8/19/2013

2013年、リトルリーグの夏

毎年恒例のリトルリーグのチャンピオンシップがペンシルバニアのウィリアムズポートで始まっている。私は甲子園や大学野球には全く興味がないのだが、リトルリーグでプレイする子供たちの真剣さを見ていると、心が洗われる。MLBがAロイドを中心とするゴタゴタ報道に見るに堪えないような状態である事も、もしかすると影響しているのかも知れない。

昨日は、ワシントン(サマミッシュ)対コネチカット(ウェストポート)をまず見たのだが、ワシントンのエース、ダールストローム君が二回に膝に打球が当たってしまい交代。その後の子供たちの動揺は見るのも可哀想で、点数を取られまくる。コールドでもおかしくないと思っていたのだが、最後は9-7まで盛り返した底力には敬服したい。底力のあるサマミッシュは敗者戦に回っても、必ず上までやって来ると思う。

そして、メインは日本対台湾。中華台北は桃園郡中壢市中平国民小学校のチームと東京は武蔵府中リトルリーグ があたったのだが、キッチリと組織された堅守の野球に、見ていて興奮した。中華台北の先発である速球派の周士哲君は良いピッチャーだ。あれは打てない。捕手の李晨薰君が一塁との息が合わずにファウルボールを落球したのを皮切りに、涙を流しながら悔しさを噛みしめ、一時は崩れかけた。監督が「男は泣くな!大丈夫」と鼓舞すると、徐々に調子を取り戻して、仕事をキッチリこなした。球数制限があるので、早めに替えれば良いものの、85球目を五味君に本塁打にされたのは残念だった。いつもの事だが、リトルリーグでは投手が良くても球数制限があるのだから、余裕を持たせて投手交代をしてやらないと、子供が焦り始める。コーチ陣はその事をきちんと勘案しなくてはいけない。ただ、周君は三点を献上したものの、プレゼンスと言う意味では日本のエースの石田君をも凌駕する圧倒的なパフォーマンスを見せてくれた。最後は福島から東京に避難してきた巨漢の小林君が2点を返されたという物の、セーブを記録。武蔵府中がミスの差で3-2で台湾チームを退けた。

ミスが多少目立った中華台北チーム、次はパナマと当たる。台湾はかなり組織力があるので、日本隊とはもう一度対峙することになるだろう。一方の武蔵府中だが、次のメキシコは侮れない。勝って兜の緒を締めなければならない。

二つ気になる事があった。一つ目はMLBの事。ワシントン州のサマミッシュのチームの好きな選手に、マリナーズの選手が全く含まれていなかった事である。マイク・トラウト、ブライス・ハーパー、ヤシエル・ピュイーグなど、若い選手の名前を挙げる子供が目立つ。シアトルマリナーズは地元の子供にすら支持されていないのは気になる。一方、台湾チームはイチロー好きの子が多くて面白い。林威助の名前を口にする子供も二人いたが、王建民は含まれていなかった。日本の子供も、ダルビッシュの名前を挙げ、イチローもちらほらいたものの、松井や松坂は完全に消えてしまった。子供の中のサイクルの速さを痛感するとともに、自分の年齢も気になってしまう。

そして、もう一つ。特に北米であるが、チームによっての人種構成が極端すぎて、気持ち悪い。ラテン系ばかりのチーム(テキサス)、ラテン系と白人の組み合わせのチーム(カリフォルニア)、白人にアジア系が入ったチーム(ワシントン「松岡君と呉君」やオタワ「張君とグウェン兄弟」)など、地域事情が反映されている。コネチカットのナイト君の様なミックスレースも目立つようにはなったというものの、後の殆どのチームは白人ばかり。もう少し混じっても良さそうなものなのだが。アメリカの人種問題については当コラムで何度も指摘しているので、これ以上は言わない。

子供たちのあどけない必死さと、親やコーチのそれをも上回る緊張感を、遠目で楽しめる面白いイベントであり、一週間楽しめそうだ。

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