東京に出張に行ったときに、ホテルのテレビに報道ステーションが映っていた。嫌なら見るな、と以前に書いたが、ここまでレベルが低いとニュースというよりは漫才である。
まず番組の冒頭で、「アベノミクスの勢いが上がっているのか、下がっているのか?」という質問を街角で聞いていた。この質問の意味が私には理解できない。アベノミクスという物は上がったり下がったりするものなのだろうか?主語のアベノミクスの定義が曖昧である。「昨今の(街角)景気が上がっていると感じるか、下がっていると感じるか?」という質問なら答えられる。嫌らしい言葉で誘導したいのかも知れないが「景気」を「アベノミクス」と言い換えるのは無茶である。
次のニュースでは「需要を喚起して、デフレを脱却しよう」と来た。細かいことは憶えていないのだが「需要を喚起して、経済のパイを拡げよう」とするべきところで、「経済のパイ」の代わりに「デフレ脱却」という言葉が飛び出したのだ。デフレ脱却とは、モノの値段が上がるという意味である。景気とは直接的には関係ない。インフレだから景気が良いとか、デフレだから景気が悪いとかの因果関係は無い。
面白いのは、次に安倍総理が携帯電話の値下げを要請する話しが来た。すかさず古舘は「携帯電話で浮いたお金で、景気も良くなります」と来た。前のニュースで「デフレ脱却」=「景気上昇」と仄めかしていた癖に、携帯料金はデフレ(値段が下がる)でもよいらしい。都合の良い解釈というか、節操の無さは流石である。
全体を通して筋が通っていないし、経済の事を理解していないかのような番組作りであった。というよりも、わざと変わった用語を用いて、視聴者を洗脳しようとしているのかも知れない。賢明な視聴者は注意して欲しい(というか、賢明な視聴者が報道ステーションをまじめに見るとは思えない、むしろそもそも報道ステーションにチャンネルを合わせないだろう)。
さらなるお笑いが待っていた。積水によるマンションの偽装のニュースだが、古舘の横に座っていた憲法学者のコメントがアホ過ぎて笑えるのだ。マンション偽装は住居権の侵害であり、憲法問題であるそうだ。御承知の様に、憲法は国と国民との間の問題を規定するものであり、民間と個人の間の問題は民法で解決するべき問題である。マンションの設計偽装は、民法問題であり、憲法問題ではない。しかし、エライ憲法学者には、当問題が憲法問題に映るようだ。国はマンション住民の住居権を侵害したと。偽装を確認する天下り先でも作って、ディベロッパーのプロジェクトは全て国が監視せよ、という意味なのだろうか?国がすみずみまでコントロールする夜警国家でも作りたいのかも知れない。借金漬けの我が国に、そんなに警察を置く余裕はない。
こういうお茶らけた番組を、真剣なまなざしで批判もせずに見ている人がいると考えると、鳥肌が立つ。或いは、多くの人は私と同じように茶化しながらこの番組をみているだけだろうか?
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10/23/2015
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