12/28/2015

オタクは相手にしない。ディズニーの監修の元、マクドナルド化した「焼き増し」のスターウォーズ7

仏教徒である私は、自分のルーツのアイデンティティーを守るために、「メリークリスマス」などとは言わないし、家にクリスマスツリーなど飾らないように頑張っている。同僚やお世話になっている人にも、クリスマスカードは渡さず、年賀状を渡すようにしている。アメリカ南部に住んでいた時、クリスチャンでなきゃ人間じゃないような雰囲気があったので、これは非常に厄介だった。が、多様性拡がるシアトルではすんなりと受け入れてもらえる。

あまりにもクリスマスが暇だったので、近所の映画館にスターウォーズを見に行った。私はそもそも、映画など、飛行機の中でしか観ない。映画館に行くのは、一体何年ぶりだろうか?

たわ言はどうでも良いが、スターウォーズシリーズは好きな映画なので、期待半分、疑心半分で「わざわざ」観に行ったわけだ。

で、感想は?と聞かれたとき、私は困ってしまった。ストーリーとしては、新世代キャラによる「焼き増し」だった。まったくサプライズ無し。先が全て予想できてしまう。空中戦やチャンバラは、ハラハラ感がゼロ。驚いたのは、ハン・ソロが刺されたところくらいか(次の契約が決まっていし、高額だから仕方ないか)?とても平坦なストーリーである。

そして、数々の不満が残る。ファーストオーダーが何故のさばっているのか?カイロ・レンはしょぼすぎるのではないか?普段は逃げ回れるのに、そんなに簡単に宇宙船が他の船に捕らえられるのか?宇宙タコはどこから沸いてきたのか?フィンはキャラ的にしょぼ過ぎないか?ファーストオーダーはデススターの破壊をケースとして何も学んでいないのか?

オタク側の自分としては、不満ばかりが残った。が、映像的には「まあまあ」だし、ストーリー的にずっこけている所も無かった。島にたたずむ老いぼれたルーク・スカイウォーカー。多分、レイのお父さんなのだろう。次のスターウォーズ8の予告みたいなので、映画の幕は閉じるわけだ。

で、結論であるが、「ディズニーの経営チーム、天晴れ!」と言いたい。結局、スターウォーズ7はオタク層を完全に見捨てて、子供とお父さん、お母さんにターゲットを合わせてきたのだ。あっさりしたストーリー、しかも怖いシーンも無い。家に帰る車の中で、お父さんが子供に色々と解説できる。至高の出来ではないが、瑕疵なく、マスターゲットの一番大きいところを取りに行った。まさにマクドナルド化である。誰も嫌がらないし、子供は大好き。だから皆に愛されるハンバーガー、みたいな。次のスターウォーズ8も皆で観にいこうね、と。ディズニーさん、あなたはマーケティング解ってまんがな。

オタクに愛されているものは「深い」物が多い。しかしその深さが、新規ファン参入の敷居を高くし、尻すぼみになる傾向がある。競馬しかり、スキーしかり、ジャズしかり、野球しかり、である。ネスカフェのように違いがわかるニッチに売っていたのでは、マスはおののく。マニアが好むスターウォーズはこういう罠に陥る可能性が高かった。それを全力で回避し、子供向けにしたわけだ。女性を主人公にしたり、異人種恋愛(ジャングルフィーバー)を取り上げたり、必死である。ルーカスからディズニーに移った時点で、ある程度そういった可能性は透けて見えていたのだが。

違いが解る人、オタクの人、うるさい人には物足りなかったと思われるスターウォーズ7。だが、家族全てに愛される薄っぺらいストーリーとして、がっぽり儲けさせて貰いますわ。

0 件のコメント: