3/23/2016

テロ被害の責任はベルギー政府にもあり。大樹の陰の小国家には限界がある

ベルギーで起こったテロであるが、テロを起こす連中が非道で下劣だという私の基本スタンスは決して変わらない。ただ今回の事件では、これまでの欧米で行われてきたテロ事件とは少しばかり違う見方をせざるを得ないと思う。というのは、ベルギー政府の反テロ活動があまりにもお粗末なのではないか、と感じるのだ。別の言い方をすると、ベルギー政府は無能である。

まず、パリ同時攻撃の実行犯らの拠点がベルギーに置かれていたにも関わらず、容疑者がベルギーに4か月も滞在していたというのはどういう事なのか?ベルギーのインテリジェンスは機能していないのだ。インテリジェンス機関の資金不足、原理主義指導者に対する寛容性、武器の闇市場など、ベルギーで過激派が跋扈する理由は一杯ある。

フランスのサバン財務省は、「一部(ベルギー)の指導者」の「認識の甘さ」があり、イスラム系住民が集まる地域に対する治安取り締まりが十分に行われていないと発言した。ベルギーの治安機関の脆弱性は公然の事実であったわけだ。が、ベルギーのディディエ・デュカルメ議員はフランスのテレビに対し、サパン財務相が述べたようなコメントに「強い苛立ちを覚えつつある」とした。苛立ちを覚えている前に自国民をきちんと守ってはどうだろうか?ベルギーは言語も分かれていれば、行政機関が複雑に縦割りされている事でも有名である。ベルギーと言う国は二流国であると言わざるを得ないし、無理やりEUの本部を置いてみても、グローバルな問題には対処できていない。

一部の日本の識者はヨーロッパの小国家を過剰に評価する。北欧を目指したい?アホか!我が国日本はどう転がろうが、1億人以上の人口を抱え、経済規模も大きな大国である。大国が小国家から学べることは少ない。ヨーロッパの一部の大国の大樹の陰に隠れている「福祉国家」の真似など出来ないし、してはいけない。

ベルギー政府はきっちりと反省して、問題解決に向けて真摯に取り組んで欲しい。自分たちで問題が解決できなければ、ドイツやフランスの助けを借りれば良い。

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