ザ・トゥナイトショーのジェイ・レノが2月6日の放送をもってして、勇退した。夜11時35分からの深夜のトークショーの顔として、NBCテレビで同時間帯の視聴率一位に長らく貢献してきたのだが、若返りを図りジェミー・フェロンに司会の座を託すことになった。
ジェイ・レノは、2009年に一年ほどコナン・オブライアンに司会の座を譲った事もあったのだが、基本的に1992年のジョニーカーソンの引退とそれに伴うデイビッド・レターマンと袂を分かちあって以来、22年かも司会の座を勤め上げた。
トゥナイトショーは先ず、15分ほどのジェイ・レノの漫談で幕を開ける。そして、企画ものが入り、二人のゲストにインタビューを行い、最後は音楽のゲストの演奏で締める、という形をとっている。私はジェイ・レノのトゥナイトショーの前半部を欠かさず見てきた。ジェイ・レノの漫談は、色々な時事ジョークが聞けるので、情報収集として非常に有意義であり、アメリカ社会の潮流がはっきりと解るのだ。ジェイ・レノのジョークは嫌味がない割に、面白さの含蓄が豊富で、非常に爽快である。皮肉が効いた政治ネタなども得意であったが、不思議なほど嫌味さはないのだ。ジェイ・レノの勇退は、非常に悲しい所である。今までLA近辺のバーバンクで行っていたトゥナイトショーはこれで見納めとなる。
さて、トゥナイトショーを引き継ぐのはジミー・フェロンである。ショーもニューヨークに移る事となる。ジミー・フェロンはサタデーナイトライブに出ていたので知っている人も多いだろうが、その後はトゥナイトショーの後に放送されているザ・レイトナイト・ショーに出ていた。
私はジミー・フェロンが嫌いである。ジミー・フェロンのジョークは、セレブの物真似や、ミュージカルや音楽を取り入れたものなどが多い。一方、時事ネタに皮肉を込めた政治ネタなどは不得意である。ジョークには嫌味さが目立つが、含蓄は少ない。あと、ジミー・フェロンは、セレブとゲームをして絡むなど、人任せの芸が目立つ。まあ、敢えて言うと、高校生くらいまでにしかうけないネタばかりなのだ。私は多分、ジミー・フェロンのトゥナイトショーは見ないだろう。
巨星が消え去った。関西生まれの私がアメリカで本物の「漫才師」であると認めてきたジェイ・レノ。今までありがとう!