スキップしてメイン コンテンツに移動

八百長野郎は相撲協会ではなくマスゴミ

私は相撲のニュースを見るたびに虫唾が走る。相撲協会の体質に苛立たされているのではない。マスコミ(民法各社とその親分の新聞各社)の報道姿勢にイライラしているのだ。

私は相撲を良く見るし、結構詳しい。しかし若い世代で相撲に興味がある人が一体何人いるのか?第一、午後6時前に取り組みが終わるものを、普通に働いている世代が平日に見れる訳がない。誤解を承知で言えば、相撲などは老人ホームに入っている老人と自営業者だけの物である。自営業者が今までは熱心に相撲取りのタニマチをしてきた訳だが、残念ながら「永遠に続く不景気」と「安売り至上主義という名の生産性の向上」は自営業というセクターに酷く圧し掛かっており、健全にタニマチができる中小企業の親父などほぼ絶滅危惧種である。勿論羽振りのいい人も探せばいるのだろうが、相撲を支える経済基盤が揺らいでいることは間違いない。頼みはNHKの放送収入料と税金の補填だけであった。

相撲が保守的な悪しき習慣であると考える人が多い事は事実だ。そういう心無い、そして余裕もない人達が、相撲を廃止させたいと考えている事も知っている。西洋被れた21世紀の日本の世の中に、相撲という古い体質が適応出来得る筈もない。しかし、相撲こそが日本の売りである事も忘れてはならない。ゲイシャやヤクザと同じく、スモウを聞いたことがない外国人などいない。もし外国人が簡単にチケットを手に入れられる体制があれば(お茶屋や興行ヤクザを介しているので現在は無い)、相撲は観光資源として十分に成り立っていくだろうし、それは日本社会ともウィンウィンの関係に持っていくことが出来る筈だ。

しかしそれは相撲という興行が資本主義の常識を受け入れることができる体制が整っていれば、の話である。残念ながら相撲興行は、相撲ファンならだれでも知っているように、黒い社会に徹底的に侵されている。私は幼少の頃、良く親父に連れられて相撲部屋に行ったのだが、総会屋の大物とかが稽古を観戦していた。部屋の打ち上げパーティーなどに行くと、堅気ではないと一目で解る人達が数多くいたものだ。相撲のタニマチをしている人たちの間では、力士が星の貸し借りをしている事など、常識である。東と西を行ったりきたりしている付け人がいれば、それは八百長の伝達をしており、「中盆」と呼ばれている者だ。そんな隠語が罷り通っている時点で、普通の相撲ファンなら八百長の存在など知っているはずである。もし「八百長など無かった」と思っている人がいるとすれば、その人は相撲ファンではないか、そいつこそが八百長野郎である。

私は相撲協会が黒社会との関係を断ち切って、日本の伝統興行を代表し、レジャー・観光資源として日本社会を牽引していくことに期待したい。一年に六場所はしつこすぎると思うが、真剣なスポーツとしての顔も見せれば古いファンにも愛され続け得る筈だ。しかし、それには昔からのしがらみ、つまり闇社会との関係を断ち切る必要があろう。ただ残念なことだがマスコミはヤクザの話題には深く触れようとはしない。相撲を放送しているNHKに対抗する為だけに、民法各社は「相撲協会いじめ」を展開している。暴力団関係の話にまで食い込むと、民法各社にはブーメランのように同質の批判が戻ってくる(或いは銃弾が送られてくる)ので、「明後日を向いて」本題をずらしながら相撲の話題を進めなくてはいけない。問題の本質ではなく、表層の見える部分だけを捉えて、相撲に興味ない人に情報を売る。その過程で個人や団体を必要以上に攻撃する。「イジメ、格好悪い」とは良く言ったものだ。民法マスコミ各社こそが弱虫八百長野郎である。マスコミがこのような姿勢を続ける限り、相撲問題は建設的な解決のしようがない。そして問題の本質が解っている人達でさえ、その建設的な改革に誰も協力しようとしない(理由は家族が大事だから)。

相撲協会はマスゴミのイジメ体質の本質が解らず、「相撲には八百長は無かった」、という一点張りだ。トカゲの尻尾切りをする如く、数人の力士を解雇しようとしている。これでは八百長をばらした事に対する懲罰である。「十両と幕下に差があるから八百長が蔓延っている」、誰が聞いても解る嘘を連呼している放駒理事長達は哀れである。日本における伝統的な相撲の役割とは、体格の良い勉強の出来ない子達の受け皿としての職業教育機関でもあるわけだから(だから文部省管轄じゃないのか?)、相撲力士出身の親方連中の受け答えを馬鹿にしているようなマスコミは差別体質まであると言わざるを得ない。寧ろ、そのような勉強の出来ない相撲取りや外国人力士を受け入れられないような、排他主義的な日本社会の余裕の無さが気になって仕方が無い。

春の大阪場所が中止される事こそが(断っておくが、私は相撲が見たいわけではない)、色々なややこしい問題を見事に象徴しているようで、個人的に非常に嫌な気分になる。警察がリークをした事など、脱法行為と思われる事にメディアが触れていないことも非常に気になる。警察の問題は後日触れたい。

コメント

このブログの人気の投稿

牛ステーキの部位と食べ方

(広告のクリックお願いします!) 夏になるとステーキを食べたくなる人たちが大勢出てくるのか、友人やその奥さんから牛に関する質問を良く受ける。当ブログの アメリカステーキは何故美味しいのか という偏った記事が一番読者を集めているようである。私自身も牛ステーキが大好きである。アメリカにも美味しい食材がたくさんある。ここパシフィック・ノースウェストでは、生牡蠣、大きな蛤、サーモン、ビンチョウマグロ(アルバコア・ツナ)、銀鱈(ブラックコッドやセーブルと呼ばれる)、ラムのフレンチラックと並び、以下の牛肉類は期待を裏切らない食材である。しかも品質の違いはあれども、どこのスーパーで何時でも手に入ると言う点で、アメリカにおいて牛肉が一番便利なグルメ食材と言っても過言ではないだろう。アメリカ人は幼き頃から牛肉を嗜んでいる為、スーパーのパッケージでどの部位をどのように食べるべきかを知っている。牛のカット法は国によって大きく異なる。アメリカのプライムカットと日本のカットが若干違うため、日本からアメリカに来て間が浅い人は、スーパーなどで牛肉購入時に戸惑うようである。ステーキ用の肉と言う事で、以下に値段順に肉の部位を並べる。 テンダーローイン (Tenderloin) 牛肉の一番柔らかく、脂肪の少ない部位である。フィレミニョンはテンダーローインのショートローイン側(牛の頭側)の一部を指すが、スーパーによってはテンダーローインを全てフィレミニョンと表記している場合もある。理由は、御察しの通り、フランス語で呼べば高級で美味しそうに聞こえるからである。真ん中部分は、シャトーブリアンステーキに使われ、シャトーブリアン(人名を関した調理法の名)とテンダーローイン(牛の部位)をごっちゃにする人も良くみかける。この部位の筋肉は一頭の牛から僅かしか取れない為、自ずと高価になる。  私の意見では、テンダーローインは家庭の「ステーキ料理」としてはかなり難解な材料である。焼いて塩コショウだけをかけると、かなりガッカリしてしまうのだ。高級店に行くと、テンダーローイン系にはソースがかかっている。オ・ポアブルのようにコニャッククリームソースをかけたものや、レッドワインソースをかけたものが出てくる。これらは、バターで脂肪を補っているのだ。が、家庭でこれらの味を模倣することは難しい。...

アメリカで売春や性風俗の話はしてはいけない。大阪には必要である。

アメリカという国は、思っている以上に保守的で宗教的である。アメリカ流のキリスト教的な価値観があり、右も左もその上で戦う。マリファナを推奨したり、同性愛結婚を推奨したり、戦争反対を言ったり、死刑廃止を訴えたり、中絶を支持したりする人達も、キリスト教のアンチテーゼとしての政治的な発言を行っているに過ぎないのだ。「米流キリスト教」の足枷からは抜けられないのだ。アメリカ流のキリスト教的な価値観を理解しない人には、アメリカ社会の政治動向は理解できない。 自由の国と言われるアメリカだが、タブーが数多く存在する。女性問題もその一つである。女性を貶める発言は、完全に「NO、NO」である。政敵を駆逐する際には、その人が女性を軽視していると吹聴すればよい。敵国家を冒涜する際には、その国家が女性の地位を蔑ろにしていると宣伝すればよい。 橋下知事の発言が注目を集めている。慰安婦問題に触れ、米軍に風俗利用を推奨したのだ。これはアメリカでは「NO、NO」である。アメリカでは、売春行為に対する過度な不忍容さがある。アメリカでは、ネバダ州のナイ郡などを除いて、売春は違法である(トリビア:ラスベガス市内では売春は違法!)。政治家や会社経営者が売春行為を行ったことがばれると、ほぼ間違いなく職を追われる。売春などの話に関して綺麗事を述べないことにはアメリカ社会では生き残れない。一般の日本人とはモラルの基準が違うのだ。どのような意見を持っていようと、公の立場のアメリカ人が売春問題について触れることはない。そういうタブーの話題が出てくること自体が不快なのだ。 私は大阪の繁華街で育った人間として、橋下発言はもっともだと思うし、橋下市長の考えている「人間」の快楽主義に沿った社会の在り方が、大阪の繁栄には必要であると考えている。歴史的にも、例えば江戸時代などは日本では「快楽主義」は許容されてきた筈だ。ただ日本人の中にも、こういった話を「攻撃対象」と考えるメディア関係者もいるし、綺麗事を好む視聴者・読者もいるわけだ。私は、橋下市長には大阪の快楽主義に沿った人間臭さを政治信条として、大阪市の発展に寄与して欲しいと考えている。ただ、モラル意識の違う政治基盤との間で、自由奔放な発言を政治摩擦に利用されないように、慎重に発言して欲しいとも思う。 アメリカでは売春行為が違法である。昔の映画に出てくるような、車道やモーテルの前...

アメリカステーキが美味い理由

(注:この記事はミディアムレア以上に焼いたステーキの話であって、生肉の話ではありません。ステーキのレアが好きな人の多くは、単に生肉が好きな場合があります。私も生肉が大好きですが、このページでは牛タタキ風ステーキの話はしていませんので悪しからず。生肉が好きならばわざわざレストランに行かず、 家庭でステーキを食べること をお勧めします。スーパーでニューヨーク・ストリップやリブアイなどと書かれている少し脂の乗った肉を購入して、表面だけを少しだけ焦がして中は生で食べてください。安物のサーロインなどの生焼け肉もポン酢や照り焼き風ソースとも相性がいいですし、ご飯にも合います。この項のステーキの話にそれらの生肉ステーキは含まれていません。ここで扱っているステーキと「ブルーレア」牛たたき風ステーキは根本的に違う食べ物と考えています。牛たたきが美味しいのか、ミディアムに焼いたアメリカのステーキが美味しいのかという話は、軸の違う問題であるため、「りんご」と「みかん」を比べるような不毛な議論です。前置きが長くなりました。) 私は日本の高い和牛ステーキがあまり好きではない。一口目は美味しくて感動するのだが、それは肉ではない。脂の塊を食べており、どちらかと言えばトロなどに近い。日本で年寄りなどに誘われて和牛ステーキを食べさせられることもあるが、肉を食べるという目的の際は、出来ることならご遠慮願いたい。 一方で私はアメリカでステーキを食べることが好きだ。アメリカのステーキは、日本のステーキとはアイディアそのものが異なり、しっかりと赤身を食べさせてくれる。勿論店にもよるのだが(殆どの店は不味い。アウトバ●クやレ●ドロブスターなどのチェーン店でサーロインを注文するとかなりがっかりする事になる。)、かなり美味しいステーキにありつくこともできる。私の友人など、ニューヨークなどに行く度にステーキ屋に脚を運んでいる。最近では、東京などでアメリカンスタイルのステーキを出す店も出てきたようだが、基本的に日本のステーキ屋では美味しい赤身をしっかりと食べさせてはくれなかった。しかしながら、殆どの人は経験上、アメリカ牛のステーキはあまり美味しくないと考えるかもしれない。確かにアメリカでもスーパーで普通に肉を買ってきてミディアムレアに焼くだけではそこまで美味しいステーキは作れない(実はサーロインやニューヨ...