12/20/2011

ウィニー開発者は政治犯

世の中には政治犯という物が存在する。国の政治体制の中で「反政府的」とされる態度や言動をとったものが、政治的理由や別件で逮捕収監される場合を指す。こういう事は中国や北朝鮮、或いは中東など独裁体制の国の出来事だと思われがちである。劉暁波、アウンサンスーチーや金大中の名前がすぐに浮かんでくるが、アメリカや日本でも、政治犯をどう定義するかの問題があるにせよ、政治的な理由で逮捕収監される可能性は大いにある。

ウィキリークスのジュリアン・アサンジがいい例である。パックスアメリカーナに反骨心を抱き、アメリカの国家機密をネット上に垂れ流した。で、結果は性的暴行容疑をかけられてイギリスで軟禁されている。これが政治犯でないとすれば、いったい何であろうか?

最後に日本に目をやる。ウィニーの開発者である金子勇・元東大大学院助手が著作権法違反の幇助罪に問われていた事件があった。金子氏を逮捕したことは、日本国の恥であったと私は考えている。どうすればウィニーの開発とその配信を罪に問えるのか?金子氏が逮捕された理由は、金子氏が自身のブログ等で著作権法について色々な意思表明をしていたためと思われる。だとすれば、警察は金子氏をその思想故に逮捕したことになる。第一、著作権法違反の幇助罪が問われるとすれば、ユーチューブやユーストリームは完全にアウトだし、マジコンのようなソフト開発もNGになる。CDRやカセットテープ、録画用のビデオ、コピー機などを売ったり開発しても良いのか?という話にすらなる。そもそも、PC自体が著作権法違反の幇助をする機械なのだから、東芝、ソニー、富士通やNECの開発者たちを逮捕してみろ。ソフトウェアの開発で逮捕される国で、イノベーションの目は完全に摘まれる。私の母国の日本は、警察の匙加減でイノベーションが侵され、発明を元に逮捕される国であるのだ。「ソフト開発」と「著作権侵害」はどう考えても二つの異なる問題だろ!こんな馬鹿げた話はない。警察が「黒い」レコード協会か何かと組んでいなかったとしたら、これは政治犯以外の何物でもない。

09年10月の二審・大阪高裁判決は「著作権侵害が起こると認識していたことは認められるが、ソフトを提供する際、違法行為を勧めたわけではない」として、無罪としていた。そして検察側の上告が棄却された。これは極当たり前の結論である。しかし、金子氏の逮捕と一連の裁判は日本のイノベーティブネスを間違いなく貶めた。警察の権力誇示の目的で、ロングタームの日本国の競争力を削いだ訳である。検察・警察は最終的に金子氏を有罪に出来なかったが、PC使用者が日本国家当局の意思に反すればどうなるのかを、見せ付けた訳だ。

このような政治犯的な蛮行が罷り通ることは許されない。国家がこのような理由で個人を逮捕することは恥ずべきことである。検察や警察権力に対して、国民はメスを入れる必要があろう。

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