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2/14/2012
トロントでも続いたLinsanity
ジェレミー・リンとニックスがトロントでラプターズと対戦した。ターンオーバーを計8個も犯すなど、リンにとって反省するべき試合でもある。しかし、リンが見せた失敗の償いに勝るような最後二分の活躍。リンセニティーは未だに続いている。
前半は兄弟の葬儀による忌引きから復活したアマー・スタウドマイアーと息が合わない。逆に相手のスペイン出身キャルデロンには面白いように得点を入れられる。前半戦が終わる頃には15点差をつけられており、これでLinsanity(リンセニティー、林にまつわる狂気じみた話題)も終わるかな、と思っていた。
しかし、後半からスタウドマイアーと林の息が合い始める。守りを固めて4thクオーター残り二分には87-82までぶり返し、シャンパートがスティールを決め、それで二点を入れ、87-84にした。その後、オフェンシブリバウンドから、リンが自分でペイントの中までドリブルで切り込み、ファウルを誘う。しかもレイアップはきっちりとバスケットに吸い込まれた。アドワンで3点を返し同点にした。そして、ニックスがまたもやオフェンシブリバウンドで迎えた最後の攻撃。ダントニオはタイムアウトを取らなかった。林は落ち着いてドリブルをし、時間ぎりぎりから、キャルデロンが少し引いた瞬間を見計らって、時計は残り1秒。ダウンタウンからのジャンプシュート。これが綺麗にバスケットに吸い込まれ、3点差で試合決定。ニックスは6連勝を決めた。カナダ・トロントの敵地に、ジェレミーコールがこだまする。
ここまで騒がれている状態で、同点の残り1秒に3点シュートを決める。こんなに出来すぎた話があるだろうか?ESPNのニュースは林一色。リンセニティーは続いている。敵地のトロントは今年初めての満員御礼。トロントに多いアジア系の客が目立った。
ロックアウトで開幕の一ヶ月強を中止し、話題がなかったNBAだが、ジャーミー・リンがNBAを救ったと言っても過言ではない。そして、ゲームの後のインタビュー。態度が良すぎるというか、出しゃばらないと言うか、チームプレイの事しか言わない。まるで監督に話を聞いているようだ。冷静で丁寧な話し方で非常に好感がもてる。
今年はロワーイーストサイドにあるお兄さんの家のソファーで寝ている話。ハーバードではスポーツ奨学金がなく、スポーツ選手では珍しく学費は自分で出さざるを得なかった話。そんな話が次々に上がってきて話題に事欠かない。
予断だが、今日バスで家に帰るとき、横に座ったアジア系のおっさんが、スマホでジェレミー・リンのインタビューを見ていた。アジア系アメリカ人の中におけるハーバード出身のNBAプレイヤー、ジェレミー・リンの注目度は物凄く大きく、商品価値は推してしかるべしだ。先週からのジャージの売り上げもリンがダントツの一位で、商品納入が間に合わないと言う。
ターンオーバーを低くすること、短距離からのシュートの確率を高くすることなど、長期的な活躍をするには色々工夫しなくてはならない点も多いと思う。しかし、ダントニオは43分もリンにプレーさせた。いずれにせよ、私もリンポシブルなリンマニアになっている。頑張れ、ジェレミー!
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