1/06/2026

ベネズエラ問題とオリノコ・スラッジ

 昨日、NHKが中国共産党寄りのフェークニュースを流しているという記事を書いた。(その後、習近平が「中国共産党と韓国は80年前に一緒に日本の帝国主義と戦って、今の平和な世の中の礎となっている」みたいなプロパガンダを、おちょくることなく報道したNHKは売国通信社です。)

その記事に対し、アメリカがオイルの覇権を狙っている事は真実であるというような指摘を受けた。金属分や硫黄を大量に含む、超重質のオリノコ・スラッジは、ガルフの製油所くらいでしか精製できない。その結果として、ベネズエラの経済を立て直すためには、ベネズエラの原油がアメリカに大量に売られるのは間違いないと思われる。これをもって、アメリカがオイルのためにベネズエラを攻撃したというのは、本末転倒である。ただ、オイルのビジネスの利益も見込めるがゆえに、ベネズエラの独裁者を排除する選択を採用したというのは真実であろう。あくまでも、オイルは二義的な話である。

シェール革命前のアメリカでは、テキサス州西部などで採掘されていたライトスイート原油が枯渇すると見込まれていた。製油が簡易な高品質の原油が世界中で枯渇すれば、糞のような品質の重質原油を使わざるを得なくなる。カナダのオイルサンド、メキシコのマヤ、そしてベネズエラのオリノコベルトというように、アメリカの近隣国には豊富に重質原油の資源がある。

であれば、ディレードコーカー(熱分解)やハイドロクラッカー(水素分解装置)を携えた重質原油に特化した原油精製設備を整えれば、利益が出ると見込んだ。安い重油を輸入する。例えば、バレル10ドルの原油に対し、バレル50ドルのガソリンを精製すれば、とんでもない利益が得られるわけである。その結果、メキシコ湾岸には重質原油用の精製施設が雨後の筍のように作られた。そして、カナダやメキシコ、ベネズエラから原油を輸入するサプライチェーンが出来上がった。

しかし、シェール革命が起き、アメリカ市場では軽質原油が取れまくることになった。シェールを、これらの精製施設に送ることは、キャパシティーの無駄であり、損をするため、アメリカ国内では輸入した重質原油を精製し、シェールはアジアやヨーロッパなど、貧相な精製所しか持たない国に売ることで、商売を成り立たせた。

この後は、端折るが、チャベスのせいで、1990年代に民営化された原油ビジネスが再び国有化され、アメリカに原油を売れなくなってしまった。アメリカの精製施設はキャパを持て余し、ベネズエラ国内ではオリノコスラッジを精製できる製油所のキャパがない。ベネズエラの石油ビジネスは急速に衰えてしまった。

ベネズエラのせいで、湾岸の石油精製所のキャパは満たされていない。アメリカの石油ビジネスには、糞のような品質の重質原油を輸入することが必要である。

今後、オリノコスラッジは確実にアメリカの湾岸にやってきて、精製されることだろう。

もう一度言うが、この事が一義的にマドゥロの逮捕につながったわけでは決してないが、オイルのディールは、アメリカにもベネズエラにもウィンウィンのディールである。

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ベネズエラ問題とオリノコ・スラッジ

 昨日、NHKが中国共産党寄りのフェークニュースを流しているという記事を書いた。(その後、習近平が「中国共産党と韓国は80年前に一緒に日本の帝国主義と戦って、今の平和な世の中の礎となっている」みたいなプロパガンダを、おちょくることなく報道したNHKは売国通信社です。) その記事に...