3/09/2013

中華台北チーム、王建民を見殺した謝長亨監督の糞采配


私がこの10年程で一番好きなMLBの投手はヤンキースの王建民である。高速で沈んでいくシンカー。あれが一旦走り出すと打つのはかなり難しい。今でも覚えているのが、2007年の55日の土曜日にニューヨークで行われたマリナーズ戦でのピッチングだ。8回のワンアウトまで、パーフェクトで運ばれた。三振も取られたが、それよりもゴロの山を築かれる。バットコントロールに定評のあるイチローさんも、ボールの上を打たされてゴロになっていた。8回にブルサードの引っ張った打球がたまたまホームランになってしまって、次のギーエンにもヒットを打たれたが、城島さんがきっちりとダブルプレーを献上してくれて、ヤンキースが危なげなく我がマリナーズを下した。松井秀やイチローもそうであるのだが、王建民も仏頂面で、嬉しさを露骨に表情に表さず、プロっぽいところが良い。余談ではあるが、その日はストリートセンスがケンタッキーダービーに勝った日でもあり、そちらもかなり印象深いイベントであった。

ただ王建民は2008年のシーズン中に右足の筋肉を断裂させて。その後は明らかに力が入っていない様子であった。2009年に何試合かに出たものの、シンカーも走らず、違う投手が投げているかのようであった。ヤンキースは王を健康の問題でリリースし、ナショナルズの所属となる。二年のブランクの後、2011年に出てきたときは、球も走らず、先発では難しいのではないのかと思われたし、2012年は好調ナッツの5番手すら務まらず、怪我で再び二軍行き、そして不倫の醜聞までマスメディアで報じられた。王のピッチングを見るときは、四球を連発する松坂のピッチングを見るときの様に危なげで、非常にやきもきしながら見なければならなかった

まあ、前置きが長くなったが、好きな王建民が日本打線に向かっていくと言うので、日本対台湾戦は私の中では注目の一戦であった。昔取った杵柄であれ、貧打の日本相手になら、みっともない試合はしないだろうと踏んでいたが、やはりその通り。6回までゼロ点で試合を纏めた。日本人の視線から見た、井端を始めとする日本選手の活躍ぶりや、結果オーライの山本監督の無茶苦茶な采配に関しては、言いつくされている感があるので、私は触れない。

私は、全く違う視線でこの試合を見ていた。それは、台湾監督の謝長亨のアホぶりである。台湾はみすみす勝ち星を日本に献上したとしか思えないのである。7回は潘威倫で行ったのはいいが、角中のところでワンポイントの左の郭泓志を出したまでは良いだろう。代打に長野を出されたが、上手く抑えた。しかし、問題は井端、内川と右が二人続く8回に、郭泓志を引っ張ったのである。MLBでオールスターに選出されたときでさえも、左のピンポイントとしてのみ使われていた郭泓志である。その後、二度のトミージョーンズを経て、パニック病を患った郭泓志。元MLBの威光をだけを根拠に過剰な期待をしたとしか思えない。しかも、韓国戦でも、郭泓志のせいで逆転負けされているのだ。やはり、井端と内川に連続ヒットを許す。しかも、左の安部のときに、右ピッチャーの王鏡銘に変えるという、意味不明の采配をした。そして、安部に案の定、同点打を献上したのだ。

その他にも、アホ采配の例を挙げればキリがないのだが、上の事例が致命的であった。しかも、次の試合のことを全く考えない、無茶苦茶采配である。自分のチームの台所事情を勘案すると、日本に負けた時点で、後がないのである。

台湾はアホな謝長亨ではなくて、もう少し頭のある人を監督にすれば決勝トーナメントに進めたと思う。非常に惜しい。投手陣の層が薄いとは言うものの、メンバー的にも面白く、アメリカに行って欲しいチームであった。キューバとかが決勝に残ってくると、誰一人知らない選手ばかりで見ていて面白くないので、なるべく台湾、韓国や米国などに残って欲しいのだ。繰り返すが、中華台北の采配は、山本浩二の采配すら素晴らしく見えるほどの酷いものである。

「台湾代表・謝長亨監督  選手は素晴らしいプレーをしてくれた。国際試合で日本の高いレベルに 近づきたいと思っていた。尊敬する日本に勝つことこそできなかったが、 重圧をかけられた。残念な結果だが、いつか勝つ日が来ることを願っている。」などと大人のコメントを残しているが、台湾の選手からすれば、勝ち試合を不意にした謝長亨監督には疑問を感じる事だろう。

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