サブプライムの問題のあと、資産評価額が大きく落ち込んだ。それが2011年ごろから急激に回復してきたのだが、回復した分だけ税金も上がってしまう。その上昇分を、家主がテナントに負担を求めたのだ。さらに、シアトルには毎月300人のコンピューターエンジニアが移り住んで来ている、などという景気の良い話も聞く。流入してくる人が多いので、不動産市場は売り手市場。家主はテナントにふっかける、という構図が出来上がっている。
これが、ここ数年のシアトルの住宅事情である。しかも、サンフランシスコやバンクーバーの高額な不動産市場を避けてやってきた中国人たちだ。億単位の豪華な家は、売りに出せば中国人たちが現金買いしてくれるのである。シアトルの不動産市場に一点の曇りもなかったわけだ。値段はどんどん上がるぞ、と。
しかしここ数週間、ベルビューやカークランドが位置するイーストサイドの不動産市場の様子に変化が生じている。一億、二億とかする高い物件が急にだぶつきだしたのだ。原因は、現金買いの中国人たちが姿を消してしまった、というのだ。やはり中国経済はそこまで悪化しているのだろうか?
ただ、3千万から7千万くらいまでの、一般人が手を出せる程度の住宅は、飛ぶように売れている。サインを出して一週間以内で売買が成立することなど、珍しくない。特にシアトルの北側の不動産は非常に熱い。単純に需給が逼迫しているものと考えられる。家の在庫以上に人が来ているのだ。
いずれにせよ、中国の景気悪化が、北米の不動産市場にどのような影響をもたらすのか?注視する必要があるだろう。
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