私は現時点でウーバーの解禁を認めるのはおかしいと思っている。さらに言えば、現時点で民泊も認めるべきではないと思う。私は小さい政府が良いと思っている人間であり、規制緩和は大々的に進めるべきだと考えている。ウーバーや民泊を認める前に、政府はやらなければならない事があるだろう、と言うのが私の立場である。
ウーバー
現時点でウーバーを認めると、サンフランシスコに本社を置くアメリカの会社に登録した白タクのみを認める事になってしまう。勿論、ウーバー以外にも同業他社が鎬を削るのだろうが、基本的にはオンラインアプであれば白タクを呼べることになる。
タクシー業界は運輸省の規制を色々と受けており、自由な企業活動は出来ない。白タクなるものは完全な違法であり、厳しく取り締まられている。もし、本当の意味での規制緩和を断行したいのであれば、タクシーを取り締まる法律を基本的に廃止し、白タクという概念を無くさなければならない。その上で、民間団体(つまりタクシー業界)が自分たちでルールを作れるシステムにする必要がある。
が、このような利権を政府が捨てる訳がない。タクシー業界は規制したうえで、白タクは違法ではあるが、ウーバーは認める、となると本末転倒どころの騒ぎではない。この行為は、ウーバーという外国企業に特権を与える無茶苦茶な官民癒着である。
ウーバーは新しいシェアエコノミーなどと言われているが、運転手たちはタクシー業界に属さないだけの、プロドライバーだ。こういった人達の営業を認めるのであれば、まずは道路運送法を大幅に緩和する必要がある。態度の悪い雲助まがいのタクシーの運ちゃんにぶち切れた事がある人は一杯いると思うが、だからと言ってウーバーを応援しようとするのは筋違いである。
エアビーアンドビーと民泊
ホテルや民宿などは旅館業法で厳しく管理されている。この法律を維持したまま民泊を認めることはあってはならない。民泊を許可するのであれば、旅館業法を大幅に緩和するか撤廃するのが筋である。全く同じ話なのだが、サンフランシスコに本部を置く会社に利益誘導する為に民泊を認めるというのは、官民の癒着である。日本で営業しているホテルの売り上げを減らし、利益をサンフランシスコに持って行くなど、言語道断だ。
もし、旅館業法を撤廃した後に、ホテル業界が自らの裁量で自分たちのルールを作ることが出来るようになるのであれば、私は民泊は許可しても良いと思う。が、旅館業法は今のままで民泊を斡旋する会社に便宜を図るなど、無茶苦茶な話だ。
旅館業法では、ラブホテル、シティーホテル、旅館、ホテルなどが細かく分けられており、無駄な規制が山とある。しかも、旅館には環境省から圧力がかかり、環境に配慮した経営をすることすら求められている。政府はどこまで「昔から続く普通の商売」にいじめをすれば気が済むのか?
エアビーアンドビーが本格稼働すれば、空き家に投資するプロの個人や企業が増えるだけの話であり、こいつらが旅館業法で縛りを受けないというのはおかしい。
私は声を大にして言いたい。サンフランシスコの会社に利益を献上する為の、規制緩和のふりをした利益斡旋政策には断固して反対する。ウーバーもエアビーアンドビーも、イノベーションなどではなく、規制の隙間をついたインチキ会社であり、奴らは政商である。日本政府が外国の企業を優遇しようとしている事が一番の問題だ。「こんな新しい会社は無かった!」とか言っているアホな識者がいるが、こういうのは規制があって、違法だから出来なかっただけだ。誰でも一度はやろうと思ったビジネスモデルである。が、日本の会社や個人がこういう事をしても、政府は決して許可しない。
政府は、本当の意味での規制緩和に着手するべきである。規制緩和と見せかけながら、どんどんと大きな政府を目指そうとする自民党政権には反吐が出る。一部の自民党議員さんたちは、どうせ色々な接待を受けているのだろうと思われる。オリンピックに向けた処置?お前ら、どこまで売国やねん?
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