2)堂々とカシノ経営が商店街で成り立つ怪
50ccの原付きバイクの上限速度は時速30キロである。これを忠実に守ると逆に危ない場合が良くある。大きな幹線道路などでは、大多数の人がこの上限速度を遵守していない(したら危ない)。逆に言うと、多くの人が道交法に違反した状態で走っているのである。しかし、法律は法律である。法律に違反すれば、警察はいつでも違反切符を切れるのである。日本の法律はかなり細かく、わざと遵守しにくいような馬鹿げた法律を多く取り揃えている。警察がその気にさえなれば、簡単に理由をつけて別件逮捕できるし、色々な商売を営業停止に追い込むことなど容易いことであるのだ。
前置きが長くなった。パチンコ業界の話をしたい。パチンコ業界は警察利権に支配されている。勿論、韓国や朝鮮系の人達が経営している事が多いのだが(一説には7~9割という数字がある)、一番がめつく儲けているのは警察OBである。それに北朝鮮系(総連系)は、安部政権時のミサイル発射及び核実験騒動の頃、警察に上手くやり込められて殆どが商売を手放している。地域にも依るだろうが、最近のパチンコ屋は韓国系(民団系)で占められるようになっている。どうやって警察が総連系のパチンコ屋を廃業に追い込んだのかは、前日の細かい法律のエピソードと関連するのだが、後述することにする。
寸文の疑いもなくパチンコは賭博である。刑法においての「賭博」とは、金品などを賭け偶然性の要素を含む勝負を行い、その結果によって賭けた金品の再分配を行うものである。このような「賭博」は賭博罪として禁じられている。ここで言う金品には景品も含まれる訳であるので、パチンコは賭博にあたるはずだ。パチンコ店は「特殊景品」を渡している。「特殊景品」とは、パチンコ店外に設置されている各都道府県の公安委員会に古物商の許可を受けた景品買取所に売却することを前提とする景品を指す。ただパチンコ店が景品交換所を経営することはできない。パチンコ業界はパチンコが賭博ではないという建前の元、この三店方式と呼ばれる方法を採っている。パチンコが賭博に当たるかの判断は、国会議論の場では上記の子供でも解る嘘が罷り通っている。そして、この点についての最高裁判例は、パチンコ営業が賭博罪によって起訴されたことがないため未だ存在しない。ただしバカラやルーレット、スロットマシーンなどを置いた店、又は麻雀屋などが三店方式を採用していることが発覚した場合は、風営法に違反するために、賭博罪で検挙される。逆の言い方をすると、風営法がパチンコ業界のみに賭博する権利を保障しているのである。
パチンコ店経営をする場合、風営法を遵守しなければならない。風営法を読めば解るが、無駄なことが一杯書かれている。基本的に風営法を遵守する事は、初めの原付きバイクの例と同じで、誰もやっていない。仮に遵守すれば、経営が成り立たなくなり、、資本主義の篩の元で業界からの退出を余儀なくされる。パチンコ屋の釘師は違法である。風営法によると、パチンコ屋はメーカーが納めた状態を維持したままで客に楽しませなければいけないために、釘をいじる事は全くの違法である。ただ、皆やっている。営業面積を変える事は違法である。馬鹿げていると思うだろうが、新装する時などに壁の張り紙の厚さを変える事は違法になる。このような馬鹿げた法律を遵守するのは無理なので、パチンコ業界は警察に取り入る必要が出てくる。警察(或いは検察)に取り入ってさえいれば、業界の存在そのものを脅かされることもあまり無い。逆を言うと、パチンコ業界は警察に完全に生殺与奪権を握られているのだ。つまり警察との関係を適切に保たなければ、パチンコ屋は法に則って消されるのだ。不景気の影響もあるが、かなりの数の総連系のホールが消滅した事には、警察の判断があったと言うのが業界の常識である。
警察の利権を見てみよう。プリペイドカードの会社や遊戯台試験関連の団体は警察官僚OBばかり。ホールに警察OBを雇う事は当たり前だ。パチンコ業界が作った天下り先は警察だらけなのである。機械メーカーにも警察の天下り先は多い。当ブログでは、パチンコ産業内に巣食う警察利権の数々を列挙して個人名を挙げても仕方ないので、もっと詳しく知りたい方は「警察利権・パチンコ業界・天下り」あたりでグーグルしていただければ、個人名から天下り先まで全体像を見渡せることだと思う。規制する側とされる側が癒着してるのだ。
世界広しと言え、全国どこに行っても街の真ん中で堂々と賭博と売春行為が罷り通っている先進国は少ないのではないか?警察はこの二つを利権にして、民の安全を保障しているのだ。自治体がカジノの経営に乗り出そうとした動きは、徹底的に警察に反対された。競馬や競艇などは他の省庁が運営する賭博であるが、それらを運営する場合は、警察と関係のあるセキュリティー会社を大々的に雇って交通整理をしなければならない(でないと、許可が下りない)。日本国民の欲望を規制し、その甘い汁を吸う組織が警察であるのだから、そのパワーがいかに凄いか、と言うことである。警察の肥大化をテーマにしているが、パチンコ業界との癒着は昨日今日始まったことではない。逆に、レジャー白書などによると、パチンコ市場は縮小している。ただ、市場が縮小してあがりが少なくなっていると言う事実が、利権確保のために警察が他の業界に手を伸ばさなければならないという事だとすれば、最近の警察の動きを合理的に説明できよう。
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