日米交渉に反対するJAと、世界最大ヘッジファンドの農林中金
半年くらい前から、株を手じまいして、ポートフォリオのほぼすべてを債権に移しておいた。トランプが関税を全世界に課すという方針を示し、市場が動揺し、「はい、ごちそうさんです!」というはずで、4月6日の日曜日は眠りについた。で、月曜日の朝起きると、あれれ?なんで私の債権が目減りしているの??その後、さらに利率が上昇し、私はかなりの損失を喰らった。レベレッジ無しの債権なので、損失と言ってもたかが知れている。が、儲かる筈だったのが、損したという事で、結構凹んでしまった。株安、ドル安なら、利率は下がる筈だろう、と。株、債券、通貨のトリプル安。想定外だった。
ホワイトハウスにとっても想定外だったらしく、トランプは中国以外に対する相互上乗せ関税の発動を90日間待つこととした。株は多少上がったが、私の債権のヴァリューは殆ど戻っていない。
MAGAの問題提起は、自由貿易を推進しようという事で立ち上げたWTOのルールがあまりにもポンコツで、中国などがルールを濫用し、アメリカのような発展国が逆に損をしており、公正な貿易という目的を達成していないというポイントである。
発展途上国が為替を低く抑えていることは明らかであり、そのあたりの国がアメリカドルと現地通貨をペッグしているので、その煽りを受けて、日本円は全ての通貨に対して弱含んでいる。そのあたりを是正することなく、貿易収支が均衡することはあり得ない。
トランプが関税戦争を仕掛け、予定通り、通貨と株が安くなった。これは、インフレの終息に寄与するため、トランプとしては大歓迎の筈だ。が、誰かがTBillを売り浴びせ、なんと、米国の利率が急騰してしまい、債券額面価格が下がってしまった。
アイヤー、である。まあ、中国や日本がT-Billを大量に持っているのだから、売り浴びせる事は理論的に可能だ。しかし、売った人も損をする、自爆の道である。トリプル安に焦ったトランプは、関税政策を大きく緩和させた。
一体誰がT-Billを売り浴びせたのか?農林中金という噂が上がっている。ドルや株を持っておけば絶対に儲かる側面で、わざわざ利上げをする国債に大量に資金を入れて、昨年、ポートフォリオを大調整したポンコツではあるが、世界最大のヘッジファンドこそが農林中金である。アメリカとの貿易戦争で、譲歩することが確実である日本農業の金庫番だ。JA会員の金を使い、損をさせることで、トランプに一泡吹かせたのだったら素晴らしい。
農林中金の神風アタックにより、世界はトランプの関税戦争から救われました!
(本当は、債権すらパッケージにしてETFを売りまくっているので、すべてのポジションの整理が、すべてのアセットの値段を下げただけの話だとは思います。すべての価格の相関性が強まっている事態こそが、グローバルな憂うべき懸念だと思っています。)
0 Comments:
コメントを投稿
<< Home