12/25/2021

政府の債務問題は、個人の問題であり、社会の問題ではない

日本は支出を増やすべきかどうか、みたいな議論があるのだが、どうも嚙み合わない。

政府寄りの人たちは、システムそのものは破綻しないと言っている。私は、その通りだと思う。円建てで債権を発行している限り、日本が狭義的な破綻をすることは無いし、年金は払い続けられる。

多くの識者が心配しているのは、政府の胸三寸で、勝者と敗者が逆転する可能性があるという事である。将来を心配して今まで地道に貯蓄をしていた人たちが、泣きを見るような形での解決法が採択されるのではないか、と心配している。また、政府がコントロールできずに、意図しない形で、個人がダメージを受けることもあると思う。マーケットは気まぐれであり、悪意をもって仕掛ける輩も大勢いる。

多くの経済識者が、日本の借金の多さを心配しているというストーリーは完全に出来上がっているわけであり、市場で取引されている長期国債を狙えば、市場を揺さぶる事が出来るわけだ。何かが起これば、機関投資家や銀行などの逃げ足が一番早いというのも皆知っているだろう。

国債は、市場に任せ続けると仮定した場合は、ねずみ講と一緒であり、皆が信じさえすれば、裾野を拡げながら拡大し続ける。が、逆の力学も起こりうるわけで、それを個人のリスクとして、多くの人たちが心配しているわけだ。

しかし、日本の国のシステムとして年金や、その他諸々のシステムに関しては、「破綻(クラッシュ)」するような事はないだろう。


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