのだ。アイルハブアナザがミスタープロスペクター系であり、しかもダンチヒのインブリードが入っているため、アメリカ国内では使い難い事は論駁のしようがない。で、サンデー系ばかりの日本に連れて来るという短絡的な嗜好なのか?岡田さんが1ドル=80円のレートに物を言わせて、バブルの頃のような手法で手に入れたのだろう。

日本の馬場でフォーティーナイナイー系の馬がどうなるのかは皆の知るところである。殆どの馬が勝ち上がる。ハズレが出ず、アーニングインデックスも無茶苦茶高い。しかし重賞には足りない馬が出る。そんな馬が五万と出た事を忘れたのか?ナイナー直仔では、ロードアヘッド、ヤシマジャパン、クールネージュ、タガノフォーティー、テイエムサウスポー、クーリンガー。こんな馬を作るために高い金を出しているのだろうか?フォーティーナイナーの子供である種牡馬は、トワイニング、エンドスウィープ、コロナドズクエスト。この辺の産駒の特徴といえば、早仕上がり。ダート1200mで強い。新馬戦圧勝。ファルコンSやニュージーランドTで一番人気。3歳の春から調子が下がり、ようやく勝つのは暮れの阪神のワールドジョッキーズシリーズ。4歳になって、漸く地方重賞制派して、スプリンターズSとフェブラリーSに登録。そんな馬を作りたいのか?或いは、コスモの冠をつけて、地方に置いて海外を狙うのか

私の個人的な意見では、フォーティーナイナー系のいい種牡馬は、ハズレが出ないと言う意味で経済的であることは認めるものの、日本の馬場で走らせてはいけない類の馬であると思うのだが。そんなことに無駄なお金を使うくらいなら、日本の牝馬をアメリカにどんどん持って行ったり、アメリカの牝馬をどんどん日本に持ってくるほうが賢いと思うのだが。サンデーのような活躍は期待できないが、エリシオやラムタラよりは絶対に走るだろう。

6/21/2012

ヒート優勝。

ただいま第三クオーターの終盤。ミラーとかに3ptsを入れられまくってる。というか、ディフェンスが悪すぎる。ポジションがいけてない。最後まで観る気おきません。テレビ切って他の事します。NBAの話題は今年の秋まで書きません。

まあ再び白日の下に晒された事は、ウェストブルックが史上最悪のポイントガードであるという事だ。しかし、得点力はピカイチである。欠点を直すのか、良さだけを巧く引き出すのか?サンダーは強い。来期はフィッシャーが抜けるだろうが、他の選手は全て残る。来年も順調に行けばファイナルズまでは来れるかも知れない。だが一番強いチームになるために、スコット・ブルックがこのシーズンオフに考えなければならない課題は山積みである。

オクラホマシティー・サンダーが負けて悔しいのか?否。私はサンダーの選手が好きだ。しかし、サンダーという組織は、クレイ・ベネットがシアトルから奪ったチーム。いつも理論詰めの事ばかり書いているのだが、少しばかりは感情論をぶつけたい。ざまあ見腐れ、泥棒野郎が!サンダーが負けて、むしろ良い気分である。いまだにスーパーソニックの事を引き摺っている自分がここにいる。

ヒート対サンダー、第五戦

マイアミにて、後のないサイダーがヒートと対戦している。全試合でびっこを引いていたレブロンだが、脱水症状ゆえのこむら返りと言うこと。ゲータレード(スポーツドリンク)を大量に飲んで完全に直ったと言うこと。今日終わられると、EURO2012以外見るものがなくなるので、もう少し引き伸ばして欲しい。チームプレイとディフェンスを忘れないで、サンダーにはいい試合をして欲しい。前の三戦。全部勝てた試合だったのだから。

6/20/2012

ブランドン・ローイ復活か?

テレイルブレイザーに所属しており、オールスターにも選出された、元ワシントン大学ハスキーズのブランドン・ローイが昨年のシーズン前にひっそりと引退した事は記憶に新しい。しかし、膝の調子が大分よくなっており、来期にもNBAに復帰する可能性があるとの報道があった。正直、うれしいニュースである。一方、元ソニックスのラシャード・ルイスは、ウィザードからホーネッツにトレードされた。交換要因はアリザとオカフォーである。ピーク過ぎの選手間の心底どうでもいいトレードである。

6/19/2012

ヒート対サンダー第四戦。1オン1の糞試合。


第二戦は大幅な点数差を、サンダーが第四クオーターに怒涛の勢いで差を詰めるも、最後はデュラントが決められずに敗戦。1-1のタイで敵地マイアミに乗り込んだ第三戦、15点にも及んだリードを第三クオーターにデュラントとウェストブルックの両方をベンチに下げてる間に差を詰められて、なんと逆転負け。オクラホマの戦術的なぎこちなさと選手の青さが目立つ試合であった。デュラントは不用なファウルを重ね、出場時間が限られる始末。最後は完全にリズムを崩していた。デュラントが最後に外したシュートなど、普通の状態なら高校生でも入れられるような代物だった。逆にマイアミ側だが、ディフェンス要因と考えられているベテランのシェーン・バティエが3ポイントをポコポコ入れまくったりして、しぶとい。6月19日、星を五分に戻すために、マイアミでヒート対サンダーの第四戦が行われた。


第一クオーターからサンダーが勢い良くスタートする。ウェストブルックが切り込んでレイアップを決めまくる。一時は15点差になり、若いサンダーが「これでもか」という熱気を見せ付けた。しかし第二クオーターに入るとヒートが徐々に点差を詰め始める。むしろサンダーが自滅気味だった。デュラントとハーデンが悉く外す。ウェストブルックも外しまくる。一方でマイアミ側はチームプレーに徹し、コールやチャルマーズが点数を入れる。攻撃は水物であるので、攻撃にばかり力を入れていると流れが急に変わってしまうことは良くある。あまりにも点数が入り過ぎたためか、結果としてサンダーはディフェンスやチームプレーが甘くなっていたのではないか?49-46。サンダーはたったの三点差リードで前半を折り返した。


第三クオーター。物凄く詰まらないバスケが展開される。私は速くて巧いバスケを見るのは好きだが、誰も1オン1のバスケを見たいとは言っていない。マイアミもオクラホマも、パスを全然しない。ボールを持った人がそのまま入れるだけ。実に詰まらないバスケであった。チームプレイもチームディフェンスも戦術も糞もない。ボールを持てば、後は入れるだけ。そんなバスケが延々と続いた。オールスターかと見紛う程の詰まらない試合だ。こういうバスケをすれば誰が活躍するのか?勿論ウェストブルックだ。ウェストブルックの点数を入れる能力が抜きん出ている事はけちのつけようがない事実である。しかしウェストブルックが活躍するバスケではサンダーはヒートに勝てない。何故なら1オン1に持ち込んだ場合、一番巧いのはレブロンだからだ。デュラントはレブロンをディフェンスし、不用意なファウルを重ねる。ハーデンは全く入れられない。ちぐはぐな攻撃ばかりだ。


スコット・ブルックは先発メンバーに固執する。ウェストブルックが活躍するような試合なので、誰を使っても一緒と言えば一緒なのだが、デュラント、ウェストブルック、ハーデン、セフォロシャとイバカのコンビネーションで試合を進める。結果的に、個人プレーを助長するような組み合わせで、点の取り合いになったため自滅したと考えるのだが、後の祭りだ。コリソンやセフォロシャが渋い守りを見せるような試合を見たいし、そういうバスケを嫌がるのはヒートである。


デュラントがレブロンに膝蹴りを食らわせて、レブロンがビッコを引き始める。チャンスだ。しかし、ハーデンとデュラントがチャンスをあっさりと逃すようなへぼへぼシュートを撃って試合を台無しにする。一方のヒートは手負いのジェームスが3ポイント、そしてジェームスが下がった後も、チャルマーズの大活躍で試合を物にする。最後のジャンプボールの後、時計が元に戻ったと思い込みウェストブルックが不必要なファウルを犯したが、若手中心の経験の浅いサンダーは揉まれ弱いことが露呈した。こういう時こそフィッシャーのようなベテランがステップアップしなければならないのだが、1オン1のような捻りの無い試合では、それも意味を成さなかっただろう。スコットブルックももう少し考えて選手を使うべきだと思う。勢いがあるのは解っているのだから、多くが始めて経験するファイナルの場で、足元をきっちりと照らしてやるようなコーチングをしなければいけない。ウェストブルックがボールを持てば、パスしない。自分で点数を取りに行く。デュラントとウェストブルック以外は攻撃に参加すらできない。これはもはやバスケットボールではない。


「ウェストブルックだけが活躍」などと言っているが、結果的に上手いようにヒートのやりたいバスケに持ち込まれただけであろう。チーム力の勝るサンダーが、一対一にされたのだ。桶狭間の闘いのようなものである。熱くなったサンダーは青すぎて、こういう試合を物にする事は出来なかった。ただ膝を捻ったレブロンが次戦に出てこれない可能性がある。そうなれば巻き返すチャンスだが、バスケ好きとしては、レブロンを欠いたヒートとサンダーの手落ちの試合など見たくない。簡単に次戦で決まることはなさそうだ。

6/16/2012

牛ステーキの部位と食べ方


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夏になるとステーキを食べたくなる人たちが大勢出てくるのか、友人やその奥さんから牛に関する質問を良く受ける。当ブログのアメリカステーキは何故美味しいのかという偏った記事が一番読者を集めているようである。私自身も牛ステーキが大好きである。アメリカにも美味しい食材がたくさんある。ここパシフィック・ノースウェストでは、生牡蠣、大きな蛤、サーモン、ビンチョウマグロ(アルバコア・ツナ)、銀鱈(ブラックコッドやセーブルと呼ばれる)、ラムのフレンチラックと並び、以下の牛肉類は期待を裏切らない食材である。しかも品質の違いはあれども、どこのスーパーで何時でも手に入ると言う点で、アメリカにおいて牛肉が一番便利なグルメ食材と言っても過言ではないだろう。アメリカ人は幼き頃から牛肉を嗜んでいる為、スーパーのパッケージでどの部位をどのように食べるべきかを知っている。牛のカット法は国によって大きく異なる。アメリカのプライムカットと日本のカットが若干違うため、日本からアメリカに来て間が浅い人は、スーパーなどで牛肉購入時に戸惑うようである。ステーキ用の肉と言う事で、以下に値段順に肉の部位を並べる。










  • テンダーローイン(Tenderloin)
  • 牛肉の一番柔らかく、脂肪の少ない部位である。フィレミニョンはテンダーローインのショートローイン側(牛の頭側)の一部を指すが、スーパーによってはテンダーローインを全てフィレミニョンと表記している場合もある。理由は、御察しの通り、フランス語で呼べば高級で美味しそうに聞こえるからである。真ん中部分は、シャトーブリアンステーキに使われ、シャトーブリアン(人名を関した調理法の名)とテンダーローイン(牛の部位)をごっちゃにする人も良くみかける。この部位の筋肉は一頭の牛から僅かしか取れない為、自ずと高価になる。

     私の意見では、テンダーローインは家庭の「ステーキ料理」としてはかなり難解な材料である。焼いて塩コショウだけをかけると、かなりガッカリしてしまうのだ。高級店に行くと、テンダーローイン系にはソースがかかっている。オ・ポアブルのようにコニャッククリームソースをかけたものや、レッドワインソースをかけたものが出てくる。これらは、バターで脂肪を補っているのだ。が、家庭でこれらの味を模倣することは難しい。ベーコン巻きのテンダーローインなどもあるが、脂肪分が少なく柔らかいというキャッチがテンダーローインの売りの筈なのに、豚の脂肪分で淡白さを補うという、意図不明の料理になってしまう。公然の秘密だが、日本のステーキ屋の味がさっぱりしているテンダーローインステーキは、注射器で牛脂を注入してジューシーさを補っている。
     テンダーローインは「安物」と「高級でサシが入っているもの」で、味が天国と地獄ほど違う。ただ、サシが入ったテンダーローインを買おうとすれば、大枚をはたく必要が出てくるだろう。火を通した牛ステーキを食べる事が目的であれば、スーパーで高価なテンダーローインを買う事は避けるべきだ。ただし、テンダーローインは生肉として食べると驚くほど美味しいので、テンダーローインで牛タタキを作る方法という記事のリンクを貼っておく。テンダーローインは刺身(カルパッチョ)かタタキとして食すのが最適ではないか?というのが私の結論だ。











  • Tボーンステーキ(T-Bone)
  • このステーキはT字型の骨に二つのステーキがついており、一度で二度美味しい。小さい側は上述のテンダーローイン。大きい側は後述のショートローインである。ショートローイン側の脂肪分がテンダーローイン側の淡白な味を補う。ガーリック風味のミディアムレアで塩コショウだけで美味しく食べられる。単発で一度だけステーキを食べるとして、値段がリブアイよりも高いとなれば、私はTボーンよりも次のリブアイをお勧めする。薄く切ったものをステーキにすると中まで焼けすぎて全体的に食感がイマイチになるので、厚めの物を買いたいものだ。調理法は後述のNYステーキ(ショートローイン)と同様で良い。











  • リブアイ(Rib Eye)
  • 日本ではリブロースと呼ばれている部位である。 ステーキに詳しくなければ、リブアイを買っておけばまず後悔しない。リブアイを食べて文句を言う日本人はまずいないのだ。見た目からして、脂肪分が適度に入っており、ジューシーで美味しそうだ。家でステーキを作るなら、調理するかなり前に冷蔵庫から出し室温に戻し、調理直前に塩コショウをふっておく(ケチらない事!)。牛脂を外して溶かし、にんにくを入れて高温にする。表面を焦がし、三、四分くらい放っておくと、大概の人が喜ぶシューシーなミディアムレアのリブアイになる。「サシ(牛脂)」の量が多ければ、ちょっと長めに焼いたほうが美味しいような気がする。基本的に、赤みはレアのまま、脂はきっちりと焼く方が美味しい、と信じている。フライパンは洗わずに、野菜類や麺類をそのまま炒めると、脂肪や肉汁を余す事なく食べられる。

     脂肪分が多い為フライパンよりも直火で焼いたほうが美味しく調理できる。従って、BBQにも合う。逆に肉の中の脂肪分が多すぎるのがリブアイの欠点でもある。ニンニク抜きの塩コショウだけでも美味しいのだが、タレにつけるとより美味しくなる。この辺りの判断は難しいのだが、リブアイはステーキよりも寧ろ「焼き肉用」であるという根強い意見がある。タレに数時間つけておくと美味しく、さらに柔らかくなり、値段は張るがショートリブよりも数段上であろう。
     日系のスーパーなどで、リブアイの薄切りが売られている。あれをすき焼きやしゃぶしゃぶなどに使おうとする人は以前記述したように、肉の味が解らない可哀想な人達だ。
     肉をガツンと食べたい時はショートローイン系のステーキの方が食べ応えがある、と言うより私は次の「ニューヨークストリップステーキ」がステーキの王様だと信じて疑わない。












  • ショートローイン(Short Loin)別名ニューヨークストリップ
  • ショートローインは地域によって呼称が違う。ストリップステーキ、特にニューヨークスストリップ(NewYorkStrip)として売っている場合が多いが、カンザスシティーステーキなどと呼ばれる事もあるようだ。南部などでは、NYというヤンキーの街の名前を嫌うのか、ただのローインとして売られている場合が多い。テンダーローインと違い、大きなカットで売られている。骨がついている場合とついていない場合がある。一方の側に脂肪が固まっているのが特徴だ。早くに冷蔵庫から取り出して(季節にもよるが1時間くらい前)、室温にする。リブアイと一緒で、事前に塩コショウしておく(ケチらない事!)。余分な牛脂をトリミングして、フライパンで溶かしてゆっくりとニンニクを炒める。溶けた脂に香りがつけば、箸かトング(ハサミ)で肉を持ち、脂肪分がついた側を二分ぐらいしつこく焼く。それから、両方の表面を焦がす。そして暫くフライパンに3-4分も乗せたままにすれば完璧なレアのショートローインの出来上がり。赤みが多いので、焼きすぎるよりも生が残るくらいが美味しい。

     フライパンに油が結構残るので、麺や野菜を入れて副菜として調理して欲しい。肉は焼き立てすぐというよりも、2~3分経った頃の方が肉汁が暴れずに逆に美味しくなるのだが、勿論時間が経ち過ぎれば肉が台無しになる。従って、野菜や麺類(スパゲッティー、ショートパスタ、中華系の焼きそばなど)は肉が焼きあがる前に用意を済ませておき、肉を取り出した後は2-3分ほど炒めるだけで出来上がる状態にしておく必要がある。 物凄く貧乏臭い話だが、 ショートローインやTボーンの骨は、屑野菜と煮る事でソースやスープ用になるので取っておくことも出来る。私の一番好きなステーキと言えば、ニューヨークストリップの骨付きのレアである。ステーキは薄いと中まで焼けすぎるし、食感の変化が乏しいのでいけない。なるべく厚めのものを買って、少しじっくり目に焼くが中は少し生、といった位が絶対に美味しい。よだれが出てきた。











  • サーローイン(Sirloin)
  • 安物のレストランのステーキメニューで、日本人がアメリカでがっかりするのがサーロインステーキだ。サーロインは腰の上と言う意味であり、トップサーロイン、ボトムサーロイン(トライティップTri-Tip)とサーロインに分けられる。どれも片側に明らかな脂肪層がついているが、上述の肉のような肉中の脂肪分が少ない。日本の牛の切り方では、ニューヨークストリップなどもサーロインとなるため、サーロインが高級な肉と言うイメージを持つ人が大勢いる。が、アメリカ風のプライマルカットでは、サーロインはギリギリステーキで食べられる程度の安い部類の肉である。上述のショートローインと同じような調理法で、ステーキとして塩コショウだけで食べても悪くない。
     ただ肉質にもよるが、脂肪分が足りなかったりする為、物足りないと感じることも多い。そんな時は、醤油やポン酢、赤ワインソースなどの調味料を使い、味を誤魔化すことになる。糖分を入れて甘くするか、脂肪分を足せば、グレードの劣る肉は美味しくなる。
     私のお気に入りのメニューを紹介しよう。塩を少なめにふってサーロイン肉を少しだけ置いておく。先ず余分な牛脂をトリミングし、それを溶かしてニンニクを炒める。そして、ニンニクは焦げる前にどけておき、フライパンを高温にし、肉の四方を充分に焦がす。砂糖を1スプーン入れカラメル化させ、醤油を同量入れる。少し煮立てて、まな板の上で二分ほど放置し、包丁で切る(こうすると肉汁が溢れない)。レアな肉をサラダの上に載せるか、熱々のご飯の上に乗せて丼として食べる。トライティップなどの中には、全体に脂肪が満遍なく乗ったものがあり、塩コショウだけでもかなり美味しく頂ける。











  • 上記の肉よりも劣るもの
  • 最近ではフラットアイアンステーキやデンバーカットなど、聞きなれない肉が良く売られている。安物の肉をそのまま売ると損するので、ステーキクラスのカットとして売り始めたものだ。安いレストランではこれらの肉をステーキとして供しているようだ。ランプやチャックのステーキ用にしても、然りである。安いといっても、これらの肉はそこまで安くない。なら1ドルか2ドル余分に払って、もう少し上等な肉を買った方が満足度を総合的に判断すると「お得」と思われる。ラウンドなどで、驚くほどのサシが入った大きな肉の塊を売っている事もある。おそらくは日本でいうイチボの部位なのだが、こういうのはステーキ用としては最適だ。ただ目を鍛える必要があるので、初心者にはお勧めできない。

    プレートやフランクは基本的にステーキ用ではない。ただ、日本ではこれらの肉の一部をカルビとして扱っている。オーブンでローストするショートリブ(アバラ肉)などもこの部位から来る。だがカルビも薄切りであるように、焼くのであれば薄く切らねばならない。その上、質が落ちる肉の性で、タレに長時間浸けて肉質を柔らかくしなければ話にならない。そういった意味で、これらの肉はステーキ用というよりは、BBQやロースト用であると言えるかも知れない。たまに驚くほど上質の焼肉グレードのプレートやフランクがスーパーで安く売られているので、目を光らせて欲しい。繰り返すが、安物の肉は、基本的にたれ等で一晩ほどマリネにしてからじっくりと調理して欲しい。

    勿論、部位よりも牛肉そのものの質が味を決定することは言うまでもない。USDA(米農務省)が牛のグレード表記を義務付けている。US Prime, US Choice, US Select, US Standard, US Commercialの順に質が悪くなっていく。経験上、これらは美味しさと相関関係が高い。プライムやチョイスなら、まあ、ガッカリしない。店の牛の管理体質も味に影響するので、その店の肉が信用できるかどうかは、ある程度試さなければわからない。同じ系列のスーパーでも、店舗が違えば肉の質がかなり違ったりするものであるからだ。ワギュー、コービービーフ(神戸牛)、あるいはアンガスなどと言うのは、牛の種類であり、牛の美味しさとの相関関係は試さなくては解らない。コービービーフの癖に柔らかくない、アンガスと書いてあったが不味かった、などと言う事はしょっちゅう起こることだ。最後に、ジューシーさを求めている人が、グラスフィードと書かれている牛肉を買うと、かなりがっかりします。

    焼き加減
     焼き加減が解らないという人が良くいる。焼き加減は個人の好みの問題である。生っぽいのが好きな人もいれば、良く焼けた物が好きな人もいる。牛肉は焼き過ぎても普通に食べられるし、中が生でもお腹を壊すことはない。もし焼けすぎだと思えば次に作る時は焼く時間を短くすればよいし、生過ぎると感じれば焼き直せば良い。焼き方の好みに個人差があるので、絶対に失敗しない万人受けするステーキの焼き方など存在しない。
     個人的には、外はカリッとクリスピー、中は生に近い人肌、といった所が好きである。さらに、ステーキの厚さで焼き時間は驚くほど変わってしまう。厚い場合など、一度焼いたら20分ほど寝かしておいて、二度焼きした方が上手くいったりする。そして塩加減も意外と難しい。何度か試して経験を積むことだ。始めて牛ステーキを焼いて、自分好みの納得できるほどの焼き加減になるという事はまずあり得ないだろう。
     偉そうな事を書いている私も、未だに五回に一回くらいは自分が思っている焼き加減には決まらない。毎回同じように出来ないからこそ、ステーキと言う料理は深いのだ。こぼれ話だが、チェーン系のレストランでは、温度計を使って焼き加減が均一になるように調節している。基本的には、肉を早め(1時間くらい)に冷蔵庫から出して室温に戻しておくこと、そして高温で一気に外を焦がす事。この辺りは守った方が美味しく焼ける可能性が高くなる。試行錯誤を繰り返しながら、色々な部位のステーキを焼いて、自分好みの焼き方や部位を見つけて欲しい。そうする事で、あなたも牛ステーキの魅力に引き込まれるだろう。

    6/13/2012

    「しゃぶしゃぶ」は肉の素材を蔑ろにした完全なる欠陥料理

    日本人の友人の家に誘われ、関東風のすき焼きが出てきた。私は関西出身だから関東風が嫌とか、そういう問題ではなく、食すことを目的としていない汁で薄切りの牛肉片を煮込むと言う料理に、箸を浸けるのも嫌になった。二週間ほど前にはしゃぶしゃぶを御馳走になった。私はしゃぶしゃぶが大嫌いだ。正直、辟易とした。しかし、すき焼きやしゃぶしゃぶを金科玉条の如く拝める人たちが結構いる。すき焼き論を「関西」VS「関東」といった狭小な好き嫌いの括りで論ずることが多く、かなり苛立っている。薄く切った肉を水で煮るのは大罪だ。「しゃぶしゃぶ」と「煮るすき焼き」がどれほど素材を馬鹿にした料理かを今から説く。

    日本人がアメリカ人の食習慣を馬鹿にすることが良くある。ロブスターや海老や蟹などを水でボイルし、殻や頭やミソや汁を捨ててしまうことだ。折角スープが出ているのに、勿体無い、という事になる。この意見に対して、私は100%賛成する。その捨てる殻をくれるなら、私なら濃厚なビスケを作るのに、と考える。

    もう一つ。欧米人がケチャップやドレッシングを料理に塗りたくっているのを見たことがないだろうか?或いは、日本に来た欧米人が米飯に醤油をたっぷりと浸けて食べているのを見たことがあるだろうか?あれも馬鹿にされて然りだ。素材の良さを無視して、化学調味料や濃い味で味覚を誤魔化しているのだ。

    しかし日本人も完全に同じ間違いを犯している。それは鍋系の食べ物を食す時におこる。「しゃぶしゃぶ」は中でも最悪の部類だ。いくら短時間であろうとも肉の薄切りをお湯に通すことで、肉の旨味が湯の中に逃げてしまう。旨味が逃げた肉片を、濃厚な胡麻ダレや紅葉卸入りのポン酢に浸けて食べる。ドレッシングを食べているのか、何を食べているのか解らない。しかも水に何度も潜らせるため、タレの濃さが食べる毎に薄くなって化学調味料をふんだんに使ったたれの味が徐々に薄くなる。

    一方で殆どの野菜は「しゃぶしゃぶ」で食べると言う訳にはいかない。定番の白菜は煮込めば煮込む程美味しくなる野菜であるし、ニンジンや椎茸もある程度煮た方が美味しくなる。豆腐や糸蒟蒻等も長時間湯につけておく必要がある。長時間湯に浸けたからといって、溶け出した肉の旨味や昆布汁を吸うことを野菜に期待できない。ただ柔らかく甘くなるだけだ。何の変哲もない湯で茹でた温野菜をタレにつけて食べるだけだ。胡麻ダレは肉にこそ合うが、野菜を食べるには味が濃すぎる。さらに、胡麻ダレに野菜をつけると、胡麻ダレが薄まり、いよいよ使い物にならなくなる。また、牛肉は湯に通すごとに灰汁が出るし、豚肉は生では怖いのでついつい長時間湯に浸けて肉質が固くなりがちになる。食べ終わるころ、湯には肉汁や野菜の旨みが出ているはずだ。だがしゃぶしゃぶの廃湯は捨てるものであり、飲む事はまずない。このような欠陥料理がレベルの高い和食の高級料理として君臨してきた事自体がお笑いである。海老やロブスターに一家言ある食通の日本人が、グルメのふりをして、万札叩いて「しゃぶしゃぶ」を食べると言うのは滑稽である。脂恐怖症の人達が、しゃぶしゃぶがさっぱりしていて美味しいとのたまう可能性も考えられるだろう。だが脂肪分過多である霜降り肉を使うのであれば、本末転倒もいい所である。

    しゃぶしゃぶは欧米人に意外と受けが悪い。しゃぶしゃぶを食べるくらいなら、天麩羅や焼肉が良いという。肉の味が解っているからなのか、ただ脂っこい物が好きなだけかは微妙だが、そういった反応がある事は特筆に値するだろう。閑話休題。

    しゃぶしゃぶが美味しくないのと同じ理由で、私は水炊き系の料理も軽蔑してしまう。すき焼きについても、関東風の割り下を使ったものは論外だ。煮るのであれば肉汁が染み出たスープまできちんと食べれるものでなければいけない。その点、関西風のすき焼きは、そこまで悪くない。すき焼き鍋を高温にし、牛脂を溶かす。少し厚めに切った肉を表面だけ焦がし、即砂糖を入れる。砂糖がカラメル化した時点で、醤油か出汁醤油を「じゅっと」させ、すぐに肉を取り出す。火が通り切っていない肉をその時点で卵に絡めて食べても良いし、野菜が出来てからもう一度鍋に戻しても良い。残った甘ったるく脂っぽい醤油に、白菜などの野菜を入れれば、野菜の水が出る。それをひたすら煮るのだ。先ほど取り出した肉から少し肉汁が出ているので、汁だけ鍋に戻す。そこに旨味が詰まっているのだ。白菜や蒟蒻や椎茸や玉葱は長い目に、葱や水菜や春菊は短めに煮る。食べる直前に火を止めてから、牛肉を温めることを目的として鍋に戻す。牛肉は既に調理済みなのでそれ以上火を通すことはご法度だ。そして卵はなるべく使わずに食べる。卵に落とせば、黄身と砂糖醤油の濃厚な味しか解らなくなり、他の味が死んでしまう。こうすれば、「比較的」牛肉の美味さを失わずにすき焼きができる。ただ砂糖と醤油を合わせた濃い味など、要するに高度成長期の幼稚な戦後風味である。あまり高級な肉を使う必要はない。貧乏臭い味であるが、B級グルメとして関西風のすき焼きは秀逸である。

    薄切りの肉を手に入れてしまった場合、鍋物にするよりも、炒め物にした方が旨味が料理に回る。火力が弱い場合は一度高温で出来得る限り炒めた肉を取り出してから、野菜を炒めるのが正解である。「しゃぶしゃぶ」、割り下で長時間「煮るすき焼き」や「水炊き料理」などは肉の料理方法がわからない人達が惰性で作る最悪の料理方法だと言わざるを得ない。中華風の火鍋類、例えば「麻辣火鍋」などについても同様の事が言える。折角私達の為に犠牲になった動物達。その肉の旨味を完全に生かせているかどうかを常に考えて欲しい。しゃぶしゃぶやすき焼きは、先入観から高価なイメージがある上、家庭でも簡単に作れてしまう。しかし素材の良さを殺して、ドレッシングや濃い味で味覚を誤魔化すという、二つの大罪を犯した料理であるのだ。

    6/12/2012

    2011-2012 NBAファイナル:サンダー対ヒート(第一戦)

    大方の人の予想通り、今年のNBAファイナルはマイアミ・ヒートとオクラホマシティー・サンダーの試合になっている。ビッグスリーが席巻するマイアミか?デュラントを中心とするバランスの取れた速いバスケを展開するOKCか?私はオクラホマが結構簡単に勝てるのではないだろうかと考えている。

    お世辞にもNBAファイナルが面白いマッチアップになった事は意外に少ない。2008年と2010年が結構面白かったが(両方LA対ボストン)、今回のマッチアップはバスケとしてそれ以上に面白い組み合わせだと思う。ファイナルではレブロン・ジェームスとケビン・デュラントという三大巨頭(残りの一人は老いたとはいえコービー。)のうちの二人が直接対峙するという事が理由である。NBAファイナルでレーカースとヒートが対戦したことは未だ無い。今回の試合はトップパフォーマー同士が頂上決戦で始めて対決するという事になったのだ。さらに今回のマッチアップではスモールボールが期待できるのだ。スモールボールの打ち合いのほうが見ていて楽しい。これが良い方向に出るかどうかは後述するが、サンアントニオ・スパーズやデトロイト・ピストンズがファイナルズで見せ続けてきたクラッシクな渋いバスケから今年は開放され、速く巧く見ていて楽しいバスケを見る事ができるだろう。

    しかしメンバーを見て欲しい。マイアミは明らかなビッグ3がいる。レブロン・ジェームス、デュウェイン・ウェイド、そしてクリス・ボッシュ。そこに恐らくケビン・デュラント、サファロシャかハーデン、そしてイバカが張り付く事になるだろう。するとなんとウェストブルックが楽になるのだ。私はウェストブルックが自己中心的なプレーばかりするので余り好きではない。だが、切り込みの速さと得点力に関してケチをつけようがない。そこが空けば、明らかにサンダー有利になると予想する。

    6月12日がNBAファイナルの初戦である。ヒートが前半で圧倒的なバスケを見せ付けた。デュラントはレブロンをディフェンスして疲れたのか、攻撃に繋がらない。ウェストブルックはガードが浅くなったのを良い事に、いつものようにセルフィッシュに撃ちまくるが、てんで入らない。OKCのビッグマン二人はそこそこ頑張ったが、マイアミがスモールバスケをしているので、存在理由があまり無い。一方ジェームスがポコポコと点数を入れるのは勿論、チャルマーズとバティエにまでポコポコと3Pを中心に点数を入れられるという失態を犯す。というのもジェームスを意識しすぎて、第一クオーターから無理矢理慣れないダブルチームをかましたりして、攻撃の隙を与えてしまった。策士、策で自滅す、という感じであった。一方でディフェンスのサファロシャはウェードに張り付いたはいいが、プレイオフ戦線いいところなしのウェードは今宵も冴えず、をマークをする価値があまり無かった。果てはウェストブルックが、バティエのディフェンスにぶち切れてしまい、いつもの火病を起こす始末。サンダーにとってはいいところ無しの前半であった。

    しかしスコット・ブルックは冴えていた。サファロシャをジェームスのディフェンスに当てたのだ。で、デュラントをウェードのディフェンスにつかせる事で、デュラントの負担が減ったのか攻撃リズムが乗り出した。ハーデンではなく、ベテランのフィッシャーをPGとして使い、ボールを回すように仕向けた。ビッグマンは二人ではなく、ニック・コリソン一人に任せた。ヒートにセンターがいない為、そして病み上がりのクリス・ボッシュが本調子ではなく、コリソン程の身長でもリバウンドをいくらでも取れたのだ。コリソンとサファロシャのディフェンスのお陰で、ヒートは責めあぐね、完全にオクラホマペースで後半戦が進んだ。前半撃ちすぎの感があったウェストブルックも、後半はウェストブルックとしては滅私奉公的なプレーも目立ち、一時は10点以上の差をつけられていたのに、最後はサンダーの圧勝。

    やはりヒートは本調子ではないのか?ウェードも今シーズン後半からおかしいし、要のクリス・ボッシュも怪我のせいでシックスマンとしてしか使えていない。ただし、ヒートはレブロンが爆発すれば、ディフェンス云々の問題ではなくなる為、ある日突然ヒートが圧勝する可能性もあろうが、現時点での怪我の状況などを総合的に考慮すると、サンダーがヒートに勝っている。ボストン戦、或いはその前のインディアナ戦でさえも、ビッグ3といってもレブロン+不調のオールスター二人といった具合で、ヒートの怖さが余り感じられない。レブロン一人でバランスが取れたサンダーに勝てるのか?今回は難しいのではないか?

    先日、CNBCでシアトル・スーパーソニックスがオクラホマにどのように売られたのかを特集する番組が放映された。シアトル市の市長であった無能のグレッグ・ニックルスも、ソニックスのオーナーでありスターバックスの社長・ハワード・シュルツもチームがオクラホマに行くと知っていたようである。しかも、その売買過程の中で、美味しい汁を吸ったようだ。あの番組を見ると、オクラホマを素直に応援する事が複雑になる。一方メンフィス・グリズリーズがシアトルに来るかも?という報道があった。ユニキタスネットワークの社長がグリズリーズを買収したのだ。メンフィスは好きなチームだが、そのチームがスーパーソニックスに変わるというのは複雑な思いである。まあ、雑音は無視して、後一週間は純粋にバスケを楽しもうか?

    6/08/2012

    アイルハヴアナザ、屈腱炎で引退

    ダグ・オニール師の発表によると、アイルハヴアナザは屈腱炎の症状があり、このまま引退することになったという。もう一つを獲るとはいかなかった。まぐれが続いての中途半端な逃げと見るか、稀代の名馬の悲運な引退と見るか? 競走馬が引退すれば、その評価は種付け馬としての評価と変わってしまう。結論からいうと、アイルハヴアナザの子供は走るだろう。ナイナー系の優秀な後継主牡馬になると思う。年老いてきて受精能力に限りが見えてきたディストーティッドヒューマーの孫。フラワーアレイの子としてかなりの人気になるのではないのか?ディストーティッドヒューマー直仔の二冠馬ファニーサードは騙馬であった。先達が残した記憶分も、種付け料に加算されると思われる。いずれにしてもハズレが出ないのがナイナー系の良さ。

    アイルハヴアナザがスクラッチ!三冠ならず。

    アイルハヴアナザが未公表の脚部問題のため、ベルモントステークスをスクラッチ(出走取り消し)した。1978年以来続くアメリカ三冠枯渇はまだまだ続く。最近は夏休み前の仕事の追い込み中で、アホみたいに忙しい。それでも土曜日はスケジュールを圧してエメラルドダウンズに馬券を買いに行こうと思っていたが、それも必要なくなった。アイルハヴアナザを外して、デュラハンの単勝にぶち込もうと思っていたが、明日はどうせ一番人気になるだろう。アイルハヴアナザが出ないので興味が沸かない人も多いだろうが、ベルモント競馬場は良い競馬場であるし、強い馬が揃い易い。よって、馬券的に買いやすいレースが多い。ベルモントステークスの馬柱のリンクを貼っておく。